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190520読んだ本

チョコレートはやっぱりGODIVAだなぁ(-ω-、) 「チョコレートも△◇!」と言う△大OBもいるが(^_^;)

【読んだ本】

芸術新潮2007年2月号所蔵誌

訪ねて来た客を無言のまま数時間じっと見つめるという川端康成の「沈黙居士」、「無言の対座」を
先日取り上げたが(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-05-14 )、本誌本号の
特集「おそるべし! 川端康成コレクション」の中に編集部による次の一文があったよヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・時代は下って昭和30年代、美術に目覚めてからの川端の生活はどのようなもの
    だったのか。中央公論社の担当編集者だった伊吹和子氏の回想録によると、編集者は
    床の間を背に坐らされ、川端はその向かいに片膝を立てた姿勢で坐って、時おり煙草に
    火をつけて煙をふうと吐きながら、黙って話を聞く。事務的な打ち合わせがおわり、
    「それではこれで」と立ち上がろうとすると、「はあ、そうですか。……でも他に
    廻らないなら、まだいいじゃありませんか」と川端。そのまま何を話すでもなく、
    立とうとするたびに引き留められ、結局黙ったまま2時間ほど対面していたといいます。
    この「沈黙の雰囲気」を楽しめなければ川端担当は務まらないと言われたそうですが、
    では川端自身は何を楽しんでいたのか。おそらくその視線は編集者を通り越して、
    背後の床の間に飾られた美術品に向けられていた、のではあるまいか。

特別撮り下ろしで「非公開の川端康成邸を鎌倉・長谷に訪ねて」るので現場検証もされてる仮説(^_^;)

福田和也と高橋睦郎の対談「本人もコレクションもおそろしい」での福田の発言も興味深いね( ̄◇ ̄;)

    古美術蒐集という側面で話をすると、白洲正子さんや小林秀雄といった
    小林サークルの人たちは、川端を見る目がないとか、人の意見で買ってるだけ
    だとか馬鹿にしたように言う。でも僕は繭山龍泉堂という京橋にある骨董屋さんに、
    直接聞いたことがあるのですが、東京美術倶楽部で落札してきた、ほかのなんでもない
    高麗青磁とセットの、売り手も汝窯と気づいていないものをそっと店に持って帰ってきたら、
    たまたま川端が来て、下から3枚目の皿だけくれって言う。はたして、それが汝窯だった
    っていうんです。もっともこのエピソードは多少誇張がはいっているかもしれない。
    本人は、掘り出しの皿が店にとどいたところへ行き合わせて買った、と後に書いています。
    それにしても、汝窯は北宋のきびしい美しさを持った、ある意味で陶磁器のなかでも
    最高のものですよね。それをちゃんと見逃さない眼っていうのはとんでもないものです。/
    ・・・

川端香男里「最期に遺されたもの」によると、川端康成のデスマスク(写真掲載)を、未亡人の依頼で
高田博厚が松平実に協力してもらい死の翌朝にとった由、その理由もチト変わっているね(@_@;)

    ・・・いつ聞いたのははっきりしないが、ガス中毒で亡くなった人の死顔は美しい、
    と言った高田氏の言葉だけは記憶にある。サイデンステッカー氏の、「眠っている時、
    川端さんは死んでいるかのように見えた。だが死んだ時には、まるで眠っているかの
    ように見えた」という言葉が印象的である。その通り、顔は生きているようで死の影は
    まったく無かった。未亡人は、まだ幼い孫たちからおじいちゃんてどんな人だったのと
    聞かれた時に見せてあげたいからとってもらうの、と私には説明していた。/・・・
タグ:アート
コメント(16) 
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コメント 16

