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180206読んだ本

単位獲得という成功時には、能力・努力のお蔭として内在的要因に帰属させ、教員の教え方が良かった
といった外在的要因のお蔭とはしないくせに、失敗すると能力・努力不足といった内在的要因ではなく
外在的要因の所為にして、教員の教え方が悪かったと非難するのが、人間の心理さねC= (-。- ) フゥー
採点して出来が良いと教え方に帰因させちゃうけど(〃'∇'〃)テヘペロ 人間なんてララララララララ~♪

【読んだ本】

杉本苑子『西国巡拝記』(中公文庫,1980)所蔵本

   「箱庭のようだ」/という形容がある。人工的な配慮をすみずみまでゆきわたらせて、
   ちんまりと、愛らしくまとまっている風景・・・・・・。善峰寺がそれである。

という「第二十番 善峰寺」を読んだ(^^) 開基は恵心僧都の高弟の源算上人だが、「・・・上人歿後は
代々法親王が入山し、西山御坊、西山宮とも尊称され、門跡の隠居所、別荘の観を呈した。」として、

   しかし西山宮となって以後、はたしてこの寺が、法灯の真のかがやきを持続してきたか
   と問えば、「否」であろう。寺領が増し寺格があがり、堂塔池泉が整備したことと、
   〝寺の生命[いのち]〟をすこやかに保持することとは、本来、別の問題である。
   法親王さまの隠居所などになりあがったばかりに、この寺は惜しくも死に、同時に美しく、
   品よくなった。いわば形骸の美だ。善峰寺ばかりではない。門跡寺院、何々御所といった
   寺々静謐は、あえぎ、くるしみ、血みどろになって今日を闘っている庶民の目からすれば、
   すべて風化しかかった死物の美しさとしか写らない。とりつき場もない無縁の存在に見える
   のである。寺院だけならいい。仏教そのものが現代人の多くに、生命力をうしなった形骸と
   断じられかねないのを私は恐れる。

仏教総合月刊誌「大法輪」連載、仏教書の総合出版社・大法輪閣から出版とは信じられんヒィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

紙幅を割いているのは、徳川五代将軍の生母・桂昌院のことで、この寺(「よしみねでら」と読むのは
ネットで判明)を彼女が再建したからで、善峰寺の寺伝では桂昌院の出生に関し「曲筆」されてるとか、

   ・・・勝地に桂昌院の墓も鎮座している。もと、この高みには、慈鎮和尚の如法経塚と
   よばれる造型的にも無頼にうつくしい鎌倉期の宝篋印塔[ほうきょういんとう]が
   建っていたのだが、大パトロンの死を哀悼するあまりに、当時の門跡が塔を取りのけて、
   かわりに墓を据えてしまったらしい。現在、塔は、墓より一段下、冠木[かぶき]門のわきに
   置かれている。うっかりすると見落としかねない茂みの片かげだが、ぜひ一見をおすすめ
   したい美塔である。

「・・・桂昌院のお手植え・・・」とされている「遊龍の松」のことも説明されてた_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

関係ないけど、伊達政宗の隠居城とされる若林城の跡に建てられた宮城刑務所内にある「蟠龍の松」も
一見の価値あるけど、受刑者は勿論のこと、職員よりも大切にされてるんだぜψ(*`ー´)ψヶヶヶ...

さて、例によって、もっと関係ないこと書くけど、今日の朝日新聞の夕刊で、大東文化大・書道研究所
所長という書道界の偉~い人らしい高木茂行が次のように語っていたよ(聞き手・井本久美)(@_@)

   IT化とともに進む、筆文字離れ。しかし、「書」は決して遠い存在でも、
   難解なものでもありません。読めなくても、楽しめる。・・・

この「読めなくても、楽しめる。」に爆笑^_^; たしかに、書道の臨書作品は、元の古典作品を勝手に
切り刻んでもOKで、漢文の体をなしてないんだから、誰も「読めな」いわな^_^; 例えばの話だけど、
孟浩然の有名な漢詩(駒田信二『漢詩名句 はなしの話』[文春文庫,1982]に拠った)、

            春眠不覺曉  春眠暁を覚えず
            處處聞啼鳥   処処啼鳥を聞く 
            夜來風雨聲  夜来風雨の声
            花落知多少  花落ること多少なるを知る

仮に詩句を次のように切り取っちゃっても、上手~く仕上げれば書道作品になるというんだからね^_^;

