SSブログ

200214読んだ本

Amazonマケプレの出品者を糾問するレヴューを読んだけど、その出品者、たしかに胡散臭い(¬。¬ )
絶版品切の某画集、ずっと出品者がいなかったけど、最近43000円+配送料等299円の「中古品 - 良い」
が出品されたら、別の出品者から81902円+配送料等257円の「中古品 - 非常に良い」も出た( ̄◇ ̄;)
星5つ中の星4つで「78%の高い評価 (9件の評価) 」の当該出品者には次のレビューがヒィィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ”非情に良い”ステータスの本をオーダーすると、アマゾンに販売されている違う業者
    から”良い”ステータスの商品が送られてきた。苦情を入れると、ステータスの表示に
    誤りがあるため割引したいとのメールが突然届いたが、割り引いても他業者が販売して
    いた”良い”ステータスの商品よりも高い金額であった。”非常に良い”ステータスで
    顧客を釣り、他業者のよりステータスの低い業者から匿名で購入して郵送して、差額を
    設けている業者の可能性がある。非情に悪質。アマゾンはこのような業者を取り締まる
    べきである。結局この業者からすでに発送されたはずの商品はいまだに届いていない。

某画集、「良い」はコンディション説明文あるも「非常に良い」は真っ白で何も書かれてない(@_@;)

【読んだ本】

片桐洋一『伊勢物語全読解』(和泉書院,2013)

阿部俊子(全訳注)『伊勢物語(上)』(講談社学術文庫,1979)を基本テキストにして、片桐洋一&
福井貞助&高橋正治&清水好子(校注・訳)『新編日本古典文学全集12 竹取物語 伊勢物語 大和物語
平中物語』(小学館,1994)の福井貞助による校注・訳、石田穣二(訳注)『新版 伊勢物語 付現代語
訳』(角川文庫,1979)、森野宗明(校注・現代語訳)『伊勢物語』(講談社文庫,1972)、中河與一
(訳注)『伊勢物語 付 現代語訳』(角川文庫,1953)等で補いつつ、『伊勢物語』をチンタラと読む
ラ・フォンテーヌの第15回( ̄^ ̄) 第15段の話は短いので、本書128頁の通釈を引くぞ( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

    昔、男がいたのである。その男は、陸奥の国にて、何というほどのこともない人妻に
    密通していたのだが、その女は、不思議なことに、そのような田舎のつまらない男の妻
    であるべき女ではないように思えたので、次のように詠んだ。

     [しのぶ山 しのびてかよふ 道もがな 人の心の 奥もみるべく]

      あの信夫山ではないが、忍んで通う道がほしいものである。
      陸奥──道の奥ならぬ、あなたのお心の奥まで見ることができるように。

    女は当然その歌を「限りなくすばらしい」と思ったけれども、そもそも、このような
    センスの乏しい田舎女の心を見て、一体どうしようと言うのであろうか。

石田穣二が、〈なお、この段、冒頭に「男(ありけり)」の語がなく、直接に物語がはじまる点で、
異例である。〉と補注で指摘しているのに対し、本書は「男がいたのである。」と勝手に付け加えて
訳してる点は疑問である(´ヘ`;) とまれ、本書の語釈に〈また「人の心の奥」は、道の奥(陸奥)
の女という意を響かせて言っているのであろう。〉とあり(128頁)、歌の訳が良いので採用(^_^;)
ちなみに、鈴木日出男『伊勢物語評解』(筑摩書房,2013)58頁の語釈は「一首は、相手の心の深奥に
ふれられるほど親交を深めたい、と訴える歌。」と解説している___φ( ̄^ ̄ )メモメモ 渡辺実(校注)
『新潮日本古典集成 伊勢物語』(新潮社,1976)29頁の頭注欄の解説には次の指摘があった( ̄◇ ̄;)

    /男は「みやび交[かわ]し」を期待して女に歌を贈った。女は喜ぶが、作者にとっては
    男の笑止な錯覚でしかない。田舎の女の「心の奥」を見たところで、見えるのは
    「さがなきえびす心[=「センスの乏しい田舎女の心]」にきまっているではないか、
    というのである。『伊勢物語』における田舎の否定は実にきびしい(解説参照)。/

同書巻末の「解説 伊勢物語の世界」によると(147~148頁)、〈・・・問題になるのはこの最後の句
「さるさがなきえびすごころを見ては、いかがはせむは」だが、通説のようにこれを女が返歌をしな
かったということ[=女の心情]の言明と解するのはおそらく誤りで、この表現に含まれた陸奥への
無条件否定を読みとらねば、作者の心にふれることにならないのではないかと思われる。/・・・
「さるさがなきえびすごころを見ては、いかがはせむは」は、・・・むしろ男を対象とした批評と理解
されるべきだと考える。これは初段以来終段ので、「みやび」そのものの人格化のごとく扱われる
主人公に対してさえ、時には批判が加えられる場合もあると認めることになるのだが、その例外も
要するに、期待できようはずのない田舎に期待する失当を言おうとしてのことだったのである。/
・・・〉とある_φ( ̄^ ̄ )メモメモ 「作者」の視点と「男」の視点を区別することは「『伊勢物語』は、
・・・在原業平がみずから作ったのだと固く信じていた平安時代や中世の人」(片桐洋一『古今和歌集
全評釈(上)』[講談社学術文庫,2019])による解釈の影響から脱する上で大切ではないかと(^_^;)

