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220226読んだ本

秀吉は文盲であるとか最期は秀頼のことで頭がいっぱいだったとか固定観念にとらわれてた(@_@;)

【読んだ本】

渡辺世祐『豊太閤の私的生活』(講談社学術文庫,1980)所蔵本

        露と落ち露と消へにし我が身かな 浪速のことも夢のまた夢

この歌を中西進『辞世のことば』(中公新書,1986)は次のように解釈・解説〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)

    ・・・秀吉はこの歌を短冊にあらかじめ書いておいて、死を予期すると
    とり出させて署名したという俗説がある。しからば代作かとまで疑われて
    しまうが、気持は辞世の歌として受取るのが、もっとも正しい一首である。
    わが身を露と観じ、浪速の栄華も夢の中の夢にすぎないと悟って身まかった
    ことになろう。/・・・

渡辺世祐の本書によると、豊臣秀吉は細川幽斎から和歌を学んだそうなので、この歌も実は「浪速」
と「何は」を掛けてて、「浪速の栄華」だけでなく人の死や無常をも詠んだ哀傷歌なのかも(@_@;)

犬養廉&平野由紀子&いさら会『笠間注釈叢刊19 後拾遺和歌集新釈 下巻』(笠間書院,1997)による
赤染衛門の歌の訳(坪井暢子担当)も引いておく〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

     天王寺にまゐるとてながらのはしをみてよみ侍りける

    わればかりながらのはしはくちにけりなにはのこともふるるかなしな

      天王寺に参詣するということで、長柄橋を見て詠みました歌

     私ほどに長柄橋も朽ちてしまったのだなあ。難波のことも、それから
     何もかもすべてが古くなってしまうのは悲しいことだなあ。
タグ:和歌 歴史
コメント(6) 
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コメント 6

ナベちはる

固定観念、一度持ってしまうとなかなかそれから離れなくなるので怖いですね(◎_◎;A)
by ナベちはる (2022-02-27 01:36) 

middrinn

縛られてしまって、色々な可能性の芽を摘んでしまいますね(^_^;)
by middrinn (2022-02-27 05:32) 

df233285

西暦1590年頃。東京に秩父や豊島や江戸
といった小さい武士団ではなくて、色の強い
地方武家が陣取って居たら、関東には幕府作りにくく、
大坂幕府成立の可能性が高かったのでは。当時
地盤が悪いとはいえ、一等地の東京都港区付近、
例えば六本木の台地等に、戦国十傑大名が元々居して
は居なかったのが不思議ですね。東京近くに
住んでると、いまの繁栄が固定観念なんでしょうが。
by df233285 (2022-02-27 07:39) 

middrinn

室町時代の鎌倉府も(特に北関東の)東国武士団に手を焼き、
結局はそれで滅びてしまったようなものですからね(^_^;)
by middrinn (2022-02-27 07:53) 

tai-yama

>露と落ち露と消へにし
"つゆ"ではなく、"ろ"と呼んでしまったり。
浪速はウクライナと・・・・。プーチ〇の辞世の句に(笑)。
by tai-yama (2022-02-27 23:06) 

middrinn

面白いけど、それだと三十一文字になりません(^_^;
by middrinn (2022-02-28 05:20) 

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