220407読んだ本
咳は出ないし熱も無いけど身体がダルく、気温は高いのに寒く感じるのは、もしかして風邪かな(^_^;)
【読んだ本】
前野直彬(注解)『唐詩選(上)』(岩波文庫,2000)所蔵本
芭蕉「石山の石より白し秋の風」で久富哲雄(全訳注)『おくのほそ道』(講談社学術文庫,1980)は
五行説から「秋風」は「白色」とし、植木久行『唐詩歳時記』(講談社学術文庫,1995)も「白は秋の
色でもあった。」と解説(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-11-23 )(^^)
白居易(白楽天)「新秋夕」(新秋[しんしう]の夕べ)に出てくる「西風」という言葉の語釈で、
岡村繁『新釈漢文大系117 白氏文集 二下』(明治書院,2007)528頁が「西方から吹いてくる風。秋風
を指す。五行説では、秋は西に当たる。・・・」と解説してるのを発見_φ( ̄^ ̄ )メモメモ そのお蔭で、
前掲『唐詩歳時記』において〈家でひたすら夫の帰りを待ち望む「思婦」たちの悲しみは、砧の音に
こめられて、澄みきった夜空のもと、冷たい西風[あきかぜ]にのって城[まち]のすみずみにまで
行きわたる。〉と、「西風」に「あきかぜ」というルビが付けられている意味が解ったv( ̄∇ ̄)ニヤッ
そこで引かれていた李白「子夜呉歌[しやごか]」を本書から訓読文と現代語訳のみ引く(⌒~⌒)
長安 一片の月
万戸 衣を擣つの声
秋風 吹き尽きず
総べて是れ玉関の情
何れの日か胡虜を平らげて
良人は遠征を罷めん
長安の空に一つ、澄みわたったお月さま。その光に照らされた町では、あそこでも
ここでも、砧を打つ音。──秋ももう深い。秋風はあとからあとからと、尽きる
ときもなく吹きわたって来る。この秋風のかきたてるものは、その吹き来るかなた、
遠い西の空にある玉関への思い(そして同じ秋風が、玉関からの思いをも運んで
来てくれるのだ)。いつになったら私の夫は夷狄を討ち平らげて、遠征から帰って
来ることだろう。
有名な作品らしく、手元の他書にも載っていて語釈・現代語訳も出てるけど、( )内は本書だけで、
まさに秋風=西風(⌒~⌒) 単なる趣味で興味・関心の赴くままの乱読なので、得られた断片的な知識
を脳内で体系化しないと(^_^;) とはいえ、やはり素人の悲しさで、これまた有名らしい張籍「秋思」
に関する渡部英喜『漢詩歳時記』(新潮選書,1992)の解説を誤読しそうになった(^_^;)
・・・/
洛陽城裏秋風を見る
家書を作らんと欲して意万重
東都洛陽のまちなかで、秋風が吹き渡っているのを見ました。すると、俄に
故里のことが思い出され、家へ手紙を書こうと思いましたが、つもる思いが
あれこれ湧き起こり、書きたいことばかりです。/・・・
この「秋風」も「西方から吹いてくる風」と解して、深読みしようとしたけど、よく見れば、張籍は
「和州烏江(安徽省)の人とも、蘇州呉県(江蘇省)の人ともいわれています。」とあったわ(^_^;)
【読んだ本】
前野直彬(注解)『唐詩選(上)』(岩波文庫,2000)所蔵本
芭蕉「石山の石より白し秋の風」で久富哲雄(全訳注)『おくのほそ道』(講談社学術文庫,1980)は
五行説から「秋風」は「白色」とし、植木久行『唐詩歳時記』(講談社学術文庫,1995)も「白は秋の
色でもあった。」と解説(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-11-23 )(^^)
白居易(白楽天)「新秋夕」(新秋[しんしう]の夕べ)に出てくる「西風」という言葉の語釈で、
岡村繁『新釈漢文大系117 白氏文集 二下』(明治書院,2007)528頁が「西方から吹いてくる風。秋風
を指す。五行説では、秋は西に当たる。・・・」と解説してるのを発見_φ( ̄^ ̄ )メモメモ そのお蔭で、