ニッキー

幼い孫に「おじいちゃんはどんな人だったの」と聞かれた時に
見せるためにデスマスク作成(°_°)
いくら眠っているかのようとはいえ、
「これがおじいちゃんよ」とデスマスクを見せられたら
子供としてはトラウマになるような気が(´・_・`)
あっ、でも血のつながりがあるから
お孫さんも結構平気だったりするのか(⌒-⌒; )
by ニッキー (2019-05-20 22:46) 

middrinn

川端香男里は娘婿なんですけど、その娘も養女のはずですから、
血のつながりはないような(@_@;) 押入れの奥に仕舞ってて、
川端美術コレクションの展示のために調べたところ出てきた由、
孫たちには見せてない感じですね(^_^;) 本や雑誌に幾らでも
川端康成の写真はあるけど平面だからということかな(@_@;)
by middrinn (2019-05-20 23:03) 

tai-yama

川端さんにしたら、編集者も美術品の一部だったのかも(笑)。
by tai-yama (2019-05-20 23:49) 

mirro

デスマスク、、
昔、写真がまだなかったころ肖像画や彫刻などで記録しましたよね。
それが人の死の淵にあったとき、間に合わないので西洋では
デスマスクという手段が用いられたと聞いています。
日本ではあまり馴染みのないデスマスクを写真もある時代なのに、
敢えて作られたのはどうしてでしょうね?
夏目漱石や森鴎外なども残されているので、追従されたのかな?
当方にベートーベンのデスマスク、石膏像のがありました。
阪神大震災の時に壁から落ちて壊れました。
○○石膏の工房で作ったものですが、なかなか良い石膏像でした。
ちょっと思い出しました(;´∀`)
by mirro (2019-05-20 23:54) 

ナベちはる

GODIVAのチョコレート、なかなか手が届かないですが、値段が良いので味も良いですよね…(*'▽')
by ナベちはる (2019-05-21 01:16) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 特製川端コレクション座布団1枚 ♪
tai-yama様、編集者も美術品として愛でていたわけですね^_^;
by middrinn (2019-05-21 06:38) 

middrinn

川端香男里が未亡人から聞いた理由を小生なりに理解するなら、
mirro様、写真や絵は平面的なのに、デスマスクは立体的だから
では(@_@;) 人の顔を平面に写し撮ろうにも実際そのまま再現
することは困難かと(@_@;) ただ、未亡人が変わり者な気も(..)
渡辺裕『聴衆の誕生~ポスト・モダン時代の音楽文化』(春秋社,
1989)によると、ベートーヴェンの肖像画や胸像の顔は神話化の
進行で今のイメージとなり、更には聖人、キリストのように^_^;
by middrinn (2019-05-21 06:57) 

middrinn

ちょっと高いですよねぇ(^_^;) たしかに、
値段が高いから美味しく感じる面も(^_^;)
ナベちはる様、鋭い洞察ですねぇ(〃'∇'〃)
by middrinn (2019-05-21 07:00) 

Rifle

GODIVAは手を出した事が無いですねー。
デスマスクを押し入れに?...孫の為でなくて未亡人自身の為だったのかも。
by Rifle (2019-05-21 08:18) 

middrinn

高いですものねぇ(-ω-、)ヾ( ̄o ̄;)オイオイ相手はフェラーリ360モデナに乗ってるぞ!
ナルホド!( ̄◇ ̄;) 顔の凹凸とか触った感じは未亡人しか知らないわけですし(^^)
by middrinn (2019-05-21 08:30) 

komako

人といて沈黙………、私にはたえられません。
むしろ喋らないといけないような気がします。
だから何も大成しないのよねー。

by komako (2019-05-21 09:27) 

middrinn

人といると笑わせないといけない気がしますね(-ω-、)
可愛いクロ様なら何時間でも黙って見つめちゃう(^^)
by middrinn (2019-05-21 09:33) 

mimimomo

こんにちは^^
チョコレートは美味しかろうが不味かろうが高かろうが安かろうが
好きじゃないmimimomo(へへ
ところで、床の間に座らせられるってどう言うことかしら。
床の間ってお花活けて飾ったり美術品を置いたりするところだと思うけれど、そこにお雛様みたいに編集者 伊吹和子氏は座らせられたのかしら(@@

by mimimomo (2019-05-21 11:56) 

middrinn

御指摘ありがとうございますm(__)m
写し間違いで、「を背」が欠落しており
ましたので、修正しておきます(^_^;)
by middrinn (2019-05-21 12:50) 

美美

デスマスクですか~
私だったら思い出の中に~でしょうか
自分の顔も残されるのはちょっと考えちゃうなあ(^^;
by 美美 (2019-05-21 16:16) 

middrinn

記憶は薄れていきますからねぇ(^_^;)
記憶の中で美化される可能性も(^_^;)
by middrinn (2019-05-21 16:57) 

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