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170924読んだ本

楽天のラッキーくじを日付が変わった直後に次々と引いたら・・・ツチノコも都市伝説ではなく実在
する気がしてきたよウキウキ♪o(^-^ o ) 当ブログをお読みの皆様にも良いことがありますよーに(^o^)丿

【読んだ本】

目崎徳衛『百人一首の作者たち』(角川ソフィア文庫,2005)所蔵本

今夢中になって読んでる本書は、購入時に記したように百人一首の注釈・鑑賞が主題には非ず(^^)
百人一首の作者列伝でもなく、百人一首を素材(出し?)に「王朝文化論」を「試み」ている(^^)
文字通り精読しているため一日数頁しか進まなくて、やっと30頁足らずの「序章 王朝文化の系譜
――百人一首とはいかなるものか」を読み終えたよ(^。^;) 実に教わることが多く、へぇ~へぇ~
と膝を打つことばかりだが、ここでは気になった点のみをメモることに^_^; この序章、てゆーか、
本書は開口一番、次のように始まる(^^) 〈わが国で編まれたアンソロジーの中で、定家の小倉百人
一首ほど永くかつ広く愛唱の対象になったものはあるまい。その点では、編纂直後から早やばやと
忘却の羽目におちいり、千年もの長い間冬眠しつづけていた『万葉集』などは物の数でもない。
あれほど万葉に心酔した正岡子規も、万葉ぶりの歌人を歴史上に求めてわずかに実朝・良寛・元義
など、何人かの変り種を挙げることしかできなかったし、それ以前の国学者の万葉研究は、古語と
古道へ迫る手段として取り組んだもので、「敵は本能寺」の観をまぬがれない。私も万葉歌を愛唱
する点では人後に落ちないから、悪口を言うつもりは毛頭ないが、「万葉を学べ、短歌はそれで
よい」といった実作者の心得と、万葉という古典の国民的影響力が明治末年以後、わずか数十年に
限られているという歴史的事実への認識とは、混同するわけにはいかぬであろう。〉(^^) 小生は
万葉集に関して興味がないのでニュートラルな立場だけど、万葉集を偏重して古今集や新古今集を
貶めるような風潮は苦々しく思っているので、小気味好い論旨(^^) でも、冒頭の2~3行については
首を傾げたぞ(..) 石田吉貞『百人一首評解』(有精堂出版,1956)の巻頭「解説」の「三 歴史」は
「定家が撰んでから約百五十年ほどの間は、この百人一首のことは文献の上に見えていない。頓阿の
『水蛙眼目』に、はじめて前記のように見えてから、ぽつぽつ文献に見えるようになり、応永・文明
のころの藤原満基や宗祇に至ると、百人一首の註釈書が書かれるようになり、・・・」と記してるし、
片桐洋一『歌枕 歌ことば辞典 増訂版』(笠間書院,1999)の「引用歌書略解題」の「百人一首」の
項も「・・・室町時代後期以後に著しい影響が現れてくるが、鎌倉時代には問題にされていないこと
が気になる。」と〆てる(^^) つまり、小倉百人一首も実は「編纂直後から早やばやと忘却の羽目に
おちいり、」「約百五十年」「もの長い間冬眠しつづけていた」わけじゃん^_^; 「千年」の前では
「約百五十年」「などは物の数でもない」と言われりゃ、それまでだけど、本書の主題の価値を高め
ようと盛ってるな^_^; 次に〈承和九年(八四二)の嵯峨上皇の死を契機として擡頭した藤原良房は、
氏の血を引く文徳・清和両帝を擁して権勢をほしいままにするが、紫式部は光源氏の権勢を、良房の
おこなった「白馬」という正月儀礼を引いて説明している(「乙女」)。良房は権謀術数の人として
陰湿な影を史上に投じているが、一面『古今集』春上に、/染殿の后のお前に、花がめに桜の花を
挿させたまへるをみてよめる 前太政大臣/年ふればよはひは老いぬ しかはあれど 花をし見れば
物思ひもなし/という、のびやかな作をとどめ、また仁明天皇四十の賀に際して、興福寺の僧に祝賀
の長歌を献上させるなど、唐風・国風の接点に一つの位置を占める。〉と本書にはある(@_@) 注釈書
で良房の当該歌(歌番号52)を確認してみると、片桐洋一『原文&現代語訳シリーズ 古今和歌集』
(笠間書院,2005)の脚注は「和歌にはめずらしく固い言葉づかいである。」と、久曾神昇(全訳注)
『古今和歌集(一)』(講談社学術文庫,1979)の〔観賞〕もまた「歌の調子は漢文調で、柔らかみ
にかける。」と評してるように、同歌が「のびやかな作」とは理解に苦しむ(+_+) 同歌の詞書にある
「染殿の后」とは文徳天皇の后&清和天皇の御母である藤原良房の娘・明子のことなので、久曾神・
前掲書の〔観賞〕は「自分の娘が皇后となり、その栄えている姿を見て満足感に浸っている父大臣の
心情である。」と同歌の含意を喝破してるし、同歌は藤原道長の望月の歌を連想させるから望月の歌
と同様のニュアンスで「のびやかな作」だったりして(@_@) でも、前記引用部分から読み手に久曾神
の前記解釈まで思い至らせるなんて説明不足だし無理だろ(+_+) 目崎徳衛の和歌を見る眼は確かかと
問われると、チト心許なく感じられる次第(..) でも小生にとっては面白い本であることは確か(^^)v

「御覧」じゃなく「お読み」だぜ( ̄ー ̄)ニヤリッ 明日の準備で多忙(+_+) 祝日が土曜だと損した気分^_^;
タグ:歴史 和歌 古典
コメント(4) 
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コメント 4

ぽちの輔

当たったのでしょうか?
良かったですね^^
by ぽちの輔 (2017-09-25 06:24) 

middrinn

お蔭様で初めて当りました(^^)
一日20人に当たるので、
チャンスありますよ(^^)
by middrinn (2017-09-25 06:41) 

Ganchan

ご訪問、nice! ありがとうございました
by Ganchan (2017-09-25 12:32) 

middrinn

時代小説や歴史の本など淑やかに紹介されてて
興味深いブログですね(^^)
今後も参考にさせて頂きます(^^)
by middrinn (2017-09-25 17:27) 

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