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171120読んだ本

ニット帽と手袋を出し、防虫剤の臭いプンプンさせてる男になったぜぃ( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚ けど、指先に
穴が空いていたから、他人からは指先が見えないようポージング決めたぜぃψ(*`ー´)ψヶヶヶ...
彩希子『「あの人素敵!」と思わせる 美人な姿勢図鑑』(新星出版社,2017)で印象美人( ̄∇ ̄)ニヤッ

【読んだ本】

百目鬼恭三郎『奇談の時代』(朝日文庫,1981)所蔵本

承前m(__)m 杉本苑子『今昔物語ふぁんたじあ』(講談社文庫,1978)の中の「白い蓮」なる一篇に
ついてだけど、「171031読んだ本」で、〈村はずれの阿弥陀堂で老人たちに混じって堂守り法師の
説教に耳を傾けていた病弱で右腕のない若者・左近丞が、法師の話術が下手で説教の内容も退屈な
ことから舟を漕ぎかけた矢先、現われたのが近隣きっての土地持ち・屋敷持ちで暴れん坊の「多度の
源太夫」で、彼こそが左近丞の右腕を斬り落とした張本人だったのだが、彼は法師に絡み始め・・・
予想外の展開となって結末はジーンと来るものがあるよ(;_;) なーんて、ストーリーの核心部分は
海音寺潮五郎の短篇「極楽急行」(『海音寺潮五郎全集 第十四巻 短篇一』[朝日新聞社,1970]、
『海音寺潮五郎短篇総集(四)』[講談社文庫,1978]、『剣と笛 歴史小説傑作集』[文春文庫,
2002]等に所収)と全く同じじゃん(^。^;) 磯貝勝太郎が両文庫の「解説」で「この作品の種本は、
鎌倉時代初期の浄土教思想の事情を知ることができる仏教説話集『宝物集』で、その中に源太夫の
往生説話がある。・・・『宝物集』の源太夫説話と同工異曲の説話は多い。『新著聞集』には、
上総(現在の千葉県の中央部)のじゃじゃ庄右衛門という大悪人が、・・・」云々と種明かし(^^)
ネットで検索すると、今昔物語にも同じ説話があるようだけど、杉本苑子のは登場人物を増やして
話も付け加えることでストーリーに深みと、そして何よりも説得力をもたらしたと小生は思う(^^) 〉
と書いた(^^) 本書(人異篇 第一 2 執着)は今昔物語の当該説話を紹介し、「極めて力強い文章で
語られたこの話に、説明を加えるのはそれこそ蛇足でしかないが、源大夫[ママ]は極悪非道の男
だったから、かえって直情径行に俗世を捨てることができたということであろうか。」と〆る(^^)
また「171112読んだ本&買った本」に〈『続今昔物語ふぁんたじあ』(講談社文庫,1978)の一篇
「出離」も読んだよ(^^) 密かに愛人を囲っている別邸へと向かう藤原雅道の行列より先にその門を
くぐった小舎人童の多聞丸に同じく雅道に仕える老雑色が、北ノ方さまがおいでになって、奥では
大変な騒ぎになっているから、ご主人の中将さまを急いでお止めせねば、と耳打ちした・・・ニヤニヤ
しながら読み進めたら、一転、う~ん・・・と思いつつ最後まで頁をめくらせる杉本苑子節全開の
作品(^_^;) 元ネタは不明なんだけど、部分的には源氏物語の夕顔の宿と類似していることは作中で
語られてた(^。^;) 前巻と同様に、今昔物語以外の古典から出家遁世説話を採ったのかも(..) 〉と
書いたけど、源氏物語と類似してる部分に関しては、もしかしたら、本書(人異篇 第一 2 執着)が
紹介してる「・・・幸田露伴の『連環記』の題材になった、大江定基の話・・・」なのかな(@_@;)
ちなみに、本書(神怪篇 第二 6 飛鉢)曰く〈大江定基が愛人を失って寂照という僧になり、中国に
渡ったことはすでに一ノ2で紹介したが、その寂照が中国の皇帝の宴に招かれたとき、皇帝が寂照の
法力を試そうとして、「今日は給仕人なしで、料理はめいめいの鉢を飛ばして運んでもらおう」と
いい出した。飛鉢の法を知らない寂照は、「日本の神仏助け給え」と念じると、鉢は独楽のように
回りながら、前の鉢を追い抜いて飛んでいった、という話が『今昔物語集』に載っている。〉由^_^;
この後、続本朝往生伝、扶桑略記、御堂関白記を駆使して考証してるのが百目鬼恭三郎らしいね(^^)

猫さんはキュウリが恐いのかしら(@_@;) 消せないマジックをホワイトボードの前に置くなよ(T_T)
タグ:説話
コメント(11) 
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コメント 11

riverwalk

私も、実は昨日ニット帽を出しました。
そのニット帽は10年くらい使ってます(^^;

by riverwalk (2017-11-20 21:50) 

middrinn

ニット帽は暖かいですよね(^^)
でも、riverwalk様はネットしながら、
ユキ様とアツアツのはず(^_^;)
by middrinn (2017-11-20 22:13) 

ぽちの輔

ニット帽が手放せない季節になりました^^;
by ぽちの輔 (2017-11-21 06:40) 

middrinn

ですよねぇ~(^^)
こうなるとニット帽の人を見掛けると、
皆、So-netブロガーに思えてきます(^_^;)
by middrinn (2017-11-21 07:05) 

