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230716読んだ本【ネタバレ?】

あだち充の野球漫画でさ、アニメになって主題歌がメチャ素敵なやつ、何て言う作品だっけ(@_@;)
交流戦の実施で価値が低下したのはオールスターではなく日本シリーズかと〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)

【読んだ本(ネタバレ?)】

大西祥平『映画秘宝 COLLECTION 47 小池一夫伝説』(洋泉社,2011)

読了(^o^)丿 「あとがき」にある通り(247頁)、「・・・[小池一夫への]インタビューを含めた
作品論・・・」である本書は〈・・・「マンガ作品史」を中心とした構成で作らせてもらったので、
この本では、小説作品についての言及も、技術論も、プライベートへの必要以上の言及も、『スペク
トルマン』『電人ザボーガー』など特撮方面でのクレジットについても、「劇画村塾」についても、
たっぷり語ってみたかった『片恋さぶろう』などの作品についても、大胆に省かせてもらいました。
/この本の中で、期待していた作品や要素についての言及が見られなかったという人には、ホントに
申し訳ない。せめて重要作はすべて網羅すべきでしたが、それだけでも量が膨大ゆえにどこかを削ら
ないと書籍の成立すら危ないという状況でした。〉というものだった(^_^;) 小生は西村しのぶへの
「言及」を「期待」して読んだのだが、巻末の「『小池一夫伝説』人名索引」には立項されてなく、
「劇画村塾」に付された脚注による説明(110~111頁)で「卒業後活躍した作家・・・」として列挙
された名前の中に出てただけ(^_^;) でも、本書の小池一夫の各作品についての解説・批評は非常に
興味深く読めたので大満足(^_^;) ただ、各作品の内容を説明するだけでなく、長篇作品の結末まで
が記されているという完全ネタバレだから、ブックガイドとして活用するにはどうなんだろう(^_^;)
それでも、読んでみたくなった作品も幾つかあったから、流石、小池一夫と言うべきなのかな(^_^;)
なお、巻末の「小池一夫作品リスト」にもモチ出てるけど、『殺愛手記』に付された脚注(83頁)に
〈作画・御厨さと美/「週刊プレイボーイ」1971年8月3日~11月16日連載。男女カップルで殺
し屋を営む2人の「殺し」と「愛」の美学を描いた作品。未単行本化。〉とあった__φ( ̄^ ̄ )メモメモ

    プロローグ

    第1章 『ゴルゴ13』と小池一夫──原作者への道

     知られざる"雀ぶらあ"時代

      伝説の始まり/役人の職を捨てて麻雀の世界へ/幻の麻雀劇画『池ちゃん』シリーズ/

     原作者として、さいとう・プロダクションへ

      偶然手にした『週刊少年マガジン』/劇画制作のイロハを教わりました/
      『ゴルゴ13』の誕生/ゴルゴ最終脚本『査察シースルー』の謎/
      1人殺せば殺人者、100人殺せば英雄/独立/

    第2章 『子連れ狼』とその時代──驚異のヒット・メーカー誕生

     ブームを呼ぶ『子連れ狼』

      新しい時代劇をやりたい/冥府魔道の誕生/『子連れ狼』ブームの到来/
      柳生封廻状のトリック/我が……孫よ……/

     痛み半分のヒーロー、『御用牙』の咆吼

      もうひとつの『子連れ狼』/〝痛み半分〟のヒーロー、板見半蔵!/ダークサイド/

     作家の集合体[サロン]──スタジオ・シップの設立

      〝劇画〟プロダクション創設の理由/作家の集合体[サロン]「スタジオ・シップ」/
      スタジオ・シップ船出の重要作=学生運動への小池流返答『高校生無頼控』/
      新しい原作者の登場/

     消えた小池版『ハルク』

      知られざる和製アメコミ/アメコミは乾いている/突然の第一部「完」/
      アメリカと闘うハルク/風と共に消えたハルク!/

     アメリカに対するオピニオン『性病部隊』

      キューバを描いた異色作/アメリカは欺瞞の国/

     『I・飢男[アイウエオボーイ]』の終わらない旅

      日本からアメリカへ/小池一夫とハリウッド/〝池上絵〟の確立/

     『忘八武士道』の虚無世界

      丹波哲郎の「俺にくれよ」/人斬り死能、吉原遊郭に死す/実在した「ぶりぶり」/
      映画『雄呂血[おろち]』を超えたかった/

     〝昭和の絵師〟と『修羅雪姫』

      原作改変タブーの真相/哀しいアイデアが浮かびました/母娘二代の復讐物語/
      僕は雪を絶対に殺さない/キル・ビルを斬る!/2人の〝一夫〟/余韻/

     血しぶき説法『首斬り朝』

      30万部の『Samurai Executioner』/怒濤の血しぶき+説教/劇画の市民権獲得のため
      /朝右衛門比較/書くほうも読むほうも切なくなった/続編『畳捕り傘次郎』