前掲『唐詩歳時記』において〈家でひたすら夫の帰りを待ち望む「思婦」たちの悲しみは、砧の音に
こめられて、澄みきった夜空のもと、冷たい西風[あきかぜ]にのって城[まち]のすみずみにまで
行きわたる。〉と、「西風」に「あきかぜ」というルビが付けられている意味が解ったv( ̄∇ ̄)ニヤッ
そこで引かれていた李白「子夜呉歌[しやごか]」を本書から訓読文と現代語訳のみ引く(⌒~⌒)
長安 一片の月
万戸 衣を擣つの声
秋風 吹き尽きず
総べて是れ玉関の情
何れの日か胡虜を平らげて
良人は遠征を罷めん
長安の空に一つ、澄みわたったお月さま。その光に照らされた町では、あそこでも
ここでも、砧を打つ音。──秋ももう深い。秋風はあとからあとからと、尽きる
ときもなく吹きわたって来る。この秋風のかきたてるものは、その吹き来るかなた、
遠い西の空にある玉関への思い(そして同じ秋風が、玉関からの思いをも運んで
来てくれるのだ)。いつになったら私の夫は夷狄を討ち平らげて、遠征から帰って
来ることだろう。
有名な作品らしく、手元の他書にも載っていて語釈・現代語訳も出てるけど、( )内は本書だけで、
まさに秋風=西風(⌒~⌒) 単なる趣味で興味・関心の赴くままの乱読なので、得られた断片的な知識
を脳内で体系化しないと(^_^;) とはいえ、やはり素人の悲しさで、これまた有名らしい張籍「秋思」
に関する渡部英喜『漢詩歳時記』(新潮選書,1992)の解説を誤読しそうになった(^_^;)
・・・/
洛陽城裏秋風を見る
家書を作らんと欲して意万重
東都洛陽のまちなかで、秋風が吹き渡っているのを見ました。すると、俄に
故里のことが思い出され、家へ手紙を書こうと思いましたが、つもる思いが
あれこれ湧き起こり、書きたいことばかりです。/・・・
この「秋風」も「西方から吹いてくる風」と解して、深読みしようとしたけど、よく見れば、張籍は
「和州烏江(安徽省)の人とも、蘇州呉県(江蘇省)の人ともいわれています。」とあったわ(^_^;)
2022-04-07 21:30
コメント(9)
白居易の頃の日本の西風はもしかしたら、北風・・・・
今の時代、春に中国(西)から吹いてくる風は黄風(笑)。
by tai-yama (2022-04-07 23:23)
風邪でなくてもそうでなくても、無理はなさらないでくださいね。
お大事にしてください。
by ナベちはる (2022-04-08 01:21)
風邪? いやコロリ...あっ、BA2かも!?(^_^;) お大事にm(_ _)m
by yokomi (2022-04-08 02:05)
↑書き忘れm(_ _)m
子夜呉歌は素敵な内容ですね(^_^)v
by yokomi (2022-04-08 02:13)
当時は北の方角を「東」と記していたから、
tai-yama様、「西風」は南風かも(^_^;)
by middrinn (2022-04-08 06:56)
昨日は午後のロードショー(ボーン・アイデンティティー)を視た上に、
ナベちはる様、オリ対SB戦中継を視聴し、座りっぱなしで疲労(^_^;)
by middrinn (2022-04-08 07:15)
擣衣を題材とした作品はたいてい、
yokomi様、いい感じです(^_^;)
by middrinn (2022-04-08 07:50)
関東では西風が吹いて仮に呼吸器系の病気の症状の有る
方がおられるケースには。雨の心配が余り無いので
部屋の窓を解放して換気し、不明の菌をなるべく薄めて
毒性を低下させる努力をする事が、昨今特に大切です。
by df233285 (2022-04-08 08:35)
花粉症ですけど、その症状は今季も別に出てないので、
拙宅は窓を開けて換気しても大丈夫そうです(^_^;)
by middrinn (2022-04-08 09:55)