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210414読んだ本

読書の厄介なところは、先立つ物がなければ話にならないことである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
送料込7700円の古本を買う予定も、ゲットしたギフト券を使っても高いし、また来月はカード引き
落とし額が予想外に多くなった上にドカーンと納税せねばならないので、欲しがりません(-ω-、)

【読んだ本】

戸板康二『あの人この人 昭和人物誌』(文春文庫,1996)所蔵本

続けて、「花森安治のスカート」を読んだ(^^) 「暮しの手帖」の名編集長というイメージしかなく、
小林信彦「ファンクラブ誌とある怪人の終り」(同『アイドル女優に乾杯! 本音を申せば⑩』[文春
文庫,2017]所収)が「花森安治の名はその仕事より、〈パーマをかけた怪人〉というイメージで有名
だった。」と記していたのが(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-02-14 )、
やっと解った(^_^;) 小林信彦は津野海太郎『花森安治伝 日本の暮しをかえた男』新潮社を、本書は
定評ある酒井寛による評伝『花森安治の仕事』を、それぞれ取り上げてた_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

    ・・・/花森さんはこの[大政]翼賛会の宣伝部にいて、標語だのポスターだの、
    いろいろ作った。・・・/翼賛会が公募して入選した標語が十ある中で、国民学校
    五年生の女の子が作った「欲しがりません、勝つまでは」が一番有名だが、これと
    「ぜいたいは敵だ」の二つが、ともに花森さんの作と一般には思われている。/
    「ぜいたくは敵だ」というポスターを街に貼っておいたら、誰かが一字書き加えて、
    「ぜいたくは素敵だ」にしたという伝説もある。その書き加えをしたのが花森さんだ
    とまでいう珍説もあるようだが、いずれにしても、翼賛会の中では、そういう噂が
    残る目立った存在であったのは事実だ。/風貌も特異だったし、絵も文章も何でも
    自在という才能が、とびぬけていたからであろう。/・・・

三國一朗『戦中用語集』(岩波新書,1985)は「ぜいたくは敵だ」と「欲しがりません勝つまでは」を
モチ立項(^^) 後者は1942年11月「大東亜戦争一周年、国民決意の標語募集」キャンペーンの由(゚o゚;)

    ・・・/当選作は一一月二七日、[新聞]紙上に発表されたが、その中の
    「欲しがりません勝つまでは」の作者だけが「国民学校」生徒だったので、
    当日の読売報知新聞に、本人の写真(麻布区笄国民学校五年二組)と談話が
    掲載された。/しかし、この話題には後日談がある。/それは、この標語の
    作者が、実は当時国民学校五年生の女生徒ではなく、その父親だったことで、
    当時四〇歳だった父親が娘の名前で応募した作品であった。まさか入選する
    とは思わなかった父は、娘にいいふくめ娘も自分が標語の作者になりすまして、
    戦後まで真相を明かさなかった。その父が昭和五〇年の秋他界したので、
    はじめて本人の口から事実が明らかになった。/・・・

うーん、この父娘の「後日談」、なーんか〈ちょっといい話〉のようにも思えてしまったよ(@_@;)
三國一朗は「本当は花森安治の作である」という「噂」も取り上げて、〈それはまんざら理由のない
ことでもなく、たしかにそういわれてみれば、いかにも花森安治という人が作りそうな「標語」でも
あったのである。〉として「ある解釈」を紹介しているが、興味深いのは同書同項の次の〆(@_@;)

    ・・・/なお政府発行の「週報」(昭和一八年五月一二日号)に、「この標語では
    まだまだ足りません。もっともっと強く、『欲しがりません、どこまでも』と改めたい
    と思います。勝っても欲しがってはいけないと思います。欲しがるのは米英の思想です」
    という投書(長崎、山下生)がとり上げられている。/

大東亜戦争の理念・目的のことだろうけど、日本文化論・日本人論という問題ではなさそう(@_@;)

