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240122読んだ本【バカチン】

「古本屋の50円コーナー」でゲットゆえバカチンでも腹立たず(^_^;) 最安値しか勝たんv( ̄∇ ̄)ニヤッ

【読んだ本(バカチン)】

今井雅晴『日本の奇僧・快僧』(講談社現代新書,1995)所蔵本

    ・・・/結局、快川や甲府長禅寺の高山和尚をはじめとする僧侶百余名は、恵林寺の
    山門の上へ追いあげられ、下に壊した家などを積まれて火をかけられた。もうもうと
    あがる煙と炎のなかで、しかし快川は冷静であった。そして次のように皆に呼びかけた。
    /「みなさんは今、火炎のなかに座してまさに焼け死のうとしている。このようなとき
    にはどのようにみ仏の教えを説いたらよいのか。ひとつ各人が教えの言葉を作って
    末期の句としなさい」。/そこで諸僧はそれぞれ詩句を作り、披露した。最後に快川は
    次のように説いた。

      安禅は必ずしも山水を須[もち]ひず
      心頭を滅却すれば火も自ら涼し

    「安らかに禅定に入るためには、必ずしもおだやかで気持ちのよい山や川の環境が必要
    なわけではない。精神を鎮め、雑念を払った状態に自分の心をもっていけば、火炎に
    つつまれていても自然に涼しくなるのである」。/こうして快川をはじめとする僧侶
    たちは結跏趺座[ママ]した座禅の姿のまま、ゆうゆうと死についたという。座禅姿の
    まま息を引きとるのは禅僧の理想である。/この話は、火炎につつまれながら快川が
    長禅寺の高山にむかって、「三界安きことなし、何処に向かってか回避せん」と質問
    したのに対し、高山が「心頭を滅却すれば火も自ら涼し」と答えた話であるとも伝え
    られている。/・・・

本書の「九 快川──心頭を滅却すれば火も自ら涼し」から引いたが、「この話は、・・・とも伝え
られている。」は平山優『武田三代 信虎・信玄・勝頼の史実に迫る』(PHP新書,2021)416~417頁
で指摘されていた〈つまり、「安禅不必須山水、滅却心頭自火涼」という『碧巌録』を出典とする偈
は、高山玄寿が言ったものであり、快川ではなかったのだ。ところが、江戸時代前期になると、この
偈を言い放ち、快川国師は従容と遷化したと言われるようになり、定説化してしまった。〉という件
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-01-14 )のことか(@_@;) 杜荀鶴
の「夏日題悟空上人院詩(夏日悟空上人の院に題する詩)」の第三・四句が「安禪不必須山水 滅却
心頭火亦涼(安禅必ずしも山水を須いず 心頭を滅却すれば火も亦涼し)」で、「この[第四]句は
『碧巌録』にも引用されているそうです。」と渡部英喜『漢詩歳時記』(新潮選書,1992)にあった
けど(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-10-30 )、まさか今井雅晴は
快川は「亦」を「自ら」と「作っ」たと理解しているわけではないよね〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
コメント(2) 
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コメント 2

tai-yama

恵林寺の看板やHPには快川国師作・・・
徳川には武田の遺臣も多かったので武田氏が美化された面も。
by tai-yama (2024-01-22 23:16) 

middrinn

快川は杜荀鶴の生まれ変わりと信じてるのかも(^_^;)
by middrinn (2024-01-23 05:30) 

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