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191018読んだ本&昨日買った本

マイナーネタだが、SSブログの「本人確認」でパスワードを打ち込む欄、横に長すぎるかと(@_@;)
もしかして、皆さん、パス〝ワード〟ではなくパス〝センテンス〟を設定してるとかΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン

【昨日買った本&読んだ本】

木村正中(校注)『新潮日本古典集成 土佐日記 貫之集』(新潮社,1988→2018新装版)

ドラマ楽天市場店で新品2640円を1289p使って1351円で15日夕方に注文し、昨日夕方に届いた(´・_・`)
15日に小出しにポイント付与されたため、夜に注文してれば、半額以下だったのに(ノ;ω;)ノ ~┻┻

本書に収録されてるのは『土佐日記』と紀貫之の家集だが、お目当ては後者で、藤岡忠美『紀貫之』
(講談社学術文庫,2005)を読みたいから手元にあると便利かと思って〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

だけど、本書の『土佐日記』について、気付いたことを少しだけ指摘しておこうかなC= (-。- ) フゥー

新潮日本古典集成は本文の現代語訳を傍注(色刷り)で行なっているけど、部分訳に過ぎないので、
小生のような初学者は全訳も載ってる品川和子(全訳注)『土佐日記』(講談社学術文庫,1983)を
(図書館から借りて)メインに読んで、本書はサブテクストとして読んでたんだよね( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

『土佐日記』は紀貫之が女性を装って書いたので有名なのに本書の現代語訳は女っぽくないね(^_^;)

品川・前掲書は(全文を現代語訳化してるので当然だが)巻末の「地図」「解説」「主要参考文献」
「『土佐日記』旅程表」を除いても本文の注釈等で268頁あるけど、本書は巻末の「解説」を除くと
本文の注釈等は僅か39頁しかないし、しかも頭注形式なので情報量がメチャ少ないヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

本書は紀貫之の家集を併録するだけあって『土佐日記』に出てくる歌と類想の歌等が貫之集にあれば
頭注で言及しているけど(特に『土佐日記』の最後の歌で土佐で亡くなった女児を悲しむ歌の頭注が
紀貫之の庇護者であった藤原兼輔の妻の死を悼む類歌に言及してるのは良かった)、貫之集以外の歌
への言及が少ない(+_+) 例えば、『土佐日記』の「棹させどそこひも知らぬわたつみの深き心を君に
見るかな」という歌、『後撰和歌集』に入っている紀貫之の「さほさせどふかさもしらぬふちなれば
色をば人もしらじとぞ思ふ」との類似を頭注で指摘してないし(巻末「解説」で初めて触れてる)、
船が次々と出帆するのを「・・・春の海に秋の木の葉しも散れるやうにぞありける」と喩えた本文の
件の頭注は「春と秋、海の青さと木の葉の紅との対照。」と解説するだけだが、品川・前掲書の如く
『古今和歌集』の藤原興風「白波に秋の木の葉の浮かべるをあまの流せる舟かとぞ見る」も引くべき
ではないか(+_+) 他説の紹介がほとんど無く、そもそも論点になっていることにも触れてなかったり
する(+_+) 本文の「山﨑のこひつのゑも、まがりのおほぢのかたも」、「この作品でもっとも難解の
箇所」として、品川・前掲書は〈注〉で1頁半&〈参考〉で4頁半をも費やして、学説状況など紹介し
論じているのに、本書の頭注は「諸説紛々、きわめて難解な個所であるが、」という書き出しで僅か
7行である∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!? 本書だけ読んでも『土佐日記』は解らないのでは(@_@;)

品川・前掲書と解釈が異なる点もあり、本書の頭注や現代語訳から学ぶことも結構あったけど(^_^;)

例によって、本書に対するAmazonのレヴューでも紹介しておきましょうかねオホホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!
「あまでうす」という人が〈「土佐日記」は紀貫之の示威でなく爺の自慰とはつゆ知らざりき 蝶人〉
と題して、2018年7月28日付で次のレヴューを書き込んでいる(@_@;)

    「土佐日記」は土佐守になった紀貫之が、その赴任先からの帰還をあえて女の視線で
    叙述してみせた紀行文の傑作と思っていたのだが、どうもそれだけの単純な代物では
    なさそうだ。/木村正中氏の解説によれば、貫之が土佐滞在中に醍醐天皇、藤原兼輔を
    はじめとする彼の有力な庇護者や友人知己の多くが亡くなってしまい、帰京した貫之は
    過去の歌檀的声望とは裏腹に、不如意と喪失感、鬱勃たる孤独と悲傷のうちに晩年を
    迎えなければならなかった。「土佐日記」はそんな貫之の「どうしようもない人生の
    喪失感を癒すべく、まさに自慰的な行為として」書かれた、というのである。/それは
    ともかく「土佐日記」でいちばん読む者の胸を打つのは、京で生まれ、土佐で亡くした
    女児の記述である。

     なかりしもありつつ帰る人の子を ありしもなくて来るが悲しさ

     生まれしも帰らぬものをわが宿に 小松のあるを見るが悲しさ

    京では子がなかったのに、土佐で生まれた子と一緒に帰る人もいるというのに、
    伴ってきた愛児を死なせて帰らなければならない悲痛を、あえて女の視線で詠んだ
    貫之の歌には、物語の修飾を突き抜けた悲嘆が感じられるが、その悲嘆こそが、
    土佐守時代以降の貫之の生のむなしさを象徴しているのである。/
    「土佐日記」の中の歌も、「貫之集」の中の歌も、彼の歌いぶりは例えば
    「新古今集」の主な歌人たちのように求めて技巧におぼれることもなく、
    明快真率で好ましい。

