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240227読んだ本

小っちゃちっちゃチッチャちっチャチッちゃちッチャちっちゃくないよ!!と種島ぽぷらヾ(`◇´)ノ

【読んだ本】

駒田信二『漢詩名句 はなしの話』(文春文庫,1982)所蔵本

今回(前回⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2024-02-15 )のは、新井白石の
「自題肖像(自ら肖像に題す)」から「五尺の小身渾て是れ胆」(^_^;)

    蒼顏如鐵鬢如銀 蒼顏鉄の如く鬢[びん]銀の如し
    紫石稜稜電射人 紫石稜々として電人を射る
    五尺小身渾是膽 五尺の小身渾[すべ]て是れ胆[たん]
    明時何用畫麒麟 明時何ぞ用いん麒麟に画[えが]かるるを

     青黒い顔は鉄[くろがね]のようであり、鬢の毛は銀[しろがね]のようである。
     眼光は紫水晶の稜[かど]のように鋭く、電光を発して人を射すくめるかのよう。
     わずか五尺の短身ながら、全身は肝っ玉で出来ている私だが、この太平の世には
     麒麟閣[漢の武帝が宮中に築いた高楼で、宣帝が勲功のあった武臣11人の肖像画
     を閣上に掲げさせた故事から、武功をたてることを「麒麟閣に画かる」と語釈に]
     にこの肖像画を掲げてもらうようなこともあるまい。

「詩題のとおり、自分の肖像画に題したものである。」由(^^) となると、白石が似てると言われた
由比正雪も「蒼顏鉄の如く鬢銀の如し 紫石稜々として電人を射る」という容貌だったんだぁとか、
あるいは桑原武夫が「日本の百科全書家 新井白石」(同[責任編集]『日本の名著15 新井白石』
[中央バックス,1983]所収)でこの詩を引用して「彼は自分を鉄の意志に満ちた戦い手と規定した
かったのであろう。幼いころ、冷水をかぶって勉強した逸話が想起される。林大学頭萩原重秀などへ
の攻撃のはげしさも、同時にこれにつらなっている。」と論じているのもナルホドと思いそうだが、
本書には〈「自題肖像」というこの詩には、手本がある。それは宋の蘇舜欽の「覧照」と題する七言
律詩である。〉として引かれてる作品の第一句は「鐵面蒼髯目有稜(鉄面蒼髯目に稜有り)」(^_^;)

「五尺の小身」とあるが、春名好重『能書百話』(淡交社,1986)の「新井白石」が気になる(^_^;)

    ・・・白石の書は文書を書くための書であり、また、詩文を書くための書である。
    白石の書跡は小字が多くて、大字はない。おちついて入念に書いている。字形はよく
    整っていて、点画は筆力がある。白石の書は白石の人となりをよくあらわしている。/
タグ:古典 書道 中国
コメント(2) 
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コメント 2

tai-yama

五尺=151cmなので、現代の女性ぐらい・・・
自らを麒麟のような姿とも言っている様にも思えたり。
白石は小粒だけどピリリと辛い(新井)と(笑)。
by tai-yama (2024-02-27 23:18) 

middrinn

江戸時代の平均身長は低かったから、レトリックのような気も(^_^;)
by middrinn (2024-02-28 05:13) 

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