220131買った本&読んだ本
児童向けに書かれた本なのに大人が読んでも面白い良書がある〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ 例えば、
森銑三『おらんだ正月』(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-05-10 )なんか
読者対象は児童なのに大人たちに読まれてるしね(^^) 大人たちの精神年齢が低下・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
【買った本&読んだ本】
吉田小五郎『東西ものがたり』(中公文庫,1983)
「もったいない本舗 楽天市場店」で「良い」328円(送料無料)を228p使って100円で26日に注文して
追跡不可能ゆうメールでやっと31日到着(^_^;) 昔は各出版社が文庫の解説目録を冊子体で出してて、
「御自由にお持ち下さい」と各書店に置かれてたから、新しいのが出る度に貰って来ては目を通して
「新潮文庫の100冊」とか読んだつもりに・・ヘ(__ヘ)☆\(^^; 解説目録から欲しい本を紙にメモして
古本屋で探したりして、中でも表紙カヴァーが肌色に統一されていた頃の中公文庫は面白そうな本の
宝庫だったけど、すぐに品切・絶版になって新しい解説目録から次々と消えてっちゃうんだよね(;_;)
本書もその一つで、図書館で借りて読んだら児童向けだったけど良書(^^)v ギリシア神話が院政期に
伝わっていたことを先日知り(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-21 )、
本書のことを急に思い出して衝動買いした次第(^_^;)
序[昭和15年8月20日付] 小林澄兄[日本青少年文化協会会長]
切支丹のはなし
パウロ弥次郎/シャビエル上人(その一・その二)/少年使節/三百年前のイソップ物語
/オーガスチン小西行長/細川ガラシヤ(その一・その二)/日本人の売買/
サン・フィリップ号事件/二十六聖人/島原の乱(その一・その二・その三)/
ジャガタラ文(その一・その二)/絵踏(その一・その二)/
東西ものがたり
日本とジャパン/マルコ・パウロの話(その一・その二・その三)/倭寇の話(その一・
その二)/鉄砲伝来の話(その一・その二・その三)/宝島の探険(その一・その二・
その三)/象を取り寄せた話/漂流奇談(その一・その二・その三)/絹糸の話/
オランダ正月/時計の話(その一・その二)/灯台の話/遣米使節(その一・その二)/
日本最古の汽車(その一・その二)/
昔ばなし
菊花御紋章/日章旗/日本の人口/太閤様と坊や/犬公方様の話(その一・その二)/
「お八つ」の話/武士と町人(その一・その二・その三・その四)/
あとがき[皇紀2600年夏8月付]
解説 桑原三郎
桑原三郎「解説」も指摘してたけど、よく戦争中に書けたなぁ~!と驚く文章がたしかに散見(゚ロ゚;)
・・・/[吉田小五郎]先生は、歴史の話をしながら、本当の話というものは実は
なかなか難しいと説く。鉄砲の伝来という一つの事でも、しっかりとした材料を、
日本側とポルトガル側の両方から探し出して、照応させるという作業をしてみせる
のである。それも、孫引きの知識をひけらかすのではなく、可能な限り自分の目で
確かめるのである。一言で言えば、幸田成友先生の衣鉢を継いだ「原典主義」
「オリヂナルに還れ」の精神が生きているのである。『東西ものがたり』の書かれた
昭和十年代の日本の史学界と言えば、高名の大学の史学の権威が、およそ非合理な
史観を大上段に構えて、威張っていた御時勢である。そういう時代に、誠実に学問
としての歴史を追求して、それを真面目に、謙虚に子供達に語りかけていた人が、
一人でも日本にいたということが、尊く有難いのである。/・・・
桑田三郎が指摘している「材料を、日本側とポルトガル側の両方から探し出して、照応させる」点も
大したもんだけど、「しっかりとした材料を・・・探し出」すという史料吟味の大切さをも次の如く
