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220831読んだ本

幕末の文久3年を舞台にした時代小説で、この用語が出てくるのは変だろう(ノ゚ο゚)ノ ┫:・’.:

   小万は、刑事の前に引き出された罪人のように、返事をしようにも声さえ出ないのだった。

【読んだ本】

角田喜久雄『神変八咫烏』(春陽文庫,1991改装)所蔵本

読了(^o^)丿 お妙が月夜に谷中天王寺境内の天狗杉に烏の羽根を結び何かを祈って帰ろうとすると、
蜘蛛の長六という岡っ引きに声を掛けられ、烏の羽根は何のまじないだ?と連行されそうになるが、
長門小次郎という若侍に助けられる(^^) 長門小次郎は一品親王宮の病気見舞いで京から下った者で、
輪王寺御門跡御院殿の客殿の一間で、お妙から事情を聴く(^^) 江戸に八咫烏なる謎の人物が出没して
多くの勤王家が敵の毒手から救われ、その現場には必ず烏の親羽根が舞い落ちており、谷中天王寺の
天狗杉に烏の羽根を結んで祈れば八咫烏が助けに来てくれるという噂が流れてて、元水戸家の浪士で
築城術で有名な勤王家の兵学者の父・市瀬右有斎が江戸に入ったところを待ち伏せていた卍党の連中
によって連れ去られてしまったので、父の安否、父が苦心した築城の図面の行方が知りたくて云々と
語り、もしや、あなたさまが八咫烏では?とお妙から問われるも、笑って否定した長門小次郎だが、
八咫烏でなくとも、お妙どののためにも朝廷の御ためにも、それは捨ててはおけぬと心強い発言(^^)
翌日、小次郎の外出中、決して寺内から出ないようにと言い伝えられたにもかかわらず、汚れた衣類
を変えたくて寺から出るや否や、蜘蛛の長六に捕まり、卍党の党首と目される汐見田一笑の屋敷へと
お妙は連れ去られてしまう・・・というのが物語の発端の時代伝奇小説(^^) テンポ良く局面が次々と
変わりながら登場人物も増えていくので小生は読んでてチト疲れたけど、つい声が出てしまったほど
チョーカッコいいシーンがあったし、神出鬼没の八咫烏の正体は誰かで最後まで一気に読ませる(^^)

・平賀源内らが駆けつけると女の死体の乳房に「死人詰め」なる詰将棋のような図というマジ傑作(^^)v

 『将棋大名』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-06-02

・主人公の棋聖天野宗歩よりもドS悪役の高砂蔵人が凄くて小生好みの傑作(^^)v お菊さま♡(*'ε`*)チゥ

 『まぼろし若衆』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-02-15

・生き甲斐は女と色情の前島数弥などキャラ造型が流石で番町の姫君お京さまがツンデレで可愛い(;_;)

 『緋牡丹盗賊』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-04-08

・大岡越前もお手上げの謎の事件が次々(゚ロ゚;)「影さま」の正体は?「怪物男」とは?マジで傑作(^^)v

 『寝みだれ夜叉』上⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2016-12-02
 『寝みだれ夜叉』下⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2016-12-04

・『寝みだれ夜叉』の主人公水木半九郎が主役の半九郎四部作第1作でジェットコースター的展開(^_^;)

 『恋慕奉行』上⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-04-10
 『恋慕奉行』下⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-04-18

・討入後14年も大石内蔵助目撃に於兔姫や亀に浦島太郎と角田ワールド全開で寝不足必至北上次郎選(^^)

 『半九郎闇日記』上・下⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-07-01

・「あの娘さんの顔、印籠の絵の、裸の女とそっくりじゃアないか!」(゚ロ゚;) 半九郎四部作完結(^^)v

 『盗っ人奉行』上・下⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-08-27

・お蝶が目撃した殺人の死体は9年前死んだ大高源吾だし泉岳寺では生きている大石内蔵助に遭遇(゚ロ゚;)

 『妖異忠臣蔵』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-01-28

・毛色の異なる作品もキャラの魅力で最後までニコニコ愉しんで読んでたら大ドンデン返しが( ̄◇ ̄;)

 『虹に立つ侍』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-24

・ほぼミステリーで読者をぐいぐい引っ張って伏線も次々と確実に回収するストーリーテラーぶり(^^)v

 『振袖地獄』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-03-30

・主人公は「鹿子絞りの振袖に島田髷の美女お紋」もハーレム展開と思わせつつ最後まで飽かせず^_^;

 『緋鹿子伝法』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-07-03

・くちなし小町お多加はお姫様の恰好をさせられ墓参りのバイト(゚o゚;) 各キャラの絡みが愉しいね(^^)

 『姫夜叉行状記』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-21

・夜更けに立っている若い娘を通りがかりの男が覗きこむとのっぺらぼうだったという白蝋小町(゚ロ゚;)

 『白蝋小町』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-01-30

・『白蝋小町』から9年、江戸に戻った吾妻一兵は闇太郎様の謎を追っていきなり絶体絶命の危機(゚ロ゚;)

 『闇太郎変化』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-02-18

・お通の茶屋に薄気味悪い男女二人が来て「三の城は無事か?」「風の里から来た」と謎の言葉(゚ロ゚;)

