読書の厄介なところは、読んでいるブログ(RSS)が更新通知されないことである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)
nikki様の20日のが通知された以外、管理ページのが19日の夜から更新通知されない状況である(@_@;)
【読んだ本】
戸板康二『あの人この人 昭和人物誌』(文春文庫,1996)所蔵本
続けて、「寺山修司の国訛」を読んだ(^_^;) どうやら本書は、戸板康二の交友録であり、戸板康二が
「好きだった方」(巻末の戸板当世子夫人による「あとがきにかえて」)を偲ぶ回顧録のような性格
も帯びてて、当該人物のイヤ~んな点は(ほとんど)書かれていないため、愉しく読めるとも(^_^;)
・・・/その年、寺山君の戯曲「血は立ったまま眠っている」が劇団四季で上演された。
初日の夜のレセプションの席で、司会者が演出の浅利慶太君と私の並んでいる所にマイク
を持って来て一言どうぞという。異口同音に「寺山君の長所も欠点も、ありあまる才能が
原因です」などと、無責任な饒舌を交わしたのだった。「血は立ったまま眠っている」を
はじめ、映画シナリオの「夕陽に赤い俺の顔」「涙を獅子のたてがみに」、ラジオ台本の
「時には母のない子のように」、詩集「愛さないの愛せないの」といった作品のネーミング
にも、寺山君一流のうまさがある。これは少年時代から俳句や短歌という短詩形を練って
来た結果、生まれた賜物だと思われる。/昭和五十年代以後、戯曲の題にそうしたかなり
長いフレーズを用いる作家が段々に殖えたが、寺山君は、そのはしりであった。/・・・
寺山修司と言えば、百目鬼恭三郎「『風』とともに去った朝日新聞」(同『新聞を疑え』[講談社,
1984]所収)の一節を思い出すC= (-。- ) フゥー
・・・/なお、社会部と学芸部の文化事象に対するアプローチのちがいについては、
・・・もう一度説明しておこう。前にも出た昔のほうの『新・人国記』の連載中に、
主力の執筆者で、名文家と評判の高い疋田桂一郎記者が、青森県の項を書くに当たって
学芸部に相談に来たことがある。氏によると、青森県の風土には、ネブタにみられる
ような不気味で濃厚な土俗的色彩がある。それを板画家の棟方志功と、劇作家の
寺山修司に代表させるという設定はどうだろう、という相談であったように思う。/
やっつけ仕事をしがちな社会部記者の中では、めずらしく綿密な取材をする氏らしい
相談だったが、それに対して、私は、「青森の土俗と寺山修司の仕事が結びつくか
どうかはわからない。ただ、寺山という人は、歌人時代には、中村草田男などの俳句を
短歌に引き延ばすことを得意としたために、模倣小僧という仇名がついたのをご存知か。
また、彼の劇は、さまざまな他人の作品のコラージュでなりたっていると評されている」
と答え、氏はいささか不満のていで引きあげていった記憶がある。氏が、青森の土俗と
結びつけようとした寺山修司像は、世間が作りあげた虚像にすぎなかったし、第一、
ネブタに代表される青森の土俗そのものが、その源流を探ってみない限りは、どこまでが
その地方固有の性格をあらわしているか、なんともいえないはずであろう──と考えるのが
学芸部記者で、それ以前の現象面にまどわされて判断を停止してしまうのが、社会部記者の
特徴なのである。/・・・
もしかして現代の歌人は現代俳句に詳しくなくて「模倣」に気付かなかったのか(@_@;) 正岡子規に
遠因があるのだろうが、現代の歌人は和歌に不勉強だからか、先行歌4首をコラージュしただけの詠作
すら「秀歌」と評してるらしいしヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 模倣小僧より盗作将軍の方が今は気になる(@_@;)
・「江戸川乱歩の好奇心」は御愛想と思ってたところ「翌日」「速達」なのが〈ちょっといい〉(^^)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-07
・「徳川夢声の話術」は古川ロッパが夢声の声帯模写をしてラジオ聴取者が気付かなかった話(゚ロ゚;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-11
・「有吉佐和子の笑い声」は彼女の推理小説の書評を頼まれるも「なぜこんなに下手なのだろう」(゚ロ゚;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-18
・「菊田一夫の博愛」は新聞社から公職追放についての情報が伝えられ菊田一夫の名前もあった(゚ロ゚;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-20
・「芥川比呂志の酒席」は初版本「羅生門」の末行が「下人の行方は、誰も知らない」に非ずと(゚ロ゚;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-24
・「小泉喜美子の博識」では歌舞伎にも詳しい推理小説家の才気煥発ぶりも巧みに描かれる(〃'∇'〃)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-29
・「三島由紀夫の哄笑」では戸板康二による解説の「これは三島氏の若書きであるが」に誤植( ̄◇ ̄;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-03
