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221120八ヶ月前に買った本&読んだ本

鎌倉幕府の歴史を細かく知るには(問題あるとはいえ)『吾妻鏡』を先ずは通読しないとダメだなと、
細川重男『鎌倉幕府抗争史 御家人間抗争の二十七年』(光文社新書,2022)を読んでて気付く(@_@;)
現代語訳刊行開始時に挑戦したけど注が酷くて断念(@_@;) 例えばの話、「△△の次男▲▲は・・・」
の▲▲に付された注が「△△の次男。」といった具合で本文の記述そのままだったりした記憶(@_@;)

【八ヶ月前に買った本&読んだ本】

芸術新潮2022年4月号

3月25日の発売日に新品1500円を1349円で購入(^_^;) 特集は「鏑木清方 語りはじめる美人画」(^_^;)

    明治よ永久とわに 絵筆の絶唱

    築地明石町──開化の風が吹くところ

    MAP 鏑木清方 揺籃の地(イラストレーション:溝口イタル)

    早わかり年譜

     1 戯作者の父と、芝居好きの母 明治11年(1878年)~

     2 一家離散!16歳で大黒柱に 明治28年(1895年)~

     [相関図]最後の江戸人たちと文芸界の友人たち(イラストレーション:山瀬尚子)

      條野採菊、三遊亭圓朝、水野年方、尾崎紅葉、山岸荷葉、泉鏡花、岡鬼太郎、
      梶田半古、鰭崎英朋、小村雪岱、木村荘八

    第一章 文芸的な、あまりに文芸的な美人画(文:篠原 聰)

     その1 物語の行間 一葉女史の墓を読む

     その2 創造する者たち 曲亭馬琴を読む

     その3 挿絵と絵画のあわい 刺青の女を読む

     その4 下町風俗と美人画の邂逅 築地明石町を読む

     その5 麗しき文明批評 讃春を読む

     その6 ある夜の彼女 一葉を読む

    清方と文学 可憐にして勇敢なあのヒロインたちのまなざし(文:篠原 聰)

    早わかり年譜

     3 22歳、鏡花と出会う 明治33年(1900年)~

     4 いざ、文展!展覧会で大作に挑む 明治39年(1906年)~

     [相関図]さまざまな美術団体と仲間たち(イラストレーション:山瀬尚子)

      都筑真琴、鰭崎英朋、川瀬巴水、伊東深水、柿内青葉、吉川霊華、速水御舟、
      上村松園

    第二章 清方ギャラリー 絵でたどる「こしかたの記」

     明治・大正のカラーグラビア 口絵のなかのヒロインたち(選・文:坂本葵)

      菊池幽芳『百合子 前編』~悪女・千枝子の微笑み
      川上眉山『店暖簾』~人妻お住[すみ]の秘められし恋の始まり
      中村春雨『人の命』~海上に響く悲恋の調べ
      前田曙山『銅臭』~ハイカラ令嬢・柳子の行方
      泉鏡花『三枚続』~「鏡花作、清方ゑがく」の世界へ
      尾崎紅葉(原著)鏑木清方(編)『金色夜叉絵巻』
       ~ベストセラーの名場面を百花繚乱の印刷テクで
      「対牛楼の旦開野[あさけの]」(曲亭馬琴『南総里見八犬伝』より)
       ~仇を欺く艶なる舞女田楽師・旦開野、その正体は…
      谷崎潤一郎『少年』~禁じられた挿絵の復活

     制約の美を極めた豊潤な口絵(文:坂本葵)

     美人画の花ひらく 会場芸術という舞台

      鸚鵡も祝う園遊会/妖婦に惑い、乙女で復活!/
      麗しき十二ヶ月 明治風俗と浮世絵へのオマージュ

     清方好みの美人(文:角田拓朗)

     ひそやかな絵画体験 卓上芸術という絵ものがたり

    早わかり年譜

     5 《築地明石町》から卓上芸術へ 大正12年(1923年)~

     6 鎌倉へ――「専ら市民の風懐に遊ぶ」 昭和21年(1946年)~

     危うし!卓上芸術再説『註文帳画譜』の謎(文:前橋重二)

    第三章 清方先生の鎌倉暮らし

     インタビュー 孫が語る「新・こしかたの記」(兄 根本章雄/妹 根本信子)

     清方デザインの着物拝見!鎌倉市鏑木清方記念美術館へ

     清方の着物、着たくなる着物(文:加門七海)

    第四章 羽ばたく弟子たち 師・清方から受け継いだもの(文:今西彩子)