児童に説いてて素晴しい(⌒~⌒)
・・・/それでは、[講談本の類と違って]本当の歴史話をするにはどうしたらいいか
というと、材料を吟味することです。一つの事件、例えばここで鉄砲の初めて我が国に
伝わったお話をするとして、日本に初めて鉄砲を持って来たという人の書いたものでも
残っていれば、これに越したことはありません。それがなければ、その時の有様を直接
目で見た人の書いたものがあればいいのです。それがなかったら、そういう人から直接
聞いた人が何か書いておいてくれればまだいいのです。ところが又聞き又聞きが繰り
返されると、だんだん本当から遠ざかってしまう。殊に一つの事件が過ぎ去って時代が
たってから書いたものはだんだんアテになりません。しかしほかに材料がなければこれで
我慢するよりほか仕方ない訳です。しかし歴史上のことを調べる場合には、この材料を
吟味することが大切なので、又聞きの又聞きという詳しい記事より、事件に直接当った
人とか、それに近い時代の人の書いたザッとした不完全の記事が貴重なのです。歴史を
勉強する人はこういう、なるべく事件に近い材料を探すので、こういう材料のことを
根本の材料(史料)とか第一の材料(史料)とかいって大切にします。……誰か欠伸を
しましたね。よし、それでは鉄砲でもぶっ放して目を覚まして上げましょう。/・・・
森銑三『おらんだ正月』(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-05-10 )なんか
読者対象は児童なのに大人たちに読まれてるしね(^^) 大人たちの精神年齢が低下・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
【買った本&読んだ本】
吉田小五郎『東西ものがたり』(中公文庫,1983)
「もったいない本舗 楽天市場店」で「良い」328円(送料無料)を228p使って100円で26日に注文して
追跡不可能ゆうメールでやっと31日到着(^_^;) 昔は各出版社が文庫の解説目録を冊子体で出してて、
「御自由にお持ち下さい」と各書店に置かれてたから、新しいのが出る度に貰って来ては目を通して
「新潮文庫の100冊」とか読んだつもりに・・ヘ(__ヘ)☆\(^^; 解説目録から欲しい本を紙にメモして
古本屋で探したりして、中でも表紙カヴァーが肌色に統一されていた頃の中公文庫は面白そうな本の
宝庫だったけど、すぐに品切・絶版になって新しい解説目録から次々と消えてっちゃうんだよね(;_;)
本書もその一つで、図書館で借りて読んだら児童向けだったけど良書(^^)v ギリシア神話が院政期に
伝わっていたことを先日知り(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-09-21 )、
本書のことを急に思い出して衝動買いした次第(^_^;)
序[昭和15年8月20日付] 小林澄兄[日本青少年文化協会会長]
切支丹のはなし
パウロ弥次郎/シャビエル上人(その一・その二)/少年使節/三百年前のイソップ物語
/オーガスチン小西行長/細川ガラシヤ(その一・その二)/日本人の売買/
サン・フィリップ号事件/二十六聖人/島原の乱(その一・その二・その三)/
ジャガタラ文(その一・その二)/絵踏(その一・その二)/
東西ものがたり
日本とジャパン/マルコ・パウロの話(その一・その二・その三)/倭寇の話(その一・
その二)/鉄砲伝来の話(その一・その二・その三)/宝島の探険(その一・その二・
その三)/象を取り寄せた話/漂流奇談(その一・その二・その三)/絹糸の話/
オランダ正月/時計の話(その一・その二)/灯台の話/遣米使節(その一・その二)/
日本最古の汽車(その一・その二)/
昔ばなし
菊花御紋章/日章旗/日本の人口/太閤様と坊や/犬公方様の話(その一・その二)/
「お八つ」の話/武士と町人(その一・その二・その三・その四)/
あとがき[皇紀2600年夏8月付]
解説 桑原三郎