     暴力の向こう側──『ザ・テロル』の狂気

      理由なき大虐殺/ゴルゴ13の〝その後〟/人間の〝生身の部分〟を見たくなる/

    第3章 マンガの〝夫〟として──ヤング誌の隆盛

     『実験人形ダミー・オスカー』の超絶世界

      改名と新たな作風/叶精作の洋ピン路線とエロ劇画ブーム/童貞か野獣/
      スーパーキャラクターの誕生/「お世話になりました」/
      〝さすらいの変身ヒーロー〟へ/劇画村塾とキャラクター至上主義/
      その後のダミー・オスカー/一処に止住せず/

     ブームの前のゾンビ譚『少年の町ZF』

      UFO、超能力、リビングデッド!/「甲府UFO事件」と小説『地球最後の男』/
      そういえばゾンビですよね/

     ヤング誌の隆盛と『花平バズーカ』

      愛と暴力と権力と/『マジンガーZ』の主題歌/性交要素「あり」の衝撃/
      キリストの処女を奪え!/肉欲の次にあるもの/

     『傷追い人』と「スピリッツ」の時代

      マークされていた『長男の時代』/『傷追い人』スタート/和製モンテ・クリスト伯/
      マッチョで爽やかな億万長者の復讐鬼/池上遼一の「迷い」/

     『クライングフリーマン』涙の行方

      白馬の王子様/愛情をテーマにするとネームが伸びる/セックスを堂々と描いたね/
      香港マフィアからの呼び出し/娯楽作品にとっての命題とは/
      驚きのロジック『赤い鳩(アピル)』/抗議と連載中止/
      自分の宗教観を完成させたかった『OFFERED(オファード)』/
      オカルト路線と『ノストラダムス愛伝説』/

     少年誌のシフトチェンジと『ズウ─青春動物園─』『ラブZ』

      少年誌と小池一夫/番長マンガブームと『ズウ』/やまざき拓味の〝絵〟/
      番長ものから寿命系ラブロマンスへ/驚異の変貌『ラブZ』/小池流80'Sラブコメ/
      「少年誌」とは/

     骨太マイノリティ・ヒーロー『マッド★ブル34』

      非難ごうごう/異色のマイノリティ・ヒーロー/〝骨太〟なんてす/ダイザブロー殉職
      /有害指定、そして連載終了へ/マッド★2000/

     黄金コンビのそれから

      盟友/アナーキー老人もの『春が来た』/後半の驚愕展開/『ケイの凄春』の新境地/
      藤沢周平テイストの注入/大河もの『半蔵の門』/キャラ起ちのデパート『乾いて候』
      /田村正和のイメージ/任侠西遊記『アクションシルクロード 孫悟空』/
      黄金コンビの最終作『孔雀王伝奇』

    第4章 そして伝説へ──2000年代の小池一夫

     『弐十手物語』『上ってなンボ!!』の四半世紀

      非マンガ読者のためのマンガ/全110巻の『弐十手物語』/
      一所懸命なサラリーマンなんです/1000万部の『上ってなンボ!!』シリーズ/
      25年の落としどころ/マンガ読みから遠く離れて/

     『オークション・ハウス』と小池ロジック

      小池劇画の満漢全席/非セックス由来の〝裸〟/ハーレム構図と入れ墨/
      カタカナの「ン」変換/カ行タイトルと濁音/地図は書いてないよ/

     そして伝説は続く

      その後の『子連れ狼』/そしてまた大五郎だけが残った/鬼平の死と『花縄』/
      かみそり海を渡る『レイザー』

    エピローグ 〝視覚の人〟

    あとがき

    SPECIAL THANKS

     制作協力/図版提供/取材協力/感謝/

    小池一夫作品リスト 制作・大西祥平(2011年10月作成)