     門井掬水/西田青坡/川瀬巴水/伊東深水/柿内青葉/山川秀峰/寺島紫明

    展覧会案内

     没後50年 鏑木清方展@東京国立近代美術館&京都国立近代美術館

この特集の最初のページに記されているリードは次のようなものである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    江戸・明治の風俗と文芸を愛した〝画工[えかき]〟は/小説を書くように
    女性を描き、伝記を紡ぐように師友の姿を甦らせた。/ときに文明批評の
    まなざしをも画中に潜ませながら──/艶やかな絵の内に隠された、その
    営みを読み解く。
    
屛風の絵に画賛として書き添えられた屛風歌でも、紀貫之や伊勢タンのは(絵の説明に留まらない)
物語のようで好き(〃'∇'〃) 鏑木清方の絵が物語性を帯びててソレを読み解くというのは興味深く、
篠原聰の読み解き(第一章のその1~6)は、へぇ~!へぇ~!と読んだ(^^) 有名な《曲亭馬琴》は
〈『南総里見八犬伝』のあとがき「回外剰筆」のエピソード(史実)を視覚化したもので、江戸の
戯作者・曲亭(滝沢)馬琴が失明した後に、亡き息子の嫁・路[みち]に一字一句文字を教え口述
筆記により『八犬伝』を書き継いだ場面を描いている。〉作品だけど、絵の中で路が書いているのが
「『南総里見八犬伝』第九輯巻之五二の原稿」であると、どうやって判ったのか知りたかった(^_^;)
曲亭馬琴(作)小池藤五郎(校訂)『南総里見八犬伝(十)』(岩波文庫,1990)の「回外剰筆」には
「彼[吾孫興邦]が母[路]は人並に、にじり書きもすなれば、教て代写させばやと、やうやくに
思ひかへしつ、第百七十七回の中、音音が大茂林浜にて、再生の段より代筆させて、・・・」云々と
あるだけで、「第百七十七回」は第九輯巻之四十六(^_^;) 絵の中の原稿に描かれている文字をルーペ
か何かで拡大して読んだのかな(@_@;) あと第二章の「明治・大正のカラーグラビア 口絵のなかの
ヒロインたち」で取り上げられ紹介されている作品を(モチ鏑木清方の口絵や挿絵が素晴らしいこと
もあるんだけど)読んでみたくなった(〃'∇'〃) なお、前橋重二の論稿は相変わらず読ませるけど、
泉鏡花の「註文帳」まで文言が変更されたのは、福富太郎の仮説の通り検閲の影響なのかな(@_@;)

他の記事では、「エリイに聞け!世界初 Chim↑Pom大回顧展」、特別対談「岡田准一×上田義彦 写真
という〝奇跡〟について」、「柳宗悦が愛した仏画たち」(文:白土慎太郎)、「指田菜穂子 明治・
大正の文学と世相を解く、超絶コラージュ絵画」、「遊牧民のくらしから生まれた美 丸山コレクショ
ンで楽しむ絨毯、キリム、そしてギャッベ」、〈山田五郎が覗いた!上質なアート保管を提供する
「寺田倉庫」の内側〉等、連載記事は〈山下裕二の新・今月の隠し球④ 藤沢康人 「静物画」をつき
つめて「静謐画」となる(下)〉、前橋重二「海外アートStudy最前線 第74回 デューラー銅版画は
模倣作だった!」、三浦篤「大人のための印象派講座⑨ 知られざる「お金」の問題」_φ( ̄^ ̄ )メモ
タグ:絵画 アート
コメント(4) 
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コメント 4

tai-yama

鎌倉時代と言うと、吾妻鏡と愚管抄になりますね・・・。
どちらも偏りがあるので足して2で割った感じになるかな。
路は美人だったのかも。
by tai-yama (2022-11-20 22:55) 

ナベちはる

注が酷いと、読む気が無くなりますね((+_+))
by ナベちはる (2022-11-21 01:11) 

middrinn

歴史学研究者の最近の著作を見てると、
tai-yama様、『吾妻鏡』に対しては、
全く信を置いてない感じですね(^_^;)
だから、高橋秀樹『対決の東国史2 北条
氏と三浦氏』(吉川弘文館,2021)など
貴重な存在なのかもしれません(^_^;)
「美人」というのは、どこから(^_^;)
by middrinn (2022-11-21 06:30) 

middrinn

注から得られるものが全く無さそうな本は、
ナベちはる様、読む気も失せますね(^_^;)
本文理解の助けにもなりませんしね(^_^;)
by middrinn (2022-11-21 06:53) 

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