・「川口松太郎の人情」では「婚礼の披露宴」における川口松太郎のスピーチがマジで絶妙(〃'∇'〃)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-05
・「岩田豊雄の食味」は「獅子文六という筆名にしても、四四十六をもじったのではなく・・・」(゚ロ゚;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-11
・「古川緑波の冗句」の「昔の探偵小説は、悪人の姓が・・・何となく憎々しいのが多かった」由(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-15
・「伊馬春部のカメラ」の「誰から花をもらった、どこから酒を寄付された」と書くのはダメだろ(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-25
・「奥野信太郎の探求」、この中国文学者のことが好きになれぬエピソードまで紹介されてた(-ω-、)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-01
・「田辺茂一の大鞄」の田辺茂一が立川談志に与えた「巧は拙を蔵する」という言葉について(@_@;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-05
・「藤本真澄の映画」は「東京一淋しい男」(映画「裸の重役」の原作)のモデルが誰なのか(@_@;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-24
・「三宅周太郎の宗教」では「新聞劇評家に質す」という公開質問状のような評論が気になる(@_@;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-01
・「十返肇のアンテナ」の自称「軽評論」とは伊藤整『日本文壇史』に通じるものなのかなぁ(@_@;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-03
・「小宮豊隆の吉右衛門」でも言及の『漱石全集』より「主要近代文学全集一覧」を読みたいな(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-07
・「花森安治のスカート」は「ぜいたくは敵だ」「欲しがりません、勝つまでは」に関する伝説(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-14
・戸板康二の「ちょっといい話」シリーズ4冊から〈真・ちょっといい話〉を選りすぐってみた(^_^;)
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-12-27
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【読んだ本】
戸板康二『あの人この人 昭和人物誌』(文春文庫,1996)所蔵本
続けて、「寺山修司の国訛」を読んだ(^_^;) どうやら本書は、戸板康二の交友録であり、戸板康二が
「好きだった方」(巻末の戸板当世子夫人による「あとがきにかえて」)を偲ぶ回顧録のような性格
も帯びてて、当該人物のイヤ~んな点は(ほとんど)書かれていないため、愉しく読めるとも(^_^;)
・・・/その年、寺山君の戯曲「血は立ったまま眠っている」が劇団四季で上演された。
初日の夜のレセプションの席で、司会者が演出の浅利慶太君と私の並んでいる所にマイク
を持って来て一言どうぞという。異口同音に「寺山君の長所も欠点も、ありあまる才能が
原因です」などと、無責任な饒舌を交わしたのだった。「血は立ったまま眠っている」を
はじめ、映画シナリオの「夕陽に赤い俺の顔」「涙を獅子のたてがみに」、ラジオ台本の
「時には母のない子のように」、詩集「愛さないの愛せないの」といった作品のネーミング
にも、寺山君一流のうまさがある。これは少年時代から俳句や短歌という短詩形を練って
来た結果、生まれた賜物だと思われる。/昭和五十年代以後、戯曲の題にそうしたかなり
長いフレーズを用いる作家が段々に殖えたが、寺山君は、そのはしりであった。/・・・
寺山修司と言えば、百目鬼恭三郎「『風』とともに去った朝日新聞」(同『新聞を疑え』[講談社,
1984]所収)の一節を思い出すC= (-。- ) フゥー
・・・/なお、社会部と学芸部の文化事象に対するアプローチのちがいについては、
・・・もう一度説明しておこう。前にも出た昔のほうの『新・人国記』の連載中に、
主力の執筆者で、名文家と評判の高い疋田桂一郎記者が、青森県の項を書くに当たって
学芸部に相談に来たことがある。氏によると、青森県の風土には、ネブタにみられる
ような不気味で濃厚な土俗的色彩がある。それを板画家の棟方志功と、劇作家の
寺山修司に代表させるという設定はどうだろう、という相談であったように思う。/
やっつけ仕事をしがちな社会部記者の中では、めずらしく綿密な取材をする氏らしい
相談だったが、それに対して、私は、「青森の土俗と寺山修司の仕事が結びつくか
どうかはわからない。ただ、寺山という人は、歌人時代には、中村草田男などの俳句を