リュカ

今昔物語ふぁんたじあも、かなり興味をもってきました(笑)
まだ読みたい本がいろいろあるので、先の話だろうけどw

うちのダンナもニット帽出してましたよw
by リュカ (2017-11-21 10:27) 

middrinn

コロル2世様もさすがに天橋立で股のぞきは無理でしたね(^_^;)
『今昔物語ふぁんたじあ』はストーリーが面白くて、一篇が短いので、
ちょっとした空き時間なんかに、さっと読んで愉しめるかと(^_^;)
もはや、ニット帽してる人=So-netブログ関係者ということで^_^;
by middrinn (2017-11-21 11:01) 

センニン

こんばんは。
筒井さんがどの作品で書いていたのか記憶になく書架を調べるのも大変なので検索してみましたら、 Wikipedia に百目鬼さんの項目もあって、
 筒井康隆は連載エッセイ「笑いの理由」の中で百目鬼を「朝日新聞的権威主義」の権化とみなして非難した
とあります。
もっとあったような気もするのですが、印象が強かったのかもしれません。
百目鬼さんは丸谷さんをべた褒めであったようですが、相当敵を作ったようです。
丸谷さんの作品は好きですが。
by センニン (2017-11-21 19:41) 

hako

文字ばかりのブログを久し振りに見ました。
随分と古い本ばかりのようですが、その分量には
感心しました。こういうのも良いなと
鈴木長十先生を、思い出しました。

by hako (2017-11-21 20:34) 

middrinn

センニン様、色々申し訳ないです(T_T) 御教示を頂戴しまして、Wikiを見ましたm(__)m
筒井康隆の百目鬼恭三郎は「朝日新聞的権威主義」の権化なる評で思い出されるのは、
山本夏彦が友人の画家に対し生前の百目鬼が権威主義的態度だったと暴露したので、
反論が出来ない死後に明らかにしたこと、しかも伝聞証拠であること等を指摘したら、
チョー汚い字の御返事を頂戴するも、内容は画家の実名を明らかにしただけでした^_^;
Wikiですけど、例えば、「井上[ひさし]は当時の文献を調査したうえで、1949年の
『科学朝日』に水爆実験を取り上げた記事が既に掲載されていたと指摘するなど、
具体的な資料を提示して百目鬼を論破した」とありますが(その典拠とされている
坪内祐三のは小生未見)、井上からの上記批判に対して、百目鬼が『続風の書評』
(ダイヤモンド社,1983)所収の「番外編」で反駁してた事実に触れてませんね(@_@)
井上の上記批判に対し、「科学朝日」の当該記事も確認して反駁しており、加えて、
〈『科学朝日』には、その後、原子爆弾の水中爆発実験の記事はかなり出て来るが、
少なくとも問題の昭和二十四年の初夏までは、水素爆弾のことは出て来ないのである。
ただ、井上が古本屋から買ってきたという『科学朝日』のバック・ナンバーには、
「この号(昭和23年8月号)を境に『水素ヘリウム型爆弾』や『水素爆弾』という活字が
ふえて行く」というから、私の探しかたが悪かったか、『科学朝日』は二通りあったか、
のどちらかだろう。」とあるのに、「具体的な資料を提示して百目鬼を論破した」とは
如何にもWikiらしい不正確な記述だなぁと感心しました(^_^;) ちなみに、百目鬼は、
川崎長太郎『淡雪』への書評に井上が「横から口を出して来て、いきりたっているのかが
はじめはさっぱりわからなくて」、自身の書評が出る直前に朝日新聞の文芸時評で
井上が『淡雪』を絶賛してた事実に思い至り、「なるほど、自分がほめたものをよそで
けなされて黙っていたのでは、鑑賞眼を疑われて立つ瀬がないにちがいない。」とあり、
「相当敵を作った」のは辛口書評の宿命で、小生などはよぉーく理解できます^_^;
『風の書評』(ダイヤモンド社,1980)は丸谷才一『食通知ったかぶり』も採り上げ、
「・・・スッポン煮をスッポンのスープで煮たものと思っているくらい、料理の知識に
乏しいのに、・・・」と寸鉄人を殺す批評もしてて、「丸谷さんをべた褒めであった」
とは全ての丸谷作品に対してそうだったとは言えないのではないかと愚考します(^_^;)
by middrinn (2017-11-21 21:30) 

middrinn

hako様の「Hako's KB - DPS」のような素敵な写真を
小生は撮れないので、時代遅れのブログです(^_^;)
貴ブログは心が洗われるような富士山の御写真でしたし、
万博公園や上毛三山など気になってた場所でした(^^)
今年出た本で、読了して拙ブログで採り上げてるのは、
『風の視線』上・下、『アイドル女優に乾杯!』、
『美大生図鑑』、『観応の擾乱』ぐらいのようで、
これまた、誠にお恥ずかしい限りですね(^_^;)
小生が購入した鈴木長十著の駿台の英語の受験参考書も
英文が並んでるだけで、そこだけは似てるかもしれません^_^;
by middrinn (2017-11-21 21:50) 

middrinn

小生の上記コメントを読むと、
百目鬼恭三郎の信者と
早とちりされそう^_^;
百目鬼の『新古今和歌集一夕話』(新潮社,1982)は、
小生に言わせれば名著で、今も枕元に常備してるけど、
同書の記述の誤りや問題点も別ブログで指摘済^_^;
ファンではあっても信者ではないね(^_^;)
by middrinn (2017-11-21 23:01) 

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