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200321読んだ本【2バカチン】

「1人あたり1200ドル(約13万円)」(読売)かぁウキウキo(^^o)(o^^)oワクワクヾ( ̄o ̄;)オイオイ米国人だったの?

【読んだ本(2バカチン)】

片桐洋一(校注)『新日本古典文学大系6 後撰和歌集』(岩波書店,1990)所蔵本

手元の本書、1996年の第4刷だと∑( ̄ロ ̄|||)ニャンと!? 歌番号1109と1110を引くC= (-。- ) フゥー

       三条右大臣身まかりて翌年の春、大臣召しありと聞きて、
       斎宮のみこにつかはしける

                               むすめの女御

     いかでかの年ぎりもせぬ種も哉荒れたるやどに植へて見るべく


       かの女御、左のおほいまうちぎみにあひにけりと聞きてつかはしける

                               斎宮のみこ

     春ごとに行てのみ見む年ぎりもせずといふ種は生ひぬとか聞く

1109の歌の本書の訳は、「何とかして、あの、年によって花が咲かないというようなことのない種を
得たいものです。父を失ってこんなに荒れてしまった庭にまいてみようと思いますので。」(⌒~⌒)
「むすめの女御」とは「三条右大臣」こと藤原定方の娘で醍醐天皇の女御の能子(三条御息所)(^^)
父の定方が亡くなり、翌春、空いた右大臣ポストに(左大臣は藤原忠平)、藤原仲平が任命されると
聞いて、良房→基経→時平・仲平・忠平の流れは「年ぎりもせぬ種」で繁栄してて、羨ましいわぁ~
我が良門→高藤→定方の流れは父・定方が亡くなり、その子の朝忠や朝成は若輩で「荒れたるやど」
なのにぃ~という含意(⌒~⌒) 次の1110の歌の作者「斎宮のみこ」(斎宮内親王)は宇多天皇の娘の
柔子内親王で醍醐天皇の同母妹(^^) その母である藤原高藤の娘の胤子にとって定方は同母兄弟ゆえ、
「むすめの女御」と「斎宮のみこ」とは従姉妹の関係ということ(^^) んで、1110の歌の本書の訳は、
「春毎にいつもお伺いして拝見したいものです。年によって花が咲かないということもない、あの種
が成長したとか聞きましたので。」(^^) さて、呆れたのは1110の歌の詞書の「かの女御[=能子]、
左のおほいまうちぎみにあひにけりと聞きて」についての本書の脚注の説明であるヒィィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    左大臣藤原仲平と結婚したと聞いて。前歌で「大臣召し」に女御が関心を持っていた
    ことがこれでわかったのである。・・・          

醍醐天皇崩御後に三条御息所が再婚した相手は藤原忠平の子の実頼だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

本書の巻末の「作者名・詞書人名索引」にも、次のように書いてあるのにねオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

    さんでうのみやすんどころ(三条御息所) 三条右大臣と呼ばれた藤原定方の娘で
    醍醐天皇の女御となった能子.天皇の没後,敦実親王を通わせていたが,藤原実頼に
    迎えられ,妻となった.・・・

そもそも、本書巻末の「解説」に〈・・・注意すべきは、仲平の作者名は、現存の『後撰集』本文に
よる限り「藤原仲平朝臣」ではなく、「枇杷左大臣」と表記されていることである。〉とあるように、
『後撰和歌集』の作者名と詞書に登場する人名は、藤原仲平の場合、961の歌の詞書が「左大臣」と
ある以外は全て「枇杷左大臣」で、『後撰和歌集』の作者名や詞書で「左大臣」と記されているのは
藤原実頼であるオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ! こんな初歩的ミスを片桐洋一が脚注でしたために本書巻末の
「作者名・詞書人名索引」では、1110の歌が「なかひら(仲平)」と「さねより(実頼)」の両方に
挙がってしまっているオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ! また、「作者名・詞書人名索引」の「さいくうのみこ
(斎宮内親王)」に「・・・柔子内親王の母は内大臣藤原高藤の娘胤子.三条右大臣藤原定方の妹に
あたる.・・・」とあるが、上述した通り、「妹」ではなく「姪」が正しいオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

なお、上記2首は『大和物語』の第120段に出てて、その間の本文には〈こうして、お願いした甲斐も
あり、左大臣[藤原実頼]が中納言だった頃に通い続けて来られたので、「種みなひろごり給ひて」、
そのような時に、斎宮様より〉とあり、この「種みなひろごり給ひて」について雨海博洋&岡山美樹
(全訳注)『大和物語(上)』(講談社学術文庫,2006)は次のように解釈している( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

    子がたくさん生まれたことをさすはずだが、[柿本奨]『大和物語の注釈と研究』には
    二人[=能子と実頼]の間には子が生まれた記録はないので・・・能子一族縁者と
    仲平・忠平一門との縁が広がったことをさすとしている。・・・

山下道代『歌語りの時代 大和物語の人々』(筑摩書房,1993)も次のように記してるC= (-。- ) フゥー

    ・・・実頼に嫁した能子に「年切りせぬ種」が恵まれたとする『大和物語』の所伝も、
    現存する史料では裏付けることができない。『尊卑分脈』も、実頼の子女の中に、
    能子所生と思われる人の名を記載してはいない。/・・・

ところが、なーんも調べず、また参考文献に柿本奨や山下道代のを挙げながら読んでないらしいのが、
片桐洋一&福井貞助&高橋正治&清水好子(校注・訳)『新編日本古典文学全集12 竹取物語 伊勢物語
大和物語 平中物語』(小学館,1994)所収の高橋正治(校注・訳)『大和物語』で、その頭注(゚ロ゚;)

    能子に、基経一門の血をひく子がたくさん生れて、恩恵を受けて栄えたことをいう。

『大和物語』の各段、雨海博洋&岡山美樹・前掲書を読む度に、へぇ~!と感心されられ、続けて、
高橋正治・前掲書に目を通す度に、はぁ~!?と呆れさせられたぞヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

・片桐洋一も岩波書店も一流の研究者&出版社として恥ずかしいヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! グレートバカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-02-02
タグ:和歌 歴史 古典
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

"三条右大臣"と聞いてしまうと、「三条実美」と思い出したり。
私は年関係なく花が咲かない・・・・(泣)。
by tai-yama (2020-03-21 19:44) 

middrinn

三條雅幸アナ(NHK)を思い出したり(^_^;)
咲かなくてもチョコ買えるだけの財力(^o^)丿
by middrinn (2020-03-21 20:03) 

ナベちはる

>なーんも調べず、また参考文献に柿本奨や山下道代のを挙げながら読んでないらしい

悪い意味で凄いことをやっていますね(^^;
それを一流がやっていては、何でもありになってしまいそうです…
by ナベちはる (2020-03-22 01:11) 

middrinn

単に古文を現代文に読み換えているだけで、
読解ではないですからね(-"-) 駿台予備校で
古文担当、その評判が気になります(^_^;)
by middrinn (2020-03-22 06:08) 

ニッキー

1200ドルももらえるなんて羨ましい=(^.^)=
調べないわ、読まないわで本を書けるって
一種の才能?w
そしてそれを出版するってありえないわぁ(ー ー;)
あっ、もしかしれ反面教師的な立ち位置とかw
by ニッキー (2020-03-22 11:31) 

middrinn

米国のように所得制限を設けずに日本は一律に支給するから、
2万円程度という低い額になってしまうんですかねぇ(^_^;)
調べずに誰でも発信できるネット社会になりました(@_@;)
小学館の全集ですし他に適役の研究者はいなかったのか(-"-)
by middrinn (2020-03-22 11:57) 

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