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230617読んだ本

すぐ書ける文豪批判ネタが4日分あるも肝心な本が手元に無い(^_^;) 565円だが注文すべきか(@_@;)

【読んだ本】

三木紀人『日本周遊古典の旅』(新潮選書,1990)所蔵本

三木紀人(全訳注)『今物語』(講談社学術文庫,1998)の注釈がメチャ詳しく、梶原正昭&山下宏明
(校注)『平家物語(一)』(岩波文庫,1999)が専門家のくせに見落としてた『平家物語』の重要な
論文にも目配りしてたので(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-04-12 )、
三木紀人『鴨長明』(1995年⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-04-09 )や
三木紀人(全訳注)『徒然草』(1979-1982年)全四巻の講談社学術文庫も著者買いした次第だが、
本書は出来の悪い院生か何かに書かせたのか、チョー頭の悪いことを述べてたり、国文学が専門とは
思えない間違いまであったりして、小生には人を見る目が無かったのか!と自己嫌悪に(ノ_-;)トホホ…
「陸奥、そして胡国──今昔物語集」の章は有意義だった(^_^;)

    ・・・/遠い陸奥は、都の人々にとってほとんど無関係であるが、未知・未開ゆえに
    ほのかなあこがれを持つ人もいた。しかし、その地の実情を知る人は少なく、陸奥が、
    王朝文学の舞台になることは稀であった。/その時代の末期に成立した『今昔物語集』
    は、三つの国(石見・壱岐・対馬)を例外としてほぼ全国の話題が集められており、
    その点で前代未聞の作品であるが、巻三十一・第十一話、・・・に、陸奥のさらに
    海一つへだてた奥に、はてしなく大きそうな国があることが、体験談にもとづくもの
    として語られている。『今昔』は一部の人以外に知られることがなかったらしいが、
    これが広く読まれれば、都人の世界像を変えたことであろう。/その話とは、「陸奥国
    の安倍頼時、胡国に行きて空しく返る語[こと]」と題されるもので、・・・

陸続きなのに「石見」国のネタが無かったなんて、森鷗外が憤慨しそう(ノ ̄皿 ̄)ノ┫:・’.:
『今昔物語集』は「一部の人以外に[は]知られ」てなかったんだ( ̄◇ ̄;) ただ、気になるのは、
本章にも「・・・同話である『宇治拾遺物語』一八七話には、・・・」云々とあるように当該説話は
『宇治拾遺物語』にも収録されているわけで(ということは、伝存してないけれど先行する説話集に
入ってた可能性も)、『宇治拾遺物語』も同じように「広く読まれ」てはいなかったのかな(@_@;)

なお、証言した安倍宗任(頼時の子)の「わが国の梅の花とは見たれども大宮人はいかがいふらん」
を本章は「和歌」と(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-06-12 )(@_@;)

①「外の浜」は「日本の極北を示す地」ではなく日本の極東を示す地だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
 「外の浜─御伽草子集(明石物語)」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-03-18

②『伊勢物語』第12段で同歌を詠んだのは「男」ではなく「女」の方だヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
 「野火止─伊勢物語」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-03-19

③細かいミスあるも「西行の無智ゆえというより、実方が忘れられかけていたことの現れ」に感心(゚o゚;)
 「笠島─新古今和歌集」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-03-29

④『大鏡』に出ている歌であって、『拾遺和歌集』のは初句等が異なるヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
 「朗詠谷─和漢朗詠集」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-10-28

⑤藤原高光の『新古今和歌集』入集歌の「紅葉」は「多武峰が紅葉の名所」だなんて関係ないよ(^_^;)
 「多武峰─大鏡」⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-06-03
タグ:歴史 説話 古典
コメント(6) 
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コメント 6

df233285

宇治大納言物語は、宇治拾遺物語も今昔物語集も軽んじられるか
または、読者が分散してても愛読者は多かったのではないか?
by df233285 (2023-06-17 21:06) 

そら

注文すべきかと!
by そら (2023-06-18 06:30) 

middrinn

たしかに先行する『宇治大納言物語』が両書のネタ元の可能性(^_^;)
長さん様、以前から疑問に思っていたのですが、パクるぐらい熱心な
「愛読者」がいたというのに伝存していないのが、不思議です(@_@;)
by middrinn (2023-06-18 06:34) 

middrinn

代表作の一つで世評も高いとはいえ、批判対象なので、
そら様、500円以下になったら買う予定でした(^_^;)
by middrinn (2023-06-18 07:37) 

tai-yama

陸奥に遠征すると征夷大将軍になりますし・・・
陸奥は外国の様な物と。石見は銀山がなければ、ものすごい
田舎になってしまうと言う(今でも同じ扱い)。
by tai-yama (2023-06-18 23:01) 

middrinn

歴史地図帳も眺めながら考えてみたんですが、
マジで銀山しか(^_^;) あと津和野(^_^;)
by middrinn (2023-06-19 04:16) 

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