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211003読んだ本

読書の厄介なところは、新潟・長野・静岡が当時は海だったという説である〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
ヾ( ̄o ̄;)オイオイ応地利明『絵地図の世界像』(岩波新書,1996)に載る「行基式日本図」を見ても陸続き!

【読んだ本】

出雲路修(校注)『新日本古典文学大系30 日本霊異記』(岩波書店,1996)

本書の『日本霊異記』の下巻の28話の脚注8(本書172頁)に次の一文があったオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

    この大蟻を世界各地に存する伝説の獰猛な巨大アリと解する荒俣宏の説はあやまり。・・・

脚注で専門家とは思われぬ人の説に言及とは珍しいが、看過することが出来ない説なのかも( ̄◇ ̄;)
新日本古典文学大系は、脚注で引いてる他説は論者の名前しか書いてない上に巻末の解説に付いてる
参考文献のリストがスカスカなことが多くて、文献名は調べれば判ることと思ってるんだろうけど、
荒俣宏みたいに著作がメチャクチャ多い人物の場合には、文献名も明記してほしいよねぇ(´ヘ`;)

『日本霊異記』の下巻の9話の主人公である「藤原朝臣広足」に付した本書の脚注11が「未詳。本説話
以外に所伝をみない。」(本書141頁)となってるけど、名前が少し違うが、〈『宇治拾遺物語』八三
(巻六ノ一)の「広貴[ひろたか]炎魔王宮へ召されるる事」は本話と同じ内容であり、・・・〉と
小泉道(校注)『新潮日本古典集成 日本霊異記』(新潮社,1984)も指摘しており、不親切(´ヘ`;)

面白い指摘もあるんだけどね(@_@;) 『日本霊異記』の下巻の4話、称徳天皇の御代に、金貸しでも
ある奈良の僧が、借金を返せない娘婿から、娘婿が「掾」に任命された「奥国」へと誘われ、「船に
乗りて奥に度[わた]る」途中、娘婿の悪だくみで海に投げ込まれてしまう・・・といった内容で、
「奥国[おきのくに]」に付された脚注4(本書134~135頁)は次の通り( ̄◇ ̄;)

    隠岐国。諸注、陸奥国とするが、本説話では、海路をごく一般的な交通路として利用して
    到着した、と叙述されており、また「駅船」の語もみえ、陸奥国とは考えにくい。当時、
    東国からは陸奥国へ海路がひらかれていた。さらに紀伊国から陸奥国への移動も海路を
    利用したと想定する説(平川南、中村太一など)も存するが、本説話にみえるほどの
    一般的な交通路であったとは考えられない。三宝絵[詞]は陸奥国とするが、渡海を
    他国への途次とする。ただし、隠岐国と解したばあい、本説話に掾が登場するのは不審。
    隠岐国は下国で掾は置かれてはいなかった。隠岐国に掾が置かれたのは大同四年
    (八〇九)(類聚三代格・五)。

先ず『日本霊異記』の撰述者である景戒の地理的認識・知識の程度にもよると思うのだが、多田一臣
(校注)『日本霊異記 下』(ちくま学芸文庫,1998)59~60頁は「本話の陸奥国への道筋をまったく
の机上の想像の所産とする見方もありえよう」とした上で、〈奥州への航路〉も詳論_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

・『日本霊異記』には、帝の好色譚が巻頭に置かれているという謎がある〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-13

・どうして膳臣広国の父は正月一日に猫になって御馳走を食べられたのか〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-14

・助けたのは四匹なのに恩返しに来たのは一匹の謎、また亀が頭を三べん下げた行為の意味は(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-05

・母を殺そうとする火麻呂が「牛のような目」で母を睨んだというが、どんな目なのだろうか(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-20

・高名な国文学者達が間違えてるんだから東大教授も恥じ入る必要はなくてよオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-22

・僧は琵琶を禁止されていたのに山科宮こと出家した人康親王が琵琶法師の祖と言われてる謎(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-23

・薬師寺の僧の景戒が薬師寺関係者を悪く描いており、ポジショントークでは説明がつかない(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-27

・平凡社ライブラリーから2000年に再刊されてるけど、訳注加筆や本文修正はされてるのかな(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-10

・中田祝夫(全訳注)『日本霊異記(上)』(講談社学術文庫,1978)の語釈はチト変わってるね(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-08-26

・中田祝夫(全訳注)『日本霊異記(上)』(講談社学術文庫,1978)読了ヾ(`◇´)ノ彡☆バカチンドモガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-16

・中田祝夫(全訳注)『日本霊異記(中)』(講談社学術文庫,1979)も読了オホホホ( ^^)/~~~~~~~ ピシッ!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-26

・「この説話は・・・『古本説話集』・・・に掲載されて」ねーんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-03-31

・『竹取物語』からの流れというより、某短篇小説の種本の仏教説話を探してたら目が留まった(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-21

・ちくま学芸文庫に収録時に宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)は誤訳を改めたのかな(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-06

・役小角の説話での宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)の「今日の学界の定説」が不審(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-08-25

・秦の始皇帝が「失敗」した話を借用することが修験道にとって「権威づけ」になるのかしら(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-02-22
タグ:説話 古典
コメント(4) 
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コメント 4

tai-yama

茨城なんか昔は海だらけ・・・。そもそも「霞ヶ浦」も
「北浦」も"湖"ではなく"浦"ですし。ウラー。
by tai-yama (2021-10-03 23:21) 

middrinn

多田一臣・前掲書59頁に「陸奥国への官道は、『延喜式』では東山道を
通るのが原則だが、途中まで東海道を経由する可能性もある。その場合
には浦賀水道や霞ヶ浦(厳密には海ではないが)を船で渡るコースも
考えられなくはないから、本話の場合もそれを意識したものと見ること
もできるが、本文の記述からはもっと長距離の航海が想定されていると
見るべきだろう。」と論じられてますよ〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
by middrinn (2021-10-04 06:04) 

そら

長野は流石に陸ですよね(^^;
by そら (2021-10-04 20:22) 

middrinn

長野県はかつて海の底だったことは本当のようですよ(^_^;)
by middrinn (2021-10-04 20:40) 

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