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191106読んだ本&昨日買った本

スティーヴン・セガールの一連の映画、偉いのは最初に「沈黙の」と邦題に付けた人か2作目か(@_@;)
マンネリという声も意に介さず付け続けている人も、ある意味、偉いなぁ〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【昨日買った本&読んだ本】

萩谷朴『日本古典評釈・全注釈叢書 土佐日記全注釈』(角川書店,1967)

Amazon出品者「不死鳥BOOKS」に3日夜1275円(775円+配送料・手数料500円)で注文したのが
昨日昼前に届いた(^^) コンディションの説明文は「中古品 - 可 - 昭和54年8版。函付き。月報付。
ヤケシミ、函に汚れがあります。」で書き込みは無く、プチプチ等無しのレターパックプラス(^_^;)

注文に際し悩んだのは、角川書店の出版物ゆえ、上記の「8版」も第8刷のはずだが、同社は「版」が
変るごとに細かく修正されている場合があること(@_@;) 図書館で1990年の16版をざっと見たけど、
修正した旨の記述や明らかに修正されたと思しき記述は見当たらなかったので祈るしかない(@_@;)

「・・・この『全注釈』という企画は、紙数に制限を加えず、それぞれの作品に関して、著者の思う
ところを存分に述べさせてくれるありがたい方針・・・」と本書の「はじめに」にヒィィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
実際「凡例にかえて」には『土佐日記』55日間の暦註、更には日と月の出入時刻まで((;゚Д゚)ヒィィィ!
「美人すぎる××」というオッサンメディアの常套フレーズじゃないけど、詳しすぎる注釈書(^_^;)
プルースト『失われた時を求めて』同様、本書を通読し読了した人いるのか疑問なヴォリューム^_^;
本書の刊行後に『土佐日記』の注釈書を出した研究者達は、ある意味、勇者なのではないか(@_@;)

『土佐日記』の1月8日の記述の冒頭の一文「八日、障ることありて、なほおなじところなり。」の
「障ることありて」の品川和子(全訳注)『土佐日記』(講談社学術文庫,1983)の〈注〉を引く(^^)

    「障る」はさしつかえる。さまたげられる。「障ること」の内容については不明。
    暦註の上ではなんの障りもなく、天候のほうもなんとか収まったようである。
    物忌[ものいみ]とか節忌[せちみ]のためとする説もあるが、『全注釈』では
    詳しく検討して、それらすべてが出航を妨げる理由とならないことを証している。
    なお、「障ることありて」という記述の下[もと]に出航しなかった日は、
    この八日のほかに二月十日がある。

『全注釈』こと本書が「詳しく検討して、それらすべてが出航を妨げる理由とならないことを証して
いる」と言うので、その件を読んでみたら、思いもよらぬことまで「検討」されてたヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・正月八日・二月十日共に、さして日忌というべき事項は暦註に見あたらない。
    ・・・両日とも天候が悪いというわけでもない。それでもなお、船の進行を
    妨げるような何らかの支障が他にあったとすれば、それは船の長たる貫之の持病が
    激しかったか、あるいは、作者女性仮託の立前[ママ]よりして、貫之夫人の月の障り
    などを取り立てて問題にしたかのいずれかであるという見解も生じる。しかし、
    貫之の持病であれば、これは日記中にしばしば記事の見られるところであるから、
    出帆を見合わせるほどの病悩であれば、当然記述されてよいわけである。従って、
    むしろこの場合は、後者を考えるのが、より妥当に近い。かつて、昭和卅年夏、
    英文学者中島利一郎氏の来訪をうけて、これを月の障りと解することによって、
    土佐日記の実質上の作者が貫之夫人であり、決して女性に仮託したのではなかろう
    という意見を承ったことがあった。女性仮託説の否定は受け取り難いが、
    「障ること」を、そのように解することはなかなか面白い意見であった。
    正月八日から二月十日までは三二日も間隔があって、正常の二八日周期よりは長いが、
    それには初老更年期に入った女性として周期の不定ということも考えられる。
    ただしそのような月の障りも、一日で済むわけではないから、必ずしも信用することは
    出来ない。要するに、土佐日記の記事が何処まで史実に即しているか否かが、
    確証されないかぎり、その「障り」の意味は不明というの他はない。(主知合理)

・品川和子(全訳注)『土佐日記』(講談社学術文庫,1983)をテキストとして読んだよんv( ̄∇ ̄)ニヤッ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-10-20

