読書の厄介なところは、天上天下唯我独尊と思ってそうな著者たちである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
天上天下唯我独尊と思ってる読者もいるがオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)ヾ( ̄o ̄;)オイオイそう思われてそう!

【読んだ本】

中田祝夫(全訳注)『日本霊異記(中)』(講談社学術文庫,1979)所蔵本

読了(^o^)丿 日本最古の仏教説話集とされてるけど、面白い奇談が多いし、中にはエロいのも(^_^;)
本書の「語釈」「解説」に間違いがあることは既に指摘したけど、中田祝夫(校注・訳)『新編日本
古典文学全集10 日本霊異記』(小学館,1995)は巻末の付録に(新編日本古典文学全集の他の説話集
と同様に)「日本霊異記関係説話表」があり、各話の同話・類話等が他の説話集等に収録されている
かが一目瞭然も(ただ、網羅してないね)、本書の場合は各話の「解説」で言及してて、遺漏がある
のも(^_^;) この中巻の27話は『今昔物語集』巻23の18話が、33話は巻20の37話が、41話は「この説話
によって成った『今昔物語集』は、前半のみの借用であるが、それは賢明な選択であろう。」として
「巻二十四の九話」が脱落(^_^;) これらはチェック出来たけど、手持ちの『今昔物語集』は一部の巻
だけで、この中巻の各話の同話はソレに入ってないのが多くてほとんど確認してない(^_^;) あと34話
は高橋貢(全訳注)『古本説話集(下)』(講談社学術文庫,2001)の48話が類話なのに未言及だし、
また『古本説話集(下)』の長~い54話は同書曰く「『日本霊異記』巻中第十四、二十八、三十四」
の類話なのに触れてない(^_^;) でも、多田一臣(校注)『日本霊異記』(ちくま学芸文庫)全3冊に
至っては同話・類話に言及しないし、多田一臣(校注)『日本霊異記 中』(ちくま学芸文庫,1997)
290~291頁は「『今昔物語集』一四巻一話の無空律師の話などは、本話[=中巻の38話]に類似する
ところがある。」なんて書いてるけど、そもそも中巻の38話は、例えば、本書が「この説話は『今昔
物語集』巻二十の二十四に収められている。」と、小泉道(校注)『新潮日本古典集成 日本霊異記』
(新潮社,1984)が「『今昔』二〇ノ二四は、本話を出典とする。」と指摘するように『今昔物語集』
巻20の24話と同話であって(相変わらず)ピント外れな補説オホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ! この東大教授は
各注釈書に目を通してないようだし、『今昔物語集』も全巻は読んでな・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;オマエガユーナ!
多田一臣(校注)『日本霊異記 下』(ちくま学芸文庫,1998)344頁の「本書は平成九年度文部省科学
研究費(基礎研究(C)、第〇九六一〇四三八号、「『日本霊異記』の総合的研究」)による成果の
一部である。」という記載に目が留まり、税金を使ってるから、少し厳しく読んでるC= (-。- ) フゥー
本書に戻すと、5話の本書の訳が他の注釈書と異なるけど、話の流れ的に本書の方が正しいかと(^_^;)
ところで、中巻の8話は中田祝夫の本書の要約を借りれば次のような内容〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・ひたすら行基に仕えていた鯛女[たいめ]は、大蛇にのまれんとする蛙を、
    自分の体と引きかえに助けてやった。一週間後を期して大蛇と結婚すると約束した
    のである。鯛女は行基のもとに相談にいった。しかし行基にもよい知恵があるわけ
    ではない。ただただ仏心堅固に戒を受けるだけだという。/帰りしなに鯛女は老人
    から蟹を買いとって放してやった。と八日目の夜、蛇はふたたびやって来て屋根から
    入りこんだ。がその時、床の前で騒々しい音がした。翌日見ると一匹の蟹が大蛇を
    切りきざんだのであった。放生された蟹が恩を返したのである。この老人は聖人の
    化身であったという。/・・・

同話の最後の件を、宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)は、次のように紹介していた(@_@;)

    ・・・娘は、ひょっとしてという思いに駆られ、あの蟹を持っていた老人が果たして
    実在の人物であるのかどうかを、老人が名乗った土地と姓名をたよりに調べてみたが、
    その土地の人は皆、そのような老人はいないという。これによって、娘は明らかに
    知ったのである。あの老人は、行基聖が変化[へんげ]したものである、と。・・・

「老人」は仏の化身だろ(^_^;) 宮元啓一が典拠とした板橋倫行による角川文庫の校注本がそのように
解釈してるのもしれないけど、東大卒の自らの読解力を過信か、他の注釈書も参照しないとね(^_^;)
一冊の注釈書に依存は不安な一方、古典の読解に自信が無いので、注釈書を何冊も併読してる(^_^;)

・『日本霊異記』には、帝の好色譚が巻頭に置かれているという謎がある〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-13

・どうして膳臣広国の父は正月一日に猫になって御馳走を食べられたのか〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-14

・助けたのは四匹なのに恩返しに来たのは一匹の謎、また亀が頭を三べん下げた行為の意味は(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-05

・母を殺そうとする火麻呂が「牛のような目」で母を睨んだというが、どんな目なのだろうか(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-20

・高名な国文学者達が間違えてるんだから東大教授も恥じ入る必要はなくてよオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-22

・僧は琵琶を禁止されていたのに山科宮こと出家した人康親王が琵琶法師の祖と言われてる謎(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-23

・平凡社ライブラリーから2000年に再刊されてるけど、訳注加筆や本文修正はされてるのかな(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-10

・中田祝夫(全訳注)『日本霊異記(上)』(講談社学術文庫,1978)の語釈はチト変わってるね(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-08-26

・中田祝夫(全訳注)『日本霊異記(上)』(講談社学術文庫,1978)読了ヾ(`◇´)ノ彡☆バカチンドモガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-16

・「この説話は・・・『古本説話集』・・・に掲載されて」ねーんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-03-31

・『竹取物語』からの流れというより、某短篇小説の種本の仏教説話を探してたら目が留まった(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-21

・ちくま学芸文庫に収録時に宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)は誤訳を改めたのかな(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-06

・役小角の説話での宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)の「今日の学界の定説」が不審(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-08-25

・秦の始皇帝が「失敗」した話を借用することが修験道にとって「権威づけ」になるのかしら(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2017-02-22