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191215読んだ本

最安値を毎日チェックしてたほどなのに、いざギフト券が手に入ると注文を躊躇してしまう心理(@_@;)
ギフト券が勿体無く思えてきて、そもそも買う必要あるのかという今更な問いかけを始めるのだ(-ω-、)

【読んだ本】

岡本綺堂『修禅寺物語・正雪の二代目 他四篇』(岩波文庫,1952)所蔵本

読了(^o^)丿 「修禪寺物語」「箕輪の心中」「佐々木高綱」「能因法師」「俳諧師」「正雪の二代目」
の6篇の戯曲を収録(^^) 傑作としか言いようがない史劇や最初から最後まで笑わされた喜劇も(^^)v

史劇「修禪寺物語」のあらすじは手塚治虫『七色いんこ①』(少年チャンピオン・コミックス,1981)
所収の「第3話 修禅寺物語」で知ってたけど、今回読んだら、今まで読んだ芸術家を描いた作品では
ベスト3に入る傑作ではないかと( ̄◇ ̄;) でも、巻末の戸板康二「解説」に「・・・綺堂は記憶の中
から、・・・の傳説を思ひ出し、更に能役者の金剛右京が・・・した逸話を思ひ出し、最後にこれも
能役者喜多古七太夫が・・・に際し、・・・といふ逸話を思ひ出した。/以上は綺堂の自記によつて、
作者の靈感といふものが創作動機を形成するに至る經過を紹介・・・」したとあり、これらを翻案・
再構成して創作した作品とはチト残念(^_^;) 三山のぼるが脚色なしで漫画化してほしかった(-ω-、)
面作師[おもてつくりし]夜叉王の娘かへで、その台詞でも引いておく〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・いかなる名人上手でも細工の出來不出來は時の運。一生のうちに一度でも
    天晴れな名作が出來ようならば、それが卽ち名人ではござりませぬか。

エガちゃんの「1クールのレギュラーより、1回の伝説!」「伝説残してやるよ!」・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;

世話物「箕輪の心中」は旗本・藤枝外記(藤枝教行)と吉原の綾衣の事件が題材(^^) 小池一夫(作)
神江里見(画)『弐十手物語』(小学館ビッグコミックス,1983)第22巻&第23巻収録の第五十四話
「益友損友」で知ってたよん(⌒~⌒)ヾ( ̄o ̄;)オイオイお前の知識は漫画から得たものばかりだな?

「佐々木高綱」は史劇なのかなぁ(@_@;) 歴史考証的には、甥の佐々木小太郎定重は、この頼朝上洛
の時点で既にこの世の人じゃなかったはずだし、「頼朝の背信をののし」るとかナンだかなぁ(^_^;)

喜劇「能因法師」は笑えた(^_^;) 冒頭の卜書きに「主人の能因法師、四十餘歳、上のかたの窓より首
を出してゐる。その顔は日に燬[や]けて眞黑になつてゐる。・・・」とあり、その時点でニヤニヤ
しちゃった(⌒~⌒) 能因法師が旅をせずに白河の関の歌を詠んだとされる説話、能因法師と藤原節信
の歌枕にまつわる宝物自慢、歌の評価を高めるため敢えてフラれた伏柴の加賀という3つの有名な歌人
説話を一つに纏めてメチャ面白い喜劇に仕立ててる(^^) 3説話を知らずとも爆笑確実な作品だけど、
むしろ和歌や歌人に詳しい人は笑えないかも(^_^;) 「伏柴の加賀」と呼ばれた待賢門院加賀は生没年
不詳も、待賢門院璋子(1101年~1145年)に仕えた女房で、源有仁(1103年~1147年)に捨てられて
詠んだ「かねてより」の歌が『千載和歌集』に入って上記の異名を得たわけで、988年生まれで1050~
1051年頃に亡くなったとされてる能因法師とは生きてた時代が重ならないし、また彼女は一首歌人で
八代集に同歌しか入ってないのに「歌自慢」と作中で呼ばれているのは笑止(^_^;) 更に呆れたことに
能因法師の歌が「都をば霞と共に出でしかどあき風ぞ吹く白河の關」だと∑( ̄ロ ̄|||)ニャンと!?
霞は〈立つ〉もの(-"-) 旅立つと掛けて「霞とともに立ちしかど」だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
他にも、おかしな記述があったけど、文献を引いて指摘するのが面倒だから止めとくC= (-。- ) フゥー

「俳諧師」は鬼貫[おにつら]と路通[ろつう]が描かれるも2人とも名前を知ってる程度だな(^_^;)

「正雪の二代目」は幕末の攘夷屋さんを描いた社会風刺かな(@_@;) 表題から期待してはダメ(^_^;)

・「能因法師じゃあるまいし」が1984~1993年の文藝春秋誌の読者層には通じたのかヒィィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-12-25

・能因と節信の説話、片桐洋一『歌枕 歌ことば辞典 増訂版』は間違いヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-07-24

・白河の関でトンチンカンな解釈をする杉本苑子『おくのほそ道 人物紀行』(文春新書,2005)(-"-)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-11-17
コメント(10) 
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コメント 10

ニッキー

ギフト券、うちは躊躇せずに使っちゃいます^^
今年、カード会社のポイントでGETしたギフト券は
私の日傘になりました=(^.^)=

by ニッキー (2019-12-15 21:21) 

middrinn

日傘になるなんて、かなりの額のギフト券ですよねぇ( ̄◇ ̄;)
それだけ圭太様たちの食べる量が凄いということヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
by middrinn (2019-12-15 21:31) 

yokomi

 「最安値を毎日チェック」するほど憧れていましたのに、「今更な問いかけを始め」ず、「よむべし」ならぬ即「かうべし」!! 初志貫徹(^_^)v 明日には消えちゃってるかも(^_^;)
by yokomi (2019-12-15 23:11) 

tai-yama

名人の不出来品を持っている方が、ある意味レアだったり(笑)。
でも、陶工の名人だと割ってしまうから難しいかも。
by tai-yama (2019-12-15 23:34) 

ナベちはる

ギフト券があっても、「これに券を使うなら、他のものに使った方がお得かも!?」と考えてしまいますね(-ω-;)
by ナベちはる (2019-12-16 00:40) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製かうべし座布団1枚 ♪
yokomi様、同じ趣味の人は少ないので大丈夫かも^_^;
by middrinn (2019-12-16 06:19) 

mimimomo

おはようございます^^
そう言う躊躇ってありますねぇ~わたくしの場合本じゃないけれど。
洋服の通販を見て、何日も考え抜いて「よし買おう」っと葉書にすべて書いて投函すべく玄関のドアを開けたとたん「ん?待てよ。この洋服買って何処に着ていく?」と自問してそこで止めたことが。
by mimimomo (2019-12-16 06:22) 

middrinn

「一生のうちに一度でも天晴れな名作が出來」たら「名人」となると、
tai-yama様、名人でもほとんどの作品が「不出来」なのでは(^_^;)
by middrinn (2019-12-16 06:24) 

middrinn

ナルホド( ̄◇ ̄;) 他のに使った方がという心理、
ナベちはる様、たしかに、ありますねぇ(^_^;)
by middrinn (2019-12-16 06:27) 

middrinn

それは買う意味を根底から覆してしまうような問いですねぇ(^_^;)
mimimomo様、そこで思い止められたのは凄いことですね(〃'∇'〃)
by middrinn (2019-12-16 06:30) 

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