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221008読んだ本【バカチン2冊】

アントニオ猪木『花が咲こうと咲くまいと生きていることが花なんだ』(経済界,2008)_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

【読んだ本(バカチン2冊)】

井上光貞『日本国家の起源』(岩波新書,1960)所蔵本
井上光貞『日本の歴史1 神話から国家へ』(中公文庫,1973)所蔵本

志賀島で発見された金印に刻まれていた「漢委奴国王」に関する井上光貞の本書の記述が不審なので
発行年の順に引く(@_@;)

    ・・・金印の漢委奴国も漢の倭の奴国なのである。聖徳太子の自筆という法華義疏
    という本のはじめには、大倭国(日本)を大委国と書いた例がある。・・・


    ・・・「委」は「倭」の略体で、聖徳太子の『法華義疏』という本のはじめにも、
    「大倭国」とあるべきところを、「大委国」と書いた例もある。

「大委国」も聖徳太子が「書いた」「自筆」と読めるけど、「大倭国」について安本美典『邪馬台国
と卑弥呼の謎』(潮文庫,1987)には次の説明がある(@_@;)

    ・・・/「やまと」は、はじめ、「倭」と書かれた。第四十三代元明天皇(七〇七~
    七一五年)のとき、国名に、二字を用いることが定められ、「大倭」と書くように
    なった。さらに、七五七年(天平宝字元年)から、「倭」に通じる「和」を用い、
    「大和」と書くようになった。・・・

元明天皇の奈良時代より前の飛鳥時代に聖徳太子が「大委国」(=「大倭国」)と「書いた」という
のは不審である(@_@;) でも、春名好重『上代能書伝』(木耳社,1972)の「聖徳太子 法華義琉」
の冒頭の記述で氷解v( ̄∇ ̄)ニヤッ

    /聖徳太子(五七四~六二二)の書跡といわれている「法華義疏」(四巻)の第一巻
    の巻首に「此是大委国上宮王私集、非海彼本」と書いている[ママ]。この十四文字
    は本文とは別筆で、奈良時代に書かれたものと考えられる。「大委国」は「大倭国」
    であり、すなわちわが国である。「漢委奴国王」の印の「委」もやはり「倭」である。
    ・・・

・「短歌」購読者の井上光貞から「きみの連載、おもしろく読んでるよ」と言われた目崎徳衛(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-10-23

・王羲之が王右軍と言われたから藤原敏行も藤右軍と言われたんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-08-28

・書道の神様とされている菅原道真は実は能書ではなかったと本書の「菅原道真」の章は指摘(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-08-20

・藤原道長は、たられば能書であって、能書とは言えないのではないか〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-08-21
タグ:歴史 書道
コメント(6) 
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コメント 6

ナベちはる

アントニオ猪木さん、亡くなられたのがまだ信じられません…orz
by ナベちはる (2022-10-09 00:53) 

middrinn

後進に与えた影響の大きさは野村克也に匹敵するような(^_^;)
他方で、こーゆー詩のようなものが一般人に対し感銘を(^_^;)
by middrinn (2022-10-09 06:33) 

df233285

聖徳太子も謎に包まれていますが。鳥越憲三郎が自身の
書『中国正史 倭人・倭国伝全釈』 中央公論新社、2004年』
の中で、諸橋徹次の大漢和辞典の倭の字の解説を批判して、
漢王朝等は日本に限らず、周辺民族全般を倭の字をあてて
差別的に表現していたという話もありますね。日本に対し、
あまり尊敬の眼差しで作ったハンコではなさそう。何れに
しても漢王朝期には字自体が中国では、概ね確立していた
概念だと私は思っていました。
by df233285 (2022-10-09 07:57) 

middrinn

安本美典・前掲書にも〈「倭」は、背が曲がって、
たけの低い小人の意。〉と説明があり、たしかに
中国から蔑視されていた感じがしますね(^_^;)
前掲『日本国家の起源』に「倭を略して漢の委の
奴国と金印に刻んだのではないだろうか。」とも
ありますが、「略」すのも失礼な気がしますけど、
当時は「略」すのはよくあったんですかね(^_^;)
by middrinn (2022-10-09 08:34) 

tai-yama

"この十四文字は本文とは別筆で"これは、まさに後世の人がつけた
注釈ですね。こういうのも一緒に(当時物)として解読されると
おかしくなる要因になりそう・・・・
by tai-yama (2022-10-09 19:42) 

middrinn

活字化の際に気付かずに本文化してたりして(^_^;)
聖徳太子の権威を借りたかったのかもしれませんが、
言わばオーパーツで時代的にありえないかと(^_^;)
by middrinn (2022-10-09 20:12) 

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