・「江戸川乱歩の好奇心」は御愛想と思ってたところ「翌日」「速達」なのが〈ちょっといい〉(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-07

・「徳川夢声の話術」は古川ロッパが夢声の声帯模写をしてラジオ聴取者が気付かなかった話(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-11

・「有吉佐和子の笑い声」は彼女の推理小説の書評を頼まれるも「なぜこんなに下手なのだろう」(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-18

・「菊田一夫の博愛」は新聞社から公職追放についての情報が伝えられ菊田一夫の名前もあった(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-20

・「芥川比呂志の酒席」は初版本「羅生門」の末行が「下人の行方は、誰も知らない」に非ずと(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-24

・「小泉喜美子の博識」では歌舞伎にも詳しい推理小説家の才気煥発ぶりも巧みに描かれる(〃'∇'〃)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-29

・「三島由紀夫の哄笑」では戸板康二による解説の「これは三島氏の若書きであるが」に誤植( ̄◇ ̄;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-03

・「川口松太郎の人情」では「婚礼の披露宴」における川口松太郎のスピーチがマジで絶妙(〃'∇'〃)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-05

・「岩田豊雄の食味」は「獅子文六という筆名にしても、四四十六をもじったのではなく・・・」(゚ロ゚;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-11

・「古川緑波の冗句」の「昔の探偵小説は、悪人の姓が・・・何となく憎々しいのが多かった」由(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-15

・「伊馬春部のカメラ」の「誰から花をもらった、どこから酒を寄付された」と書くのはダメだろ(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-25

・「奥野信太郎の探求」、この中国文学者のことが好きになれぬエピソードまで紹介されてた(-ω-、)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-01

・「田辺茂一の大鞄」の田辺茂一が立川談志に与えた「巧は拙を蔵する」という言葉について(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-05

・「藤本真澄の映画」は「東京一淋しい男」(映画「裸の重役」の原作)のモデルが誰なのか(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-24

・「三宅周太郎の宗教」では「新聞劇評家に質す」という公開質問状のような評論が気になる(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-01

・「十返肇のアンテナ」の自称「軽評論」とは伊藤整『日本文壇史』に通じるものなのかなぁ(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-03

・「小宮豊隆の吉右衛門」でも言及の『漱石全集』より「主要近代文学全集一覧」を読みたいな(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-07

・戸板康二の「ちょっといい話」シリーズ4冊から〈真・ちょっといい話〉を選りすぐってみた(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-12-27
コメント(8) 
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コメント 8

tai-yama

中年男女にとっては「ぜいにくは素敵だ」になったり。
by tai-yama (2021-04-14 23:59) 

ナベちはる

送料込みで7,700円だと買う予定にしてもなかなか手が出ないので、我慢ですね…((+_+))
by ナベちはる (2021-04-15 00:46) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製「ぜいにくは素敵だ」座布団1枚 ♪
tai-yama様も完食っ!!!を止めないとパンク・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
by middrinn (2021-04-15 04:57) 

middrinn

ホント7700円となると古本としては、
ナベちはる様、高い方ですね(^_^;)
by middrinn (2021-04-15 04:58) 

ネオ・アッキー

middrinnさんおはようございます。
子供が書いたのでは無く、後日談で、親が書いたという話は良く聞きます。
最近では、〇室の悠人様が、書いた小笠原の感想文が、〇子様の作だとかいう説も囁かれていますね。
モーツアルトも、小さい頃は、父親が作曲したのでは・・・ と言われたりしています。
by ネオ・アッキー (2021-04-15 05:24) 

middrinn

そーゆー話があるんですかぁ( ̄◇ ̄;) モーツァルトの場合は、
父の死後も作曲してたので小さい頃からのような気も(@_@;)
by middrinn (2021-04-15 05:31) 

そら

私も、欲しがりません、新しいカメラ(T . T)
by そら (2021-04-15 06:43) 

middrinn

「欲しがりません」を今月の標語にしましょう(^o^)丿
by middrinn (2021-04-15 06:45) 

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