 『悪霊の城』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-11-09

・関白秀次の将棋の駒「山彦」の謎に取り憑かれた人々、意外な犯人、角田喜久雄の出世作に納得(^^)

 『妖棋伝』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-09-14

・月姫とは何者?その秘密とは?大久保長安に乱破や忍者など色々なキャラが登場して卍巴の展開(^^)

 『月姫系図』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-07-30

・桜兵之介&多喜&平賀源内が無辜を犠牲に保身へ走る権力者を相手に最後までハラハラドキドキ(^^)

 『兵之介闇問答』上・下⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-12-09

・小源太が発見した無人の小舟に横たわってた白無垢の花嫁姿の若い女、記憶が半年間無い( ̄◇ ̄;)

 『赤姫秘文』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-12-30

・お喜美の頭上に真っ赤な塊りが覆いかぶさってきて「赤屋敷へこい。赤屋敷へこい」ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

 『雪太郎乳房』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-02-07

・お喜美を追ってきた荒くれ侍4人を次々と倒す春の家春之助は名女形だが御嶽神陰流の使い手(゚ロ゚;)

 『折鶴七変化』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-05-28

・角田喜久雄の作品を読んできて初めて濡れ場があった(゚ロ゚;) といっても、何も描いてないけど(^_^;)

 『耳姫三十五夜』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-12-06

・瀬戸内を主な舞台として舟姫呪文の謎をめぐって何ともホロ苦~い人間模様が展開される佳作か^_^;

 『舟姫潮姫』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-08-10

・敵の企てはスケールが大きく絵空事感も、どんでん返しあり、充分に愉しめた(^^) お都賀さん(;_;)

 『霧丸霧がくれ』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-09-01

・他作品と違いリアリティーある謎だし出自や身分の軛からの自由を求める女性達を描いて名作(^o^)丿

 『酔いどれ牡丹』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-08-24

・お光は産みの親が待ってるかもと向かった湯島天神で拉致され老中阿部正弘の養女も行方不明(゚ロ゚;)

 『妖花伝』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-06-15

・さそり道人を超人的に描くから最終局面でニャンじゃそりゃあ!?でストーリーに難ありかな(^_^;)

 『風雲将棋谷』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-26

・面白いけど縄田一男の「戦後の角田作品の最高峰」「角田作品の集大成」との評は違うかと(@_@;)

 『影丸極道帖』上⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-04-22
 『影丸極道帖』下⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-06-14

・ヒロインにイライラも、角田喜久雄のチョー面白い時代伝奇小説群の中ではチト残念な作品か(^_^;)

 『お小夜悲願』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-07-25

・水軍の村上家の家宝「ポルトガルの聖母」をめぐる争いに端を発するけど出来はフツーの作品(^_^;)

 『黒潮鬼』⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-10-07

・角田喜久雄『怪異雛人形』(講談社大衆文学館文庫コレクション,1995)所収の中篇短篇v( ̄∇ ̄)ニヤッ

 「怪異雛人形」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-08
 「鬼面三人組」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-11
 「美しき白鬼」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-14
 「恋文地獄」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-15
 「自殺屋敷」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-18
 「悪魔凧」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-19
 「逆立小僧」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-08-20
タグ:小説
コメント(8) 
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コメント 8

tai-yama

岡っ引きなのに悪人の手下とは・・・・
「まじ卍」と女子高生っぽく驚いてみる(笑)。
by tai-yama (2022-08-31 23:53) 

ナベちはる

「岡っ引」だと解りづらいからかもしれないのですが、だからと言って「刑事」となると時代背景とは…と思ってしまいますね。
by ナベちはる (2022-09-01 01:15) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製「まじ卍」と女子高生っぽく驚いてみる座布団1枚 ♪
tai-yama様は、女子高生とも話が合いそうでゴールデングラブ賞級の守備範囲(^_^;)
by middrinn (2022-09-01 05:45) 

middrinn

角田喜久雄は探偵小説(推理小説)が専門なので、
ナベちはる様、つい使ってしまったのかも(^_^;)
by middrinn (2022-09-01 05:56) 

df233285

刑事→町方与力が正解か? おかげで、時代劇を何本も
見ても、いままで私がさっぱり理解して、い無かった、
与力と同心の関係が、チェック出来る縁となりました。
by df233285 (2022-09-01 07:51) 

middrinn

和田英松(所功校訂)『新訂 官職要解』(講談社学術文庫,1983)は
江戸幕府の職制もカヴァーしてますが、残念ながら「与力・同心とは、
もと字のごとく、力を与にし、心を同じゅうする意で、『源平盛衰記』
『太平記』『吾妻鏡』などにも見えている。」という説明だけ(^_^;)
by middrinn (2022-09-01 08:41) 

yokomi

↑の「要解」は脳味噌溶解かも(^_^;) 刑部は廃れていたかも知れませんが刑事はまだまだですよね(^_^;)
by yokomi (2022-09-01 15:06) 

middrinn

和田英松『官職要解』は何度か記事にしたように名著中の名著で必携ですよ(^_^;)
by middrinn (2022-09-01 15:13) 

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