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200530読んだ本

ハトさん、せっせと小枝を運んで今度は向かいの空き家の生い茂った木に巣作りしているようだけど、
最近その空き家の周りで白い猫さんがくつろいでいるから心配(-ω-、) インゲ・・・(´;ω;`)ウッ…

【読んだ本】

石川栄作(訳)『ニーベルンゲンの歌 前編』(ちくま文庫,2011)

読了(^o^)丿 本書前編には「第一歌章 ニーベルンゲン(ブルグント)一族のこと」から「第十九歌章
ニーベルンゲンの財宝がヴォルムスへ運ばれたこと」が収録(巻末に「作品解説」も)されてる(^^)
9頁注2に「この作品は四行から成る詩節で構成されており、四行目でこのようにしばしば将来を予告
する手法が用いられている。」とあるわけで、ワクワクしながらは読めないけど、面白かった(⌒~⌒)
この有名な英雄叙事詩の写本には完本が主に三つあり、従来の翻訳が「原典に最も近いと言われている
写本B」(364頁)を底本とするのに対し、本書が底本とした「・・・写本Cは、原典成立後に入念に
企てられた改作であるとされている。それだけに写本Cは矛盾点なども修正されたうえ、作品全体から
見てもより整然とした構成を示している。」由(^^) だからか、引っ掛かる所なく、一気に読めた(^^)
「改作」箇所など写本Cの特徴を「作品解説」が丁寧に紹介してて、「このように写本Cの改作者は
全体的にテクストの内容を滑らかに修正しているのであるが、しかし、最も重要な改作は、改作者Cは
とりわけジークフリートとクリームヒルト側を擁護するとともに、反対にハーゲンやグンターを非難
する傾向にあるという点であろう。原典に最も近いとされている写本Bでは、クリームヒルトの復讐
行為については中立的な立場を取り、ところどころではクリームヒルトを非難している傾向も認められ
るのに対して、写本Cではそれをほめ称える修正が至るところで施されているのである。」(368頁)
とある( ̄◇ ̄;) グンターはクズ野郎だけど、クリームヒルトもちょっとなぁ~と思ったけど(^_^;)
なお、訳注は必要最低限な量も充分な感じだし鑑賞ポイントも示されてて、非常に良かった(⌒~⌒)
最後に、「同じ表現が後編の結末部分(二四三八、四)でも用いられており、作品のテーマがここで
すでに示されていると言える。」と15頁注12にある第一歌章一六詩節(14頁)オホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

    「そんな話はおやめください、優しい母上[ウーテ]様、
    恋が最後には災いで終わるということは、
    たくさんの女性の例でしばしば明らかにされていますもの、
    私[クリームヒルト]は両方とも避けますので、悪いこともおこらないでしょう」
タグ:海外
コメント(22) 
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コメント 22

tai-yama

原典に近い写本Bがダメと言うことは原典はもっとダメに・・・
本当の作者は写本Cの人だったり(笑)。
私も両方とも避けますので、悪いこともおこらないでしょう(泣)。
by tai-yama (2020-05-30 19:20) 

middrinn

たしかに写本Cの改作者が作者だったら良かった(^_^;)
恋を避けてるのではなく避けられて・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;
by middrinn (2020-05-30 19:28) 

よしころん

インゲ…ToT
わたしも日々シカと闘ってますので、midちゃまもヒナを守るべく白ネコと闘って~~~
by よしころん (2020-05-30 21:56) 

ニッキー

鳩さん、巣の周りの環境チェックはしなかったんでしょうか(*_*)
今ならきっと引越しが間に合うので、
無事に子育てできる環境に引越した方が・・・
by ニッキー (2020-05-30 22:59) 

ナベちはる

巣作り、邪魔されないことを祈るしかないですね…
by ナベちはる (2020-05-31 00:48) 

mirro

『ニーベルンゲンの歌 前編』
詳しい内容はなぁ~んにも知らないですし、
読んだこともないですが、
ワーグナーの『ニーベルンゲンの指輪』でジークフリートのこと
少々聴き及んでいますが、こういった英雄叙事詩も近親で争うのは
古今東西世の常なのですね。。。近親は一番の殺戮の始まり・・・
そう言えば「カインとアベル 」なんですものね(;´∀`)
by mirro (2020-05-31 01:43) 