              眠不覺曉處處聞啼鳥夜

こんな意味不明なもののでも、字さえ上手く書けてれば、たしかに「読めなくても、楽しめる」^_^;
勿論アートだとは思うけど、村山吉廣の評言を借りれば「無学」のなせる業ということになるね^_^;

今日は怒ってるんじゃなく嗤ってるの^_^; 明日夕方の提出期限に間に合いそうオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)
タグ:書道 宗教 紀行
コメント(28) 
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コメント 28

センニン

こんばんは。知人に書をやる人がいますので展示を見に行ったことがあります。
全くわかりませんでした。
現代書道はなんでもありらしいです。
ほとんど絵のようです。
by センニン (2018-02-06 21:05) 

middrinn

アートとしては凄いと思ってますが、「180116読んだ本」に「追記」しましたけど、
代表的書家の石川九揚が〈「書は線の芸術である」という、言葉との関連を無視した
書壇の「常識」に違和感を持ち、・・・〉と述べていた通りで、言葉・文章としての
意味をなしてなくても構わないとするのが、今でも主流なのかもしれませんね(^_^;)
小生が再三問題にしてるのは臨書作品の話(勿論、全臨は問題なし)ですけど(^_^;)
by middrinn (2018-02-06 21:16) 

riverwalk

拓郎のファンです。
by riverwalk (2018-02-06 22:40) 

middrinn

ユキ様にはベッドを買い与えながら、モモ様を段ボール箱で寝かせている
riverwalk様に拓郎も「人間なんてララララララララ~♪」と絶唱(-ω-、)
by middrinn (2018-02-06 22:50) 

ニッキー

「笑う」ではなく「嗤う」なんですね(⌒-⌒; )
結果が上手くいけば自分のおかげで、失敗すると他人の所為って
よくあることですよねぇ(*_*)
「人間なんてララララララララ〜♪」と嗤うしかない時もありますね(-。-;
by ニッキー (2018-02-06 22:57) 

middrinn

帰属理論と呼ばれるものですけど、外的なもの〈運や天気なども〉に
原因を帰属させることで失敗した結果に対する心理的負担は軽くなり、
逆に成功原因は自分の才能や努力のお蔭としがちな、人間らしい心理
ですね(^_^;) それを、御指摘の通り、自嘲的に「嗤」いました^_^;
by middrinn (2018-02-06 23:09) 

ぽちの輔

外国人は漢字を文字ではなくて
模様やデザインとして見てるみたいで
笑っちゃうTシャツが売れるのでしょうね^^;
by ぽちの輔 (2018-02-07 06:34) 

middrinn

その笑っちゃうTシャツと書道作品が同レヴェルだと
公言してるようなものだから嗤っちゃいました^_^;
by middrinn (2018-02-07 07:36) 

cooper

昔は賀状200枚程を筆で書いて居りましたが 最近はPCのみ・・・
賀状の枚数も減り再び と思いきや今度は手が震えて・・・( ̄д ̄);
頂くと気持ちよいのですが・・・・・
by cooper (2018-02-07 08:07) 

middrinn

200枚も筆で書いたら酷使で手が震えないんですかね(^_^;)
お月様の御写真もメチャ素敵なんですが、キツネさんの足跡
から判る、その跳躍力にびっくりです∑( ̄ロ ̄|||)なんと!?
by middrinn (2018-02-07 08:22) 

yakko

おはようございます。
いつも勉強になります。m(._.)m
by yakko (2018-02-07 08:26) 

middrinn

今日もお山は隠れん坊しましたか?
yakko様が今日も鬼の役かな^_^;
by middrinn (2018-02-07 08:30) 

あとりえSAKANA

【人間なんてララララララララ~♪】

??
早速PCにて検索。
一発で判明。ありがたし。
吉田拓郎さんの歌だったんですね。
by あとりえSAKANA (2018-02-07 08:34) 

middrinn

あとりえSAKANA様、スッゴクお若いんじゃっ∑( ̄ロ ̄|||)なんと!?
ヤフー知恵袋の〈1971年岐阜県中津川市で行われた第3回中津川フォーク
ジャンボリーのサブステージ(メインステージとサブステージがあった。)
で電源が切れたにもかかわらず2時間も「人間なんて」を歌い続け 吉田拓郎
の名前を一躍有名にした曲です。〉という話はよく知られておりまして、
その後は「とらばーゆ」のCMで女性歌手がカヴァーしてましたね(^_^;)
by middrinn (2018-02-07 08:56) 

にゃごにゃご

家族、書家(かな作家)です。
崩した字、私にはほとんど読めませんが、
家族曰く「間違った字(崩し方)を書く人が居るから、それは良くない」と。

by にゃごにゃご (2018-02-07 08:59) 

