SSブログ

220913読んだ本【バカチン2冊】

実は敵のスパイだったことを明かしても誰も信じてくれなかったなら完璧だなエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?

【読んだ本(バカチン2冊)】

窪田空穂『完本新古今和歌集評釈 中巻』(東京堂出版,1964)所蔵本
峯村文人(校注・訳)『新編日本古典文学全集43 新古今和歌集』(小学館,1995)所蔵本

枇杷皇太后宮(三条天皇の中宮の藤原姸子)の歌を峯村文人の訳で引く〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

     大宰帥隆家下りけるに、扇賜ふとて

    涼しさはいきの松原まさるとも添ふる扇の風な忘れそ

      大宰帥隆家が下った時に、扇を賜るというので

     涼しさは、行く先にある生[いき]の松原のほうがまさろうとも、
     あなたの身に添わせる、わたしの、この扇の風を忘れないでください。

峯村文人が「大宰帥隆家」に付した頭注と窪田空穂による「題意」から順に引くエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?

    藤原隆家。道隆の子。罪を得、左遷されて、大宰帥(大宰府の長官。ただし、隆家は
    正員外の権帥[ごんのそち])。・・・


    「隆家」は、藤原道隆の子。父の死後、罪を得て左遷されて、太宰権帥とされた。
    ・・・

眼病を患う隆家は中国の良医の治療が目的で希望しており左遷に非ずヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

同歌が昨日購入した松村博司『日本古典評釈・全注釈叢書 栄花物語全注釈(三)』(角川書店,1972
https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-09-12 ))に出てきたので、峯村文人のを
披き気付いたけど、窪田空穂に関して久保田淳『新古今和歌集全注釈 三』(角川学芸出版,2011)が
既に指摘してたから二番煎じ(´・_・`)ヾ( ̄o ̄;)ミスを無くすためにも老眼を治しに九州へ行くか?

    ・・・/『完本評釈』に、隆家について、「父の死後、罪を得て左遷されて、
    太宰権帥とされた」といい、「これ以上の慰めはいえなかったのだろう」とも
    いっているのは、兄伊周と混同したか。隆家の任大宰帥は左遷ではない。この
    兄弟が事に坐した後許されて帰京した、さらにその後のことで、『大鏡』巻四
    によれば、眼の病を中国の医師に治療してもらうためにみずから希望して任ぜ
    られたのであるという。が、三条天皇とその周辺が隆家に同情していたことは
    事実らしい。それゆえに、このようなやさしい餞の歌も詠まれたのである。/

峯村文人のは藤原姸子を「・・・三条天皇の皇后。」としてるし、歴史に暗いのかもC= (-。- ) フゥー

ところで、石川徹(校注)『新潮日本古典集成 大鏡』(新潮社,1989)の頭注はこの藤原隆家の娘が
敦儀親王(三条院の第二皇子)と藤原兼経(藤原道綱の子)に嫁いだとして、次の指摘( ̄◇ ̄;)エッ!?

    隆家の娘二人の嫁ぎ先を見ると、反道長に近い。

藤原兼経は母が道長の妻の源倫子の姉妹ゆえ道長の養子になるなど可愛がられて道長派かと(@_@;)

春日祭使の藤原頼通(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-08-30 )の帰京後の
還饗[かえりあるじ]のことを記す藤原道長の日記『御堂関白記』の寛弘元年(1004年)2月7日条に
「・・・春宮大夫[道綱]の小童(藤原兼経)が、還饗を見物に来た。少将[頼通]は、用いていた
野釼[のだち]を授けた。」(倉本一宏[全現代語訳]『藤原道長「御堂関白記」(上)』[講談社
学術文庫,2009])、寛弘8年(1011年)8月23日条に「・・・藤大納言(藤原道綱)の子(藤原兼経)
を、この何年来、養子としていた。今夜、元服の儀を行なった。土御門第の西対においてであった。
・・・」(同[全現代語訳]『藤原道長「御堂関白記」(中)』[同,2009])といった具合なのに、
この藤原兼経を「反道長に近い」とする石川徹、その判断根拠を示してほしかったね( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚
タグ:古典 和歌 歴史
コメント(6) 
共通テーマ:

コメント 6

tai-yama

スパイ活動はすっぱい(失敗)したと無理矢理言ってみる(笑)。
隆家が大宰府にいたからこそ女真族を撃退できたと。
by tai-yama (2022-09-13 22:59) 

ナベちはる

「スパイだ」と言っても信じられないのは、それだけ信頼されているのか「何をバカなことを言っているのか」ということなのか…気になります((+_+))
by ナベちはる (2022-09-14 01:03) 

middrinn

訛りも習得できないと完璧とは言えないでしょう(^_^;)
tai-yama様、隆家の任大宰帥はまさに天の配剤(^_^;)
by middrinn (2022-09-14 06:13) 

middrinn

たしかにスパイだなんて馬鹿馬鹿しいことをと、
ナベちはる様、思う人もいそうですよね(^_^;)
by middrinn (2022-09-14 06:44) 

df233285

藤原隆家氏は確かwikiによると、怪我による眼疾患だった
と聞きます。遠視については、外科施術による小さな不具合
リスクが高いので。重度でなく度数2.0眼鏡で充分な私の
ような場合は、百均眼鏡で対応した方が安全性上得策かと。
by df233285 (2022-09-14 07:39) 

middrinn

引用されていた『小右記』の記述を見る限り、
「遠任之案」=「遠国に任ずる案」が話され、
大宰府での治療は藤原実資のアイデアのよう
です(^_^;) 100円ショップの老眼鏡を愛用
してますが、フレームが壊れ易いです(^_^;)
by middrinn (2022-09-14 08:01) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。