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210317読んだ本

読書の厄介なところは、深読みしてる本の方が面白く感じることである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【読んだ本】

駒田信二『中国詩人伝』(芸術新聞社,1991)所蔵本

類書と簡単な比較をしただけ(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-03-13 )の
渡部英喜『漢詩歳時記』(新潮選書,1992)を読んでみようかと思って、「第一部 新年および春」の
冒頭の「元旦(元旦) 宋・王安石」を試読〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=) 植木久行の名著『唐詩歳時記』
(講談社学術文庫,1995)はモチ参照したけど、王安石に一章を割いている駒田信二の本書もまた、
王安石の同じ七言絶句(何故か題は異なる)をちょびっと紹介してたので拾い読みしたv( ̄∇ ̄)ニヤッ

渡部英喜・前掲書は、王安石について、次のように人物紹介をしていた〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/王安石(一〇二一~一〇八六)は北宋の詩人です。字は介甫といいました。
    南京の中山門の北七里、鍾山へも七里の処に居を構えましたので半山と号しました。
    諡は文。撫州臨川(江西省)の人です。/慶暦二(一〇四二)年、二二歳の若さで
    科挙に合格し、・・・地方官として十余年過ごし、四七歳の時曽公亮の推薦で翰林
    学士になりました。四九歳の時に「均輸法」「青苗法」などの新法を主唱しました。
    しかし、改革が急激にすぎたため、司馬光(八九頁参照)を中心とした保守派[=
    旧法派]の反対にあい失敗してしまいました。五九歳の時、鍾山に隠棲し、元祐元
    (一〇八六)年四月に亡くなりました。・・・/詩は絶句を得意とし、文章家としても
    名高く、唐宋八大家の一人に数えられています。/・・・

頭に残らない(´・_・`) 割かれた頁数が違い過ぎるので比較するのは酷だが、本書冒頭を少々(^_^;)

    /王安石(一〇二一─一〇八六)、字は介甫。晩年の号は半山。文公と諡された。
    北宋の撫州臨川(今の江西省臨川県。撫州市に隣接する)の人であるが、地方官
    として各地を転々とした父王益の最後の任地が江寧(江蘇省南京市)であり、
    そこに父母の墓があったため、江寧を故郷とみなし、晩年はその郊外に隠棲した。
    半山という号は、その隠棲地が江寧の街と鍾山(紫金山)との間のちょうど半ば
    であり、その住居を半山亭と称したことによる。・・・

でも、『漢詩歳時記』ゆえ王安石の七言絶句「元旦」を読み解き、除夜から元旦の風習を解説して、
フツーにへぇ~!と読めたし、その〆も「爆竹・屠蘇・新桃、それに春風・曈曈(初日)という新年
に相応しい詩語を配した正月らしい絶句といえるでしょう。」と、書名通りの無難な批評(⌒~⌒)

他方で、やはりというか流石というか、駒田信二は違ってて、本書の王安石「元日」を紹介した件は
次の通り( ̄◇ ̄;) なお、スラッシュは原文のもので、一部はフツーの漢字(「送」)を使用m(__)m

    「元日」と題する七言絶句がある。

     爆竹聲中一歳除 爆竹の声中一歳除き
     春風送暖入屠蘇 春風暖を送りて屠蘇に入る
     千門萬戸曈曈日 千門万戸曈々たる日
     總把新桃換舊符 総て新桃を把りて旧符に換う

    結句の「新桃」は新しい桃符。桃符とは、新年に家々の門口に貼る桃を描いた
    魔除けの紙をいう。爆竹が勢いよくはじけ鳴る音の中で、一年が過ぎ去って
    新しい年を迎えた。/春風が屠蘇の杯の中まで暖かい気配を送り込んでくる。
    /家々にはみなあかく燃える初日が照りかがやき、/どの家の門口にもみな、
    古い桃符が新しいのに換えられている。
    ──この詩、初句の「新桃」を新法に、「旧符」を旧法に置きかえて読むならば、
    新法をおしすすめていく王安石の気概が感じとれなくもない。

黄庭堅の「題李亮功戴嵩牛図」(李亮功の戴嵩の牛の図に題す)という詩題の五言古詩に対する本書
の駒田信二の解釈も、駒田信二の名著『中国書人伝』(芸術新聞社,1985)で黄庭堅の不運な最期を
知ると泣ける(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-07-18 )(´;ω;`)ウッ…
タグ:中国 列伝 歴史
コメント(8) 
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コメント 8

tai-yama

「爆竹」って日本で言う、除夜の鐘になるのかな?
春節と言うと、日本の丁度クソイベントの日に重なるので爆竹
投げつけてやりたかったり(笑)。
by tai-yama (2021-03-17 23:33) 

ナベちはる

本を深読みしていると、予想の当たり外れにかかわらず話が楽しめますね(・・*)
by ナベちはる (2021-03-18 01:42) 

middrinn

植木久行『唐詩歳時記』には「爆竹は、
除夜から正月にかけて行われるもので
あった。・・・火の中に入れた青竹の
はぜる爆発音が喜ばれ、その激しい音
に驚いて、悪鬼も退散するという。」と
tai-yama様、ありましたよ(⌒~⌒)
by middrinn (2021-03-18 05:13) 

middrinn

ですよねぇ(^_^;) 色々と想像することは、
ナベちはる様、楽しいですものね(^_^;)
by middrinn (2021-03-18 05:15) 

ネオ・アッキー

middrinnさんおはようございます。
旧センター試験には、白文は出ませんね。
漢文自体、随分久しぶりに見た感じがします。
爆竹は、西洋で言えば、クラッカーの様な物になるのでしょうか(笑)
by ネオ・アッキー (2021-03-18 05:18) 

middrinn

そうなんですか( ̄◇ ̄;) 入試も学力低下に
合わせて、簡単になっているのかな(@_@;)
by middrinn (2021-03-18 05:23) 

そら

桃符、良く映画とかでみますねそう言う事なのね(^^)
by そら (2021-03-18 06:43) 

middrinn

映画でも使われているということは、
それなりに知られてるのか( ̄◇ ̄;)
by middrinn (2021-03-18 06:48) 

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