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231030読んだ本

書き手の人柄と文章とが一致しない、「文は人なり」の例外的なケースだったりしてC= (-。- ) フゥー

【読んだ本】

駒田信二『漢詩名句 はなしの話』(文春文庫,1982)所蔵本

前回(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-10-26 )が上杉謙信だったので、
今回は「杜牧の庶子といわれている」という杜荀鶴の「夏日題悟空上人院詩」(夏日悟空上人の院に
題する詩)(^^) やはり取り上げてる渡部英喜『漢詩歳時記』(新潮選書,1992)には「この後半の
二句は古来名高く、殊に第四句は有名で人々の口にのぼります。この句は『碧巌録』にも引用されて
いるそうです。」とあるゆえ、第三句と第四句だけ(^_^;)

    安禪不必須山水 安禅必ずしも山水を須[もち]いず
    滅却心頭火亦涼 心頭を滅却すれば火も亦涼し

     安らかに坐禅をするためにはなにも静寂な山水の地がよいとは限らない。
     無念無想になればたとえ火の中といえども熱くはないのである。

第三句の方が金言のような(^_^;) これは採られてないけど、『和漢朗詠集』には杜荀鶴のが幾つか
あって、杜甫や杜牧のは無いのが、やはり謎である(@_@;) ちなみに、前掲『漢詩歳時記』には、
唐を滅ぼした「梁王の朱全忠(八五二-九一二)のお気に入りでした。朱全忠の権威をかさに着て、
貴族らを侮り、気にくわぬ者を殺してしまおうと企みましたが、重病にかかり、一〇日でなくなって
しまいました。軽薄な人柄でしたが、詩を作るのがたくみで、その表現は適切でした。また、琴にも
秀でた風流人でした。」と人物紹介されているのが、イヤハヤ南友・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;永井豪かよ!

タグ:中国 古典
コメント(4) 
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コメント 4

tai-yama

恵林寺の快川禅師ですね。
コロナなら心頭滅却しなくても寒気で熱を感じなくなると言う・・・
by tai-yama (2023-10-30 23:17) 

middrinn

甲州征伐のハイライト(:_;) コロナは罹ったことが無く、一昨日5回目のワクチン
を接種して左腕が痛いし、関係あるのか今も頭がぼぉっとして軽い頭痛が(^_^;)
by middrinn (2023-10-31 05:53) 

df233285

朱全忠は日本に例えれば戦国時代に一条天皇時代を作ろうと
した人物という雰囲気であって、あざけられるのは当然とし
ても、漢詩文化や宮廷音楽の造詣が深いのは当然なのでは無
いかと、wikipediaの後梁の項を読んだ限り私には
思えますがどうでしょう。「その為ライバルの李克用等には、
唐宮廷の残照が残っていた時代には、一時的には勝った」と
の事ように、読み取れましたが。
by df233285 (2023-10-31 07:00) 

middrinn

小生にはそうは読み取れませんでしたねぇ(@_@;) 駒田信二『中国大盗伝』
(ちくま文庫,2000)の「美女と崑崙奴──朱全忠(唐)」は小説ですけど、
寺尾善雄『中国悪党伝』(河出文庫,1990)の「唐の天下を簒奪した〝忠臣〟
──朱全忠」や陳舜臣(責任編集)『集英社版 人物中国の歴史 7 中国のルネ
サンス』(集英社,1981)の常石茂「策をめぐらして唐朝を倒し、武人政治
を現出した 朱全忠」にざっと目を通しましたが、文化に無関心か(@_@;)
by middrinn (2023-10-31 15:16) 

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