短歌に引き延ばすことを得意としたために、模倣小僧という仇名がついたのをご存知か。
また、彼の劇は、さまざまな他人の作品のコラージュでなりたっていると評されている」
と答え、氏はいささか不満のていで引きあげていった記憶がある。氏が、青森の土俗と
結びつけようとした寺山修司像は、世間が作りあげた虚像にすぎなかったし、第一、
ネブタに代表される青森の土俗そのものが、その源流を探ってみない限りは、どこまでが
その地方固有の性格をあらわしているか、なんともいえないはずであろう──と考えるのが
学芸部記者で、それ以前の現象面にまどわされて判断を停止してしまうのが、社会部記者の
特徴なのである。/・・・
もしかして現代の歌人は現代俳句に詳しくなくて「模倣」に気付かなかったのか(@_@;) 正岡子規に
遠因があるのだろうが、現代の歌人は和歌に不勉強だからか、先行歌4首をコラージュしただけの詠作
すら「秀歌」と評してるらしいしヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 模倣小僧より盗作将軍の方が今は気になる(@_@;)
・「江戸川乱歩の好奇心」は御愛想と思ってたところ「翌日」「速達」なのが〈ちょっといい〉(^^)
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・「徳川夢声の話術」は古川ロッパが夢声の声帯模写をしてラジオ聴取者が気付かなかった話(゚ロ゚;)
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・「有吉佐和子の笑い声」は彼女の推理小説の書評を頼まれるも「なぜこんなに下手なのだろう」(゚ロ゚;)
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・「菊田一夫の博愛」は新聞社から公職追放についての情報が伝えられ菊田一夫の名前もあった(゚ロ゚;)
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・「芥川比呂志の酒席」は初版本「羅生門」の末行が「下人の行方は、誰も知らない」に非ずと(゚ロ゚;)
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・「小泉喜美子の博識」では歌舞伎にも詳しい推理小説家の才気煥発ぶりも巧みに描かれる(〃'∇'〃)
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・「川口松太郎の人情」では「婚礼の披露宴」における川口松太郎のスピーチがマジで絶妙(〃'∇'〃)
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・「岩田豊雄の食味」は「獅子文六という筆名にしても、四四十六をもじったのではなく・・・」(゚ロ゚;)
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・「古川緑波の冗句」の「昔の探偵小説は、悪人の姓が・・・何となく憎々しいのが多かった」由(^_^;)
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・「伊馬春部のカメラ」の「誰から花をもらった、どこから酒を寄付された」と書くのはダメだろ(^_^;)
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・「奥野信太郎の探求」、この中国文学者のことが好きになれぬエピソードまで紹介されてた(-ω-、)
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・「田辺茂一の大鞄」の田辺茂一が立川談志に与えた「巧は拙を蔵する」という言葉について(@_@;)
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・「藤本真澄の映画」は「東京一淋しい男」(映画「裸の重役」の原作)のモデルが誰なのか(@_@;)
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・「三宅周太郎の宗教」では「新聞劇評家に質す」という公開質問状のような評論が気になる(@_@;)
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・「十返肇のアンテナ」の自称「軽評論」とは伊藤整『日本文壇史』に通じるものなのかなぁ(@_@;)
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・「小宮豊隆の吉右衛門」でも言及の『漱石全集』より「主要近代文学全集一覧」を読みたいな(^_^;)
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・「花森安治のスカート」は「ぜいたくは敵だ」「欲しがりません、勝つまでは」に関する伝説(^_^;)
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・戸板康二の「ちょっといい話」シリーズ4冊から〈真・ちょっといい話〉を選りすぐってみた(^_^;)
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