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230202読んだ本

昨夜、寝床で読んでいて、大爆笑してしまった一文がこれキタ━━━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━━━!!!!

  ・・・一四〇〇年には……四千人のキリスト教徒の兵士らの首をはねてから生き埋めにし……

これは別宮貞徳『悪いのは翻訳だ あなたのアタマではない』(文藝春秋,1988)が俎上に載せていた
レオ・クーパー(高尾利数訳)『ジェノサイド』(法政大学出版局)の第一章の中の一文の由(^_^;)

【読んだ本】

萩谷朴『日本古典評釈・全注釈叢書 紫式部日記全注釈 上巻』(角川書店,1971)所蔵本

プレイボーイ源頼定が密通事件で三条天皇から昇殿を停められ「地下の上達部」になったと『大鏡』
にあるが、事実なのかを調べてて、松村博司『日本古典評釈・全注釈叢書 栄花物語全注釈(三)』
(角川書店,1972)の

    ・・・『小右記』によれば、長和五年[1016年]二月七日後一条天皇が大極殿に
    おいて即位された当日、「今日右兵衛督(頼定)於八省被聴昇殿」とあるによれば、
    三条天皇の在位中は昇殿をゆるされず、地下の上達部であったというのは事実であろうと、
    村井康彦氏は『平安貴族の世界』(昭和四三年 徳間書店)において言われている。
    おそらく綏子との密通事件に起因するものであろう。・・・

という記述(返り点等は省略して引用)の間違い(「右兵衛督」は源憲定)に『小右記』を確認して
気付いたとはいえ(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2023-01-31 )、この記述
を「見付けた時にはホッとした(´・_・`)」のは、実は小生が不勉強だったから(^_^;) というのは、
『紫式部日記』に「兵衛の督」という人物が登場してて、本書は源憲定と解した上で次の解説(^_^;)

    ・・・さて憲定は、[村上天皇の子の]一品為平親王(『日本紀略』によれば、
    寛弘七年十月十日薨。五十九歳)の一男(母源高明女)で、道長には従弟の子、
    ・・・ということになる。この時は非参議の従三位右兵衛督で、弟頼定の三十二歳
    よりは年長であったことが知られる。なにぶん人柄はよくとも、さして有能な人物
    ではなかったらしく、長徳二年(九九六)八月五日非参議の従三位で右兵衛督に
    任じて以後、寛仁元年(一〇一七)六月二日の死に至るまで、ほぼ満二十一年に
    わたっていっさい昇進することがなかったのであるから、憲定の呼称が、左右の区別
    をつけるまでもなく、「兵衛の督」で通っていたことが容易に理解されるであろう。
    ・・・

一条朝・三条朝・後一条朝の三代で「ほぼ満二十一年」も「右兵衛督」を独占してたとは( ̄◇ ̄;)
となると、「右兵衛督(頼定)」を見た瞬間に間違いだと気付かなかった小生もバカチンだな(^_^;)
タグ:古典 歴史
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

ジオングなら首だけでも生存可能っ!
20年無昇進とは。でも、最近は昇進を目指さない
社員もいますし・・・・(笑)。
by tai-yama (2023-02-03 00:09) 

ナベちはる

首をはねたら、もう生き埋めはできないですよね…(◎_◎;)
by ナベちはる (2023-02-03 01:15) 

middrinn

ジオングは首だけ「生き埋め」だと、胴体部はどうなるんだ(^_^;)
tai-yama様、昇進できそうにないから目指さないだけかも(^_^;)
にしても、右兵衛督はなりたい人もいない閑職だったのかな(@_@;)
by middrinn (2023-02-03 05:44) 

middrinn

「生き埋め」の意味を知らずに使ったのか、あるいは、
ナベちはる様、「首をはねて」も生きていると(^_^;)
下訳者、本訳者=高尾利数、編集者の目は節穴(^_^;)
by middrinn (2023-02-03 08:32) 

df233285

そう言えば、栃木県宇都宮市茂原付近では、西暦1381年
の第一次小山義政(おやまよしまさ;1349(?)~82)
の乱の影響でだいぶん長い間、「首の無い武将」が徘徊して
いたという話が、削除されたかもしれないが、webに15年位
前には有ったように思う。宇都宮方が生き埋めにされ、首無し
の御方は、小山方の武将だったかもしれないが。
by df233285 (2023-02-03 08:37) 

middrinn

「首の無い武将」が徘徊ですかヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 面白そう(^_^;)
白土三平『忍者武芸帳〈影丸伝〉④八ツ身』(小学館文庫,1976)
で、敵忍者に首を斬られた「鬼吉」(後の巻では「蔵六」だった)
が「太郎‼ たいへんだ‼ そのへんにわしの首が落ちてないか。」
と探し回るシーンが(^_^;) 首が引っ込むだけなんですが(^_^;)
by middrinn (2023-02-03 10:25) 

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