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210206買った本&読んだ本

読書の厄介なところは、関連本に加え類本まで購入してしまうことである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【買った本&読んだ本】

木船重昭『笠間注釈叢刊13 後撰和歌集全釈』(笠間書院,1988)

Amazon出品者「富士書房【何冊お買い上げでも!!配送料250円 古物商許可店】」に16757円(16500円
+送料等257円)「良い」を4日に注文し6日に届く(^^) コンディション説明文は「中古品 - 良い -
【函入初版・昭和63年・函に経年の茶ヤケ有り・本体は美本です。商品は防水袋+クッション材+茶色
のクラフト用紙で梱包し安全梱包にて発送致します。】店頭販売も兼ねておりますので売切れの場合
はご容赦ください。その場合は早急に全額返金いたします。」で、函の「茶ヤケ」はメッチャ凄くて
なにわのブラックダイヤモンド橋本梨菜みたい・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;ワンパターン! でも、「本体は美本」と
あるように書き込み等はナシオン主権ウラー!(^o^)丿 透明な「防水袋」、更に白い「クッション材」で
包んでからレターパックプラス(モチ追跡可能)だから非常に良い出品者ヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪
1月末に1000円のギフト券をゲットしてから買おうと考えてた古本は値下がりしてるので(現在も)、
狙いを本書に切り換え、在宅の日に届くよう3日夜に注文する予定が、3日の昼にはあったのに夕方に
見たら消えてた∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!? 何度確認しても無く、翌4日朝になっても無いの(;_;)
気持ちを整理して買うのは他の本に決めたら、4日の午後に何故か復活したから、速攻クリック(^_^;)

『後撰和歌集』の注釈書なら手元に既に2冊ある(´・_・`) 片桐洋一(校注)『新日本古典文学大系6
後撰和歌集』(岩波書店,1990)は歌の訳がチト変なので(片桐洋一の学識の凄さは門外漢の小生にも
解るから小生側の問題なのかもしれないけど)、素人にも判るミスがあることを指摘したばかりだが
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-02-04 )、工藤重矩(校注)『和泉古典
叢書3 後撰和歌集』(和泉書院,1992)の解釈や歌の訳の方が得心がゆくかな〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)
本書を購入した理由は、詞書も訳されているから(^_^;) 本書はメチャ分厚いけど、「諸般の事情で、
五分の二に縮小改稿」(あとがき)したせいか、菅根順之『笠間注釈叢刊10 詞花和歌集全釈』(笠間
書院,1983)と比べると、【注釈】も【補説】も物足りないし、巻末に和歌初句索引が無いね(´・_・`)

何度か取り上げた問題だけど(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-04-17 )、
嵯峨天皇の妃だったのに廃された理由が謎な高津内親王(父は桓武天皇、母は坂上田村麻呂の姉妹)
の歌を本書の訳で引く〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

      いたく事好む由を、時の人言ふ、と聞きて

    直き木に 曲れる枝も あるものを 毛を吹き疵を 言ふがわりなさ

       たいそう事を好む旨を、当時の人が非難して言う、と聞いて

     まっすぐな木にも、時には、曲った枝もあるものなのに、
     毛を吹いて疵を求める、細かいことを詮索して、ごく小さな欠点を
     見つけ出して非難するとは、困ったことですよ。

詞書の「事好む」の意味が謎を解く鍵だと思うのだが、加えて、同じ『後撰和歌集』の「檜垣の嫗」
が詠んだ歌の左注にも「かしこに、名高く、事好む女なん侍りける」とあって、この「檜垣の嫗」に
対しては「事好む」が文脈的に肯定的なニュアンスで使われているみたいなんだよね(@_@;)

片桐洋一(校注)『新日本古典文学大系6 後撰和歌集』(岩波書店,1990)は高津内親王の「事好む」
を「好色。」と脚注し(同『古今和歌集全評釈(下)』[講談社学術文庫,2019]も『後撰和歌集』の
同歌を引いて、〈「いたく事好む」すなわち「ひどい色好み」という噂があったことがわかる。〉と
説明してる)、「檜垣の嫗」の「名高く事好む女」を「有名で風流な女。」と脚注している(@_@;)