この第15段の阿部俊子の補説、ふざけるな!と思ったので引いておく(ノ ̄皿 ̄)ノバカチンガァ!┫:・

    /七段から続いた、いわゆる業平の東下りの一連の物語群はここで終る。京を住み憂く
    思い、友人一人二人と出かけて遠ざかる都を思い、友を思い妻を心に浮かべ涙していた
    男であるが、やがて武蔵・陸奥と日を重ね、それぞれの土地で様々な女を相手に
    多様な経験を重ねたことが記されている。その間、男は一貫して優しい心の持ち主で
    相手をきずつけまいとしているが、・・・

第14段の最後の件を阿部俊子は次の如く現代語訳化してるけど、コレをどう読んだら「男は一貫して
優しい心の持ち主で相手をきずつけまいとしている」となるんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

    ・・・男は、この地を去ってみやこへ去って行くと言って、

      栗原のあねはの松のように有名で、会うことの待たれるようなそんな松が
      人であるならば、都へのみやげに、さあいっしょに行こうと誘うでしょうに、
      歌によまれるようなすばらしい松は木なのでどうにもならず、あなたは
      あねはの松のようにすてきでなく、とても誘う気にならない。

    と詠んだところ、女はたいそううれしがって、「あの人は私のことを愛しいと思っていた
    らしい」と言っていた(男が「まったく風情もない田舎者そのもので、何の愛着もない」
    と言ったのを意味をとり得ないでよろこんでいたのだった)。/

・『伊勢物語』が描く「みやび」( https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-12-28 )、
 日本文化として脈々と受け継がれているとされるがイタリア人こそが「みやび」・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-12-29

・17歳年下から17歳年上まで、この男の守備範囲の広さはゴールデングラブ賞ものやね( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-01-05

・在原業平の歌は鬼たちを感じ入らせるほどじゃなかったということかしらオホホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-01-07

・今井源衛の頭の悪さは知ってたが、敢えて言おう、バカチンであるとヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-01-22
タグ:古典 和歌
コメント(12) 
共通テーマ:

コメント 12

よしころん

そんな胡散臭い輩がAmazonにも存在するのですね。
取り締まってもらわないと!(`ヘ´) プンプン。

貼るカイロの期限は気にしなくてもきっと大丈夫^^v
ちょっと熱くなるくらい(笑)
by よしころん (2020-02-14 19:54) 

ニッキー

うわぁ、めちゃくちゃ胡散臭い出品者がいるんですねぇ(°_°)
そういうのをAmazonでは把握してないんでしょうか?
ネット、便利だけどそういう落とし穴があるから
見極めないと・・・ですよねぇ(ー ー;)
by ニッキー (2020-02-14 20:03) 

middrinn

競争の中で自然淘汰されていくとは思いますけど、
よしころん様、当該出品者の「非常に良い」を注文
した直後に「良い」も消えたらクロですね(@_@;)
低温火傷の危険があるので期限遵守します(^_^;)
by middrinn (2020-02-14 20:21) 

middrinn

客観的に「非常に良い」と「良い」とを線引きするのは困難ですし、
ニッキー様、某画集のようにコンディションの説明が無かったなら、
問題があるとは言えないかも(@_@;) ま、気を付けましょ(^o^)丿
by middrinn (2020-02-14 20:27) 

八犬伝

なるほどなあ
そんな輩もいるのですね。
何事も性悪説で考えないと、いけないのでしょうかね?
by 八犬伝 (2020-02-14 20:37) 

middrinn

制度設計は性悪説を前提にすべきだと愚考しますが、
その制度の利用者はどうなんでしょうねぇ(@_@;)
もしコンディション説明が真っ白だったなら、当該
レヴュアーはもっと安く買えたというだけ(@_@;)
by middrinn (2020-02-14 20:47) 

yokomi

 田舎者故、田舎娘に1票(^_^;) 高い中古品をネットで買うのはとても不安ですね。胡散臭いor悪徳出品者は管理者・開設者が厳しく対処すべきです。マスクの高価転売、許すまじ(>_<)
by yokomi (2020-02-14 23:48) 

ナベちはる

真っ白な「非常に良い」、裏があるのではと思ってしまいますね(;`・_・´)
by ナベちはる (2020-02-15 01:15) 

middrinn

「田舎のつまらない男の妻であるべき女ではないように思えた」そうですしね(^_^;)
yokomi様、悪知恵の働く輩は色々とルールの間隙を縫って金儲けしますねぇ(@_@;)
by middrinn (2020-02-15 06:13) 

middrinn

真っ白な「非常に良い」で、同時に、それよりも安い「良い」が、
ナベちはる様、他の出品者から出てる場合は怪しいです(@_@;)
by middrinn (2020-02-15 06:16) 

tai-yama

「非常に良い」と思った陸奥の女性も実は中身は真っ白
だったとか(笑)。
by tai-yama (2020-02-15 20:16) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 「非常に良い」陸奥の女も実は中身は真っ白座布団10枚 ♪
2つの歌を本歌取りした秀歌を詠まれたようで、その才能、何か勿体無いですね(^_^;)
by middrinn (2020-02-15 20:20) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。