リュカ

書の展覧会は、全然読めないので
筆の動きを見て書いた人の腕(あ、肉体の腕ねw)を想像(妄想)したり、やっぱり「絵」として見ちゃってます^m^
わっはっはw
by リュカ (2018-02-07 09:31) 

middrinn

仮名も芸術性(見栄え)を優先し過ぎるあまり
「崩し方」の規範を逸脱しちゃうのかしら(..)
by middrinn (2018-02-07 09:35) 

middrinn

競技かるたが百人一首の各歌の素晴しさを味わってないように
中国の古典作品の上っ面だけをなぞった「絵」なのが残念(..)
by middrinn (2018-02-07 09:44) 

アニマルボイス

いいことは何もないですよー。今日も老体に鞭打って(SMかっ!)仕事に出かけます。

「今はまだ人生を語らず」でもないですが、大昔、国立大学の授業料は月1000円でした。それでもお金を払っているんですから、「講義には出なければ損」というのが名古屋人の考え方でした。
それにしても、入学早々の5月だったか6月にいきなりドイツ語の独作文が5問という試験をやらかした助教授に対する怨みは未だに消えません。当然のように当方は不可。ところがそんな状況なのに優をとる奴がいて、井の中の蛙大海を知りました(^^;。
しかし、middrinn さんの文章に「所為」なんて言葉が出てきますが、暫く、若し、斯くして、既に、然るべき、似非、須く、・・・なんて今の学生たちは読めるんでしょうか?「所為」と「所以」との区別は?(もっとも読めないと少し前の本も読めないということになってしまうんですが(^^;)
by アニマルボイス (2018-02-07 10:49) 

middrinn

鳥の落し物でウンがついたはずなんですが(^_^;)
学生時代の試験の思い出なんかあったかしら(..)
優以外ほしくない人はその旨を書けば不可にして
くれ翌年にチャンスを与える慣習がありました(..)
ちなみに、大学の授業には出ないのが当たり前の
時代で、GW明けから講義を始める教授も(^_^;)
挙げられた言葉は使いませんし、講義内容も極力
噛み砕いた、てゆーか、くだけた言葉を使うよう
にしていますよ(+_+) レヴェルの高い大学だと
学生も均質なので講義水準も一定に保てますけど、
いわゆるFランクの大学だと優秀な学生が何故か
一人二人混じることがあり(受講生に専門家が
いたりする放送大学の面接授業とも似てますね)、
講義レヴェルを上げても下げても文句が(+_+)
by middrinn (2018-02-07 11:29) 

にゃごにゃご

家族曰く「そういう人はきちんと勉強してない」って。
by にゃごにゃご (2018-02-07 11:40) 

middrinn

まさに「無学」じゃないですか(^_^;)
〈「書は線の芸術である」という、言葉
との関連を無視した書壇の「常識」〉が、
そーゆー不勉強をも許容してるのかも(..)
by middrinn (2018-02-07 11:44) 

hatumi30331

最近の書家は、かなりアート!
読めなくても楽しむ方向ですよね。^^
今日も寒いですね。
美味しいモノ、ついつい食べ過ぎちゃうのよね。
脂肪、体重増え放題です!^^:
by hatumi30331 (2018-02-07 13:41) 

middrinn

凄く美味しそうでしたけど、「脂肪、体重増え放題です!」に
hatumi30331様へ( ^o^)ノ◇ 山田く~ん座布団10枚♪
by middrinn (2018-02-07 14:22) 

そら

???
うちのお寺(東京)に桂昌院のお墓がありますが・・・(^^;
最近では仏教に頼る人って少なくなってるんじゃないでしょうか?
by そら (2018-02-07 19:06) 

middrinn

「桂昌院」のwikiにも〈墓所は東京都港区の増上寺。遺髪塚が寺の復興に貢献した
京都府京都市西京区の善峯寺に「桂昌院廟」として存在する。〉とありましたけど、
杉本苑子の原文を尊重した次第です^_^; 40年以上前の状況が描かれてます^_^;
by middrinn (2018-02-07 19:22) 

green_blue_sky

良いことは自分の能力を評価し、悪いことは他人のせいにする、人のわがままさですね(^_^;)
書道の展示会、絵の芸術としてみています(笑)
by green_blue_sky (2018-02-07 20:32) 

middrinn

やはり人は傷つきたくないですからねぇ(^_^;)
絵と割り切るのがいいのかもしれませんね^_^;
by middrinn (2018-02-07 20:57) 

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