工藤重矩(校注)『和泉古典叢書3 後撰和歌集』(和泉書院,1992)は高津内親王の「事このむよし」
を「風流を好むこと。」、「檜垣の嫗」の「事このむ」も「風流を好む。」と頭注している(@_@;)

さて、さて、さ~て!本書に戻ると、高津内親王の歌の【補説】では次のように記している(@_@;)

    ・・・〈事好む〉は、一風変わったことを好む意か、あるいは、事を荒げることを好む
    意か。後者の、政治臭がからむ感じが濃い。作者は、桓武天皇皇女。嵯峨天皇妃と
    なったが、まもなく廃された人。

で、檜垣嫗の「事好む」は「言好む」と改め、【注釈】で〈底本の真名ちがい「事」を訂す。歌。〉
として、左注を次のように訳していた(@_@;)

    その地で、有名で、歌を好む女でございました。
タグ:和歌 歴史
コメント(12) 
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コメント 12

tai-yama

自然なら、エラー品やエラー状態な物があるのは当たり前ですね。
きっと、森元総理大臣も高津内親王の歌と同じ心境なのかも(笑)。
by tai-yama (2021-02-06 19:24) 

middrinn

森喜朗はサメの脳みそと言われましたけど、
「ごく小さな欠点」ではないような(^_^;)
by middrinn (2021-02-06 19:28) 

ナベちはる

在庫が無くなった本が復活したのは嬉しいですね!
by ナベちはる (2021-02-07 01:43) 

middrinn

嬉しいんですけど、既に他の本を買うことに決めてたので、出費が(^_^;)
by middrinn (2021-02-07 07:03) 

そら

PCも同じ!
私はマウス欲しくなったりしてます(^^;
by そら (2021-02-07 08:59) 

middrinn

パソコン周辺機器とかも買っちゃいますよね(^_^;)
by middrinn (2021-02-07 09:30) 

ニッキー

函のヤケが酷くても本書が美本ならOKですねぇ(^o^)
送料250円でそこまできちんと包装してくれるのは
ポイント高い店で安心して注文できますね(*^^*)
「在庫なし」が「在庫あり」になるのは時々あって
嬉しいけど悩みますよねぇ(^_^;)
by ニッキー (2021-02-07 09:37) 

middrinn

送料を安くした分は本の値段に転嫁してるんでしょうね(^_^;)
品切れ・重版未定とはいえ、30000円+消費税で売っていたのを、
16500円という値段で出品するのは、ちょっと高い気が(^_^;)
by middrinn (2021-02-07 09:43) 

ネオ・アッキー

middrinnさんこんにちは。
間違って訳されてしまう本もあるようですね。
そう言えば、英語でもスペルが間違っている本がありました。
それにしても、16500円の本は高いですね・・・
by ネオ・アッキー (2021-02-07 14:48) 

enokorogusa

「事好む」は色好みの意だと思っていましたが、
そうじゃない場合もあるんですね。
by enokorogusa (2021-02-07 15:07) 

middrinn

非専門家ゆえ確たる根拠が無いと誤訳とは言えないんですよ(^_^;)
ネオ・アッキー様、16500円の古本、マジで高いですよねぇ(^_^;)
by middrinn (2021-02-07 15:51) 

middrinn

手元の古~い古語辞典、一冊は「もの好きだ。はなやかなことを好む。」でしたが、
enokorogusa様、もう一冊は「ものずきである。」で、しかも、その用例として、
この高津内親王の当該歌の詞書が引かれておりました(^_^;) 『後撰和歌集』内で
否定的と肯定的という相反するニュアンスで用いられてる点も悩ましいかと(^_^;)
by middrinn (2021-02-07 15:59) 

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