桑原三郎「解説」も指摘してたけど、よく戦争中に書けたなぁ~!と驚く文章がたしかに散見(゚ロ゚;)
・・・/[吉田小五郎]先生は、歴史の話をしながら、本当の話というものは実は
なかなか難しいと説く。鉄砲の伝来という一つの事でも、しっかりとした材料を、
日本側とポルトガル側の両方から探し出して、照応させるという作業をしてみせる
のである。それも、孫引きの知識をひけらかすのではなく、可能な限り自分の目で
確かめるのである。一言で言えば、幸田成友先生の衣鉢を継いだ「原典主義」
「オリヂナルに還れ」の精神が生きているのである。『東西ものがたり』の書かれた
昭和十年代の日本の史学界と言えば、高名の大学の史学の権威が、およそ非合理な
史観を大上段に構えて、威張っていた御時勢である。そういう時代に、誠実に学問
としての歴史を追求して、それを真面目に、謙虚に子供達に語りかけていた人が、
一人でも日本にいたということが、尊く有難いのである。/・・・
桑田三郎が指摘している「材料を、日本側とポルトガル側の両方から探し出して、照応させる」点も
大したもんだけど、「しっかりとした材料を・・・探し出」すという史料吟味の大切さをも次の如く
児童に説いてて素晴しい(⌒~⌒)
・・・/それでは、[講談本の類と違って]本当の歴史話をするにはどうしたらいいか
というと、材料を吟味することです。一つの事件、例えばここで鉄砲の初めて我が国に
伝わったお話をするとして、日本に初めて鉄砲を持って来たという人の書いたものでも
残っていれば、これに越したことはありません。それがなければ、その時の有様を直接
目で見た人の書いたものがあればいいのです。それがなかったら、そういう人から直接
聞いた人が何か書いておいてくれればまだいいのです。ところが又聞き又聞きが繰り
返されると、だんだん本当から遠ざかってしまう。殊に一つの事件が過ぎ去って時代が
たってから書いたものはだんだんアテになりません。しかしほかに材料がなければこれで
我慢するよりほか仕方ない訳です。しかし歴史上のことを調べる場合には、この材料を
吟味することが大切なので、又聞きの又聞きという詳しい記事より、事件に直接当った
人とか、それに近い時代の人の書いたザッとした不完全の記事が貴重なのです。歴史を
勉強する人はこういう、なるべく事件に近い材料を探すので、こういう材料のことを
根本の材料(史料)とか第一の材料(史料)とかいって大切にします。……誰か欠伸を
しましたね。よし、それでは鉄砲でもぶっ放して目を覚まして上げましょう。/・・・
最近だと、又聞きの又聞きが勝手にシナリオを作って改変して
しまうと言うことも・・・。大阪だと「フグ」のことを「鉄砲」
と言うみたいなので"鉄砲を持ってきたのは釣り人!"とも言えたり。
by tai-yama (2022-01-31 23:14)
大人が読んでも面白い児童書、まさに良書ですね☆彡
by ナベちはる (2022-02-01 01:01)
近江国の国友村は琵琶湖でフグを、
tai-yama様、釣った、と(^_^;)
by middrinn (2022-02-01 07:18)
あらゆる世代に読まれる書物こそ、
ナベちはる様、最良ですね(^_^;)
by middrinn (2022-02-01 07:21)
私の持ってるのは、表紙に絵のないレアものだけど。
目で見る児童百科4「宇宙のふしぎ」小尾信弥は、
小学生のときに読んでも、大人が学ぶ内容が、有る
程度判る良い本だ(った)※なあ。特に2.5倍の
2、3、4、5乗が、6、16、40、100に
近いのが出てて。後で、理科人生をわたるのに、
だいぶん助かったと、この歳になってしみじみと
述懐されてます。
※手元にあるので、真偽確認は私には容易。
by df233285 (2022-02-01 20:35)
児童書だから内容のレヴェルを落すのではなく、
児童にも理解し得るように書くことを心掛ける
べきであって、そーゆー本なら大人が読んでも
きっと得られるものがあるでしょうね(^_^;)
by middrinn (2022-02-01 21:15)