SSブログ

230607読んだ本

遅読の達人、遅読王と呼ばれたりしてオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*) 老人力みたいに誇っちゃう(^o^)丿

【読んだ本】

駒田信二『漢詩名句 はなしの話』(文春文庫,1982)所蔵本

前回(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-05-13 )の続きで、王維の有名な
「送元二使安西(元二の安西に使するを送る)」から「渭城の朝雨軽塵を浥[うるお]す」(⌒~⌒)

ポイントの一つに「・・・送別のときには柳の枝を折って輪にし、旅の無事を祈って贈るというなら
わしのあったこと・・・」があり、植木久行『唐詩歳時記』(講談社学術文庫,1995)はそちらに話
を展開させている(⌒~⌒) もう一つのポイントは「陽関三畳」についての説明(⌒~⌒)

    ・・・/この詩は「渭城曲」とか「陽関曲」とか呼ばれて、広く送別の宴で歌われた。
    その歌い方から「陽関三畳」とも呼ばれる。三畳とは三度繰り返すという意であるが、
    全体を三度繰り返すという説と、第二、第三、第四句をそれぞれ二度繰り返すという
    説と、第四句を三度繰り返すという説とがあって、定説はない。わが国では、

     西のかた陽関を出ずれば故人無からん。

    ──と歌ったあと、つづけて、

     無からん、無からん、故人無からん。

    ──と歌うのが常である。/・・・

駒田信二『中国詩人伝』(芸術新聞社,1991)の「王維」の章もほぼ同文だが、三つの説の紹介の後
は「その他さまざまな説があって、定説はない。」で、「その他」は「わが国」のなのかな(@_@;)

松浦友久は『中国詩選 三 唐詩』(現代教養文庫,1972)と『唐詩の旅 黄河篇』(社会思想社現代
教養文庫,1980)で取り上げ、前者において、

    ・・・いわゆる「陽関三畳」である。三畳の歌いかたには、さまざまな説があるが、
    第二句以下を二回ずつ繰り返すとするのが通説であり、また第四句のみを三回繰り
    返すとする説も有力である。その実態がどうであったかは別として、こうした諸説
    紛々の状態が生まれるほどに、この詩は多くの人々によって愛唱されてきたわけで
    あろう。/・・・

と「陽関三畳」を説明しており、最後の一文の指摘を読むと、やはり松浦友久だなぁと感心(⌒~⌒)

岩波新書創刊50年記念号の「図書」470号(1988年9月)の「私のすすめる三冊」というアンケートで
2位(選者数8人)だった(1位は斎藤茂吉『万葉秀歌』の19人)吉川幸次郎&三好達治『新唐詩選』
(岩波新書,1952→1965改版)なんか〈・・・この詩は、唐の時代、ひろく送別の歌として、一般の
人人に愛唱されたが、その際、「西のかた陽関を出づれば故人無からん」というむすびの句は、三度
くりかえして歌われるのがならわしであり、そのため「陽関三畳」と名づけられたという。一度うた
うだけでは、別離の感情がもりつくせないのであろう。/〉と説明しており、気になる点が(@_@;)
ネットを検索したら、ますます疑問(@_@;) 図書館へ行って『白氏文集』を調べなきゃ(ノ_-;)トホホ…
タグ:古典 中国
コメント(4) 
共通テーマ:

コメント 4

tai-yama

遅運転の王(制限速度以下の車)は最近結構居たり。しかも、信号が
黄色になるとなぜか猛ダッシュ・・・・(怖)。
三畳と聞いてしまうと畳(間取り)なイメージが(笑)。
by tai-yama (2023-06-07 23:48) 

middrinn

安全運転なのかな(@_@;) 三畳間だったから、
冷蔵庫を置けなかったということかな(^_^;)
by middrinn (2023-06-08 06:27) 

df233285

いよいよかなり厳しかった、日長の第1回目のホントの夏
とも1週間は南関東はお別れですかね。最近はアジサイが
5月に咲くのですっかり季節かんが変わってしまいました。

by df233285 (2023-06-08 09:04) 

middrinn

無からん、無からん、晴れ間無からん(* ̄∀ ̄)ノ▼
昼前に29度と、夜から雨の予報がどうにも信じ難い
快晴でしたが、だんだんと陰ってきましたね(^_^;)
by middrinn (2023-06-08 15:26) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。