1963年のオカジュン

恋が最後に災いで終るということは、たくさんの男性の例でもあると思います。
by 1963年のオカジュン (2020-05-31 05:11) 

middrinn

我が家の木にあった巣の雛(インゲ)すら守れなかったので、
よしころん様、道路を挟んだ空き家の敷地の木は無理(-ω-、)
by middrinn (2020-05-31 05:37) 

middrinn

「縄張り意識と帰巣本能が非常に強いため、一度巣を作ると
たとえ巣を撤去しても同じ場所に巣を作り直そうとします」と
ニッキー様、ネットにあるので、悲劇は避けられないかも(T_T)
by middrinn (2020-05-31 05:39) 

middrinn

そうなんですよ、他人の敷地内の木ですから、
ナベちはる様、祈ることしか出来ません(..)
by middrinn (2020-05-31 05:41) 

middrinn

たしかに近親間であっても凄惨な殺戮がありますね((;゚Д゚)ヒィィィ! ただ、
グンターとクリームヒルトは兄妹ですし、ハーゲンも一族のようですが、
mirro様、ジークフリートはハーゲンやグンターとは違うような(@_@;)
by middrinn (2020-05-31 05:53) 

middrinn

たしかに男女を問わず悲恋に終わることがあることは、
1963年のオカジュン様、おっしゃる通りかと(-ω-、)
by middrinn (2020-05-31 05:58) 

cooper

今頃 巣作り? 白猫さん 野良?
近くで、野良猫さんの姿 見たことないです。冬 越せないですもんね。
それにしても 今時、生き物を狙う野生っぽい 猫 いるんですね。
by cooper (2020-05-31 14:41) 

middrinn

去年は玄関前の木に巣を作って雛鳥を育ててたのに惨劇が(´;ω;`)ウッ…
⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-06-28
白いお花は清楚でいいですね(^^) 大平ウスユキソウ_φ( ̄^ ̄ )メモメモ
by middrinn (2020-05-31 15:40) 

cooper

巣立ち間近の残酷な場面に絶句でしたね。
反対に私、野鳥の雛 育てたことあるんですよ。
https://ryokuen-kobasan1924.blog.ss-blog.jp/2014-06-02
by cooper (2020-05-31 16:32) 

middrinn

カワラヒワ? 雛の頃から瞳がホント可愛いですね(〃'∇'〃)
2016年6月26日に「天[電信柱の巣]から雛が落ちてきて
猫や狸からの一時保護を開始も約2時間後に死亡(;_;)」し、
27日に「亡くなった雀の雛を庭に埋葬した(;_;)」過去(T_T)
by middrinn (2020-05-31 16:56) 

mirro

はい、ジークフリートは親戚筋ではなく、
歌劇ではクリームヒルトはニーデルランドの王子ジークフリートと
結婚し、ジークフリートの死後、彼の財宝を巡って、
ジークフリートが起因して兄妹周囲を巻き込んで
骨肉の争いになったのかなぁと?思っています。。
叙事詩は読んでいませんし、詳しくは知らないですが(;´∀`)・・・
by mirro (2020-05-31 23:38) 

yokomi

 「改作」に似たような話あり。モンテーニュの「エセー」。その「エセー」初版第1巻に友人作のソネットが載っているそうです。そう、ソネット(^_^;)
by yokomi (2020-06-01 00:48) 

mirro

あージークフリートはクリームヒルトと婚姻しているので、
グンターとは血縁は無いけれど、一応親戚関係ですね(;´∀`)
by mirro (2020-06-01 01:55) 

middrinn

『ニーベルンゲンの歌』の後編では、クリームヒルトによる復讐として、
グンターらニーベルンゲンの一族はフン族と凄惨な殺戮を開始しますが、
両者は親族ではないですね(@_@;) ただ、近親・親族同士の殺し合いは、
mirro様、グンターとハーゲンが彼女に殺されちゃう点ですかね(@_@;)
by middrinn (2020-06-01 05:00) 

middrinn

その話は知りませんでしたね( ̄◇ ̄;) ソネットも、
yokomi様、いつか懐かしく語られたりして(^_^;)
by middrinn (2020-06-01 05:10) 

middrinn

ジークフリートは一族ではないですが、クリームヒルトと結婚することによって、
mirro様のおっしゃる通り、姻戚関係ですが、暗殺するなんて酷すぎます(-ω-、)
by middrinn (2020-06-01 05:23) 

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