「木村正中氏の解説によれば」として引用している件、たしかに、巻末の「解説」(59頁もある)の
最初の方に書かれてる(´・_・`) ただ、その「解説」を最後の方まで読むと、「『土佐日記』の本質」
なる見出しの節に「たとえば、亡児への追慕はきわめて強烈な印象を与えるけれども、その哀悼の念
をもって直ちに『土佐日記』の本義とはなしえないであろう。」とあるよオホホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)
タグ:古典 紀行 和歌
コメント(18) 
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コメント 18

nikki

確かに横長ですね。

まだSo-netブログも一部のページで残ってるみたい。
by nikki (2019-10-18 23:26) 

ニッキー

あの枠いっぱいに使う長いパスワードを
覚えていられる自信はありません(*_*)
なのでうちのは必要最小文字数ですw
頭中が7行はいくらなんでも短すぎる気が(⌒-⌒; )
by ニッキー (2019-10-18 23:35) 

ナベちはる

パス「ワード」でなのにあの欄の長さ、本当にあれだけの長さが必要なのか気になりますね(^^;
by ナベちはる (2019-10-19 01:17) 

そら

パスセンテンス?
なんのことかしらん??
by そら (2019-10-19 06:23) 

mimimomo

おはようございます^^
パスワードを書く所って例えばスマホなどでも長ーく出てくるのかな? 大きいパソコンだと長く小さいものだと短くとか、そんな風になっていないのかしら?
本一つ読むのも、詳しく読む人が結構いらっしゃるのですね~ わたくしは
適当に読むのだけれど・・・(-、-
by mimimomo (2019-10-19 07:14) 

middrinn

あの横長は、あまり美点センスが感じられませんねぇ(^_^;)
nikki様、このページの左上にSo-netブログのロゴが(^_^;)
by middrinn (2019-10-19 07:48) 

middrinn

もっと猫さん達が自分にも懐いてくれますよーになどなど
ニッキー様、長文の願い事をパスワードにするとか(^_^;)
品川・前掲書は計6頁を費やしてたので、短すぎます(゚ロ゚;)
by middrinn (2019-10-19 07:53) 

middrinn

言わばユニバーサルデザインで、超長~いパスワードにも、
ナベちはる様、対応可能な欄ですけど、いますかね(^_^;)
by middrinn (2019-10-19 07:55) 

middrinn

勿論、パスセンテンスという言葉なんか小生も聞いたことないですけど、
そら様、パスワードとは言えない長~いのは何と言うんですかね(^_^;)
by middrinn (2019-10-19 07:57) 

middrinn

たしかにスマホはPCのモニターと違って縦長ですから、そうなのかな(^_^;)
mimimomo様はお考えになることまで可愛いですね(〃'∇'〃) 『土佐日記』の
注釈書は、言わば翻訳書ですから、訳が適切かどうか原文(本文)と比較すれば
充分でしょうが、その能力が無い小生は他の翻訳書との比較という手法です^_^;
by middrinn (2019-10-19 08:03) 

たじまーる

土佐日記は私が(一方的に)片思いをしていた
高校の古文の先生に教えて貰いましたので
覚えてます(^^ゞ
まさに現代を先取りしたネットオカマとして
捉えても可笑しくない紀貫之が、
「女性の表現や言葉を使って土佐日記を書いたときに、
どんな表情をされて書いていたのかなあ?」
と妄想しながら
時間が出来たら(時間を作って)読んでみたいと思います(*^^*)
by たじまーる (2019-10-19 12:08) 

middrinn

ネカマ貫之、女文字である草仮名を用いて和文で日記を書くことで
女性を装うとしたのに、2行目には男が使う漢文の訓読調の言葉を
次々と使ってしまい、バレバレな『土佐日記』です(^_^;) きっと
たじまーる様が片思いされた先生もあま~い&かわいい人(ノ≧▽≦)ノ
by middrinn (2019-10-19 12:20) 

ヨコミー

 興味を惹くような本は、あまり紹介しないでください(>_<) 石ノ森、そろそろ届くはずです(^_^;) 長すぎるパスワード欄を簡単に埋める事は可能です。私はワープロ画面からいつも貼り付けていましたが、遂に覚えてしまい...(^_^;)
by ヨコミー (2019-10-19 15:04) 

middrinn

これだけ貶しているのに、本書に惹かれるなんて、
素晴しい好奇心・向学心ですね(〃'∇'〃) そして、
素晴しい記憶力^_^; 石ノ森、愉しみですね(^^)
by middrinn (2019-10-19 15:30) 

enokorogusa

ちゃんとSSブログに移行できたのか、いまひとつ安心できてません。
が、やたら長いパスワード欄は出てますので、たぶん大丈夫かな?
しばらくの間失礼しておりましたが、また寄らせていただければと思います。
by enokorogusa (2019-10-19 15:47) 

middrinn

コメントを愉しみにしてますが、御無理はなさらないで(;_;)
ここはやはり「肩ひじ張らずに行こう」の精神ですよ(^o^)丿
by middrinn (2019-10-19 16:01) 

tai-yama

「土佐日記」はオカマの観点で訳してみるのが一番良かったり(笑)。
土佐赴任って当時にしたら流刑地赴任なので左遷とも・・・
by tai-yama (2019-10-19 21:06) 

middrinn

訳者にはオカマが適任なのかもしれませんね(^_^;)
「応天門の変」で一族の紀夏井が土佐国に流罪となり、
『土佐日記』からは流人意識も読み取れるとか^_^;
by middrinn (2019-10-19 21:10) 

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