    『小池一夫伝説』人名索引

興味深い指摘や(秘)話が結構あったけど、小池一夫作品の特色についての指摘を幾つかメモると、
148頁に「・・・執筆中にプロットそのものが変化していく原作者の特性・・・」(232頁で「・・・
僕は(ストーリー全体の)地図は書いてないよ。」云々と証言)、157頁に〈・・・小池ハードボイ
ルドで顕著な「ヒロインの死亡&交代のループ現象」(例『I・飢男』『ダミー・オスカー』『傷追
い人』など)・・・〉、212頁に〈「ストーリーよりもキャラクターを優先」する作劇スタイルから、
一度ヒットしてしまえば、比較的長期化することの多い小池作品・・・〉等がある_φ( ̄^ ̄ )メモメモ
関連するけど、本書188~189頁には驚いたので、メモっておく(^_^;) なお、『マッド★ブル34』は
小生未読だけど、以下の記述はネタバレの可能性がある(^_^;)

    ・・・
     そんな本作[『マッド★ブル34』]の最大の見せ場は、連載開始から4年弱、
    ちょうど物語全体の3/5くらいの時点で突然巻き起こる。バディの片割れ、
    ダイザブローが殺し屋に襲われて殉職してしまうのだ。
     あらためて読み返せば〝パートナーの死〟は小池作品お得意の展開だし
    (すでにダイザブローの恋人ペリンが序盤で殉職している)、物語を引っ張って
    いるのはあくまでスリーピーのほうなので、作品イメージはほぼ変わらないのだが、
    それでもリアルタイム読者(筆者含む)にとって、お題目の〝バディもの〟が
    崩壊するインパクトは大きかった。
     「編集部から『新連載に1位を奪われている』なんて言われてね(★[←脚注で
    萩野真『孔雀王』と推測])。こっちも『1位に返り咲くのなんか簡単だよ!』
    なんて言って、ダイザブローを殺したんです。スリーピーのほうがキャラクターが
    起っていて、ダイザブローはずっといまいちだったからね(笑)。コンビとして
    大切に扱ってきたキャラクターを殺す最大の目的はひとつ……もうひとりの
    キャラクターが起つんです(笑)。これでたちまち人気も1位になりました」
     ・・・

もしかしてもしかすると『タッチ』も・・ヘ(__ヘ)☆\(^^; あの歌詞からバトンタッチとは(@_@;)
タグ:評伝 漫画 歴史
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

タッチは話が進まないので・・・見つめるだけで1週間が終わる。
H2も全然進まなかったし。ページ少ないしセリフ少ないし。
和也を亡き者にしたのは小池作品の影響だったり(笑)。
by tai-yama (2023-07-16 19:31) 

df233285

「『猛暑と電気料金の値上げが家庭を直撃する』今夏、
日本シリーズは、ネタバレになってから結果論を聞いて
我慢するしか日本の大衆は、仕方が無くなってしまった」
のでは無かったのか。
by df233285 (2023-07-17 05:00) 

middrinn

余情どころか読者を焦らしているだけであると(^_^;)
『タッチ』の方が『マッド★ブル34』より先ですけど、
「小池作品お得意の展開」ゆえ参考にしたかも(^_^;)
実際、和也を殺して達也のキャラが起ったかと(^_^;)
主人公が異星人と結婚する『少年の町ZF』の連載時に
劇画村熟で指導された高橋留美子が『うる星やつら』を、
tai-yama様、発表してると本書は指摘してます(^_^;)
by middrinn (2023-07-17 07:46) 

middrinn

交流戦はそれまでの先発ピッチャーのローテーションとの関係もあるので、
長さん様、日本シリーズの前哨戦という位置付けになるかと愚考(^_^;)
by middrinn (2023-07-17 08:17) 

ぽ村

全く触れなかったですけどH2とかですかね?
タッチは読んでなくても周りがネタバレしまくってて話自体はかなり知ってましたw

近年?だと「アオイホノオ」って島本和彦の自伝的マンガが80年代初頭あたりの(主にサンデーの)マンガの制作背景とか舞台裏とかに触れていて…おも…しろい?です?

思えば昔からサンデー読んでなかったなと…
by ぽ村 (2023-07-17 19:12) 

middrinn

今回の枕の話なら、自己解決しまして、コブクロが神曲と言われているOP曲を
歌っている『クロスゲーム』のことでした(^_^;) 島本和彦『アオイホノオ.1』
(小学館ヤングサンデーコミックス,2008)は持っていて、『うる星やつら』に
対する彼の評価が細野不二彦『1978年のまんが虫』(小学館ビッグコミックス
・スペシャル,2023)で描かれている人々とは異なっていることを指摘(^_^;)
https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-01-06
by middrinn (2023-07-17 19:47) 

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