・『新潮日本古典集成 土佐日記 貫之集』(新潮社,1988→2018新装版)はサブテキストC= (-。- ) フゥー

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-10-18

・「土佐は大宰府・常陸より遠く、下野や佐渡に匹敵」し、土佐国は遠流の地だったヒィィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-10-18

・藤岡忠美『紀貫之』(講談社学術文庫,2005)は読んでてメチャ愉しかったけど疲れてしまった(^_^;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2019-11-04
タグ:紀行 古典
コメント(14) 
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コメント 14

yokomi

 昔の土佐は、海を渡り、山を越えて行くのでしょうから、太宰府より遠かったのでしょうね。ところで当時の太宰府や常陸は船便だったのかなぁと、興味津々(^_^;) 
by yokomi (2019-11-06 17:57) 

middrinn

当該記事に「大宰府は27─14(30)、常陸は30─15」とあるように、
大宰府は海路なら30日、陸路で上京なら27日、常陸は陸路のみ^_^;
ちなみに、庭に無いので初めて見たのはバラではなくバラの実のこと
だったのですが、コメントを推敲している内に、おかしな文章に^_^;
by middrinn (2019-11-06 18:34) 

enokorogusa

「障ること」「月の障り」確かに言葉だけみれば近い(というか同じ?)かもしれませんが、すごい想像力(^^;)
近年の洋画は日本語訳の邦題が少ないように思います。
「沈黙の~」シリーズは貴重かも(^^;)
by enokorogusa (2019-11-06 21:06) 

middrinn

冒頭から女性性を打ち出している作品ですから、こーゆー発想もありなのかも(^_^;)
wikiで数えたら「沈黙の」が付くのは43作品もあり2019年の作品もありました(゚ロ゚;)
by middrinn (2019-11-06 21:17) 

ニッキー

沈黙シリーズ、昔は見てましたが最近のはさっぱり(⌒-⌒; )
なんか毎回同じような内容なので・・・w
でも題名って考えるの大変ですよねぇ(*_*)
センスのない私はブログ記事の題を考えるのに四苦八苦してます(ー ー;)
by ニッキー (2019-11-06 21:38) 

tai-yama

昔の女性の周期まで予測して解説しているとは・・・
家族の考察も加えたりすると、確かに解釈も色々変わりそうですね。
by tai-yama (2019-11-06 23:40) 

ナベちはる

修正の有無、心配ですね…(+o+)
by ナベちはる (2019-11-07 00:47) 

mimimomo

おはようございます^^
「沈黙の・・・」って流行りじゃなく続いているわけですね。それも見事!
名前って流行があるみたいでしょ^^ 本の題名「〇〇力」ってちょっと廃れ気味だけど一時流行っていましたし^^
プチプチ無しは寂しい?^^
by mimimomo (2019-11-07 06:23) 

そら

昨日、ブックオフでオーヘンリーを検索したら100円でした
でも送料の方が高くて(^^;
Amazonで検索すると1000円近い、こりゃ直接店へ行って方が
安上がりかな(^^;
by そら (2019-11-07 06:29) 

middrinn

沈黙シリーズ、題名でも、内容でも、
ニッキー様、区別できず、と(^_^;)
「沈黙の××」の××を考えなければ
いけなくて担当者も悩んでたり^_^;
by middrinn (2019-11-07 07:18) 

middrinn

『土佐日記』には和歌も詠む「女童」という貫之の小さい子供が出て来るので、
tai-yama様、2つある「障り」の一つは彼女の「月の障り」だったりして^_^;
by middrinn (2019-11-07 07:24) 

middrinn

角川書店みたいにこっそりと修正するぐらいなら、
ナベちはる様、正誤表を入れてくれる方が(-ω-、)
by middrinn (2019-11-07 07:31) 

middrinn

wikiの「スティーヴン・セガール」だと、今年の作品まで43作品もありました(゚ロ゚;)
ベストセラーにあやかった、てゆーか、真似した本は、たいていつまらないかと^_^;
mimimomo様、読者が注文するのに参考になるかと思って書いているだけです^_^;
by middrinn (2019-11-07 07:36) 

middrinn

「配送料・手数料」とあるので、手数料分が高いのかな(^_^;)
そら様、実店舗で新潮文庫か岩波文庫の棚を探しましょ(^o^)丿
by middrinn (2019-11-07 07:38) 

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