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211011読んだ本&メンテナンスのお知らせ

読書の厄介なところは、「じょうじ」という言葉を発するGの連想である〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

【読んだ本】

君塚直隆『悪党たちの大英帝国』(新潮選書,2020)

本書は形式的には列伝になるんだけど、本章もジョージ三世(とその時代)を詳述するだけでなく、
その前史であるハノーヴァー王朝の始まり=ジョージ一世の時代からの歴史も叙述してくれるので、
通史的なところもあり、英国史の勉強になる(⌒~⌒) 本書の巻末に年表があればと思うけど(^_^;)

    第四章 ジョージ三世──アメリカを失った「愛国王」

     王冠をかぶった悪党?/ハノーヴァー王朝と議院内閣制の形成──ジョージ一世・二世
     の時代/「愛国王」の登場/即位後の大混乱/「愛国王」の孤立とアメリカの独立/
     ジョージ三世の「敗因」/「悪党」ジョージとピット政権の確立/殿ご乱心!──
     摂政制危機という悲喜劇/頑迷な国王と改革の頓挫/病気の再発と摂政制への移行/
     「愛国王」の死と立憲君主制の確立/

ジョージ三世の評価も難しいみたいだなぁ(@_@;) 先ずは本書の131頁〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/ジョージ三世の評価は当のイギリスでも低い。なかでも口を極めて彼を
    罵ったのが、一九世紀の「ホイッグ史学」を提唱した学界で主流をなした歴史家
    たちだった。「ホイッグ史学」とは、イギリスでは他国に先駆けて一八世紀半ば
    までに近代的な議会政党政治が確立し、その牽引役となったのが議会内で改革派
    の多いホイッグの政治家だったとする歴史観である。彼らからすれば、ジョージ
    三世は議会政治に過度に介入し、議会無視の専制政治を試みた「悪王」となる。
    /・・・
  
ジョージ三世を批判する説を二つ取り上げた後、好意的な見解もあることを本書132頁は紹介(@_@;)

    ・・・/このようにジョージ三世を「悪王」ととらえる歴史学の主流派に対して、
    彼の政治的重要性を唱える新たな見解を提示したのが、歴史学の重鎮サー・ルイス・
    ネイミア(一八八八~一九六〇)であった。一九三〇年代に発表した研究によって
    ネイミアは、ジョージ三世は当時の人々が国王の権利として認めていた権限内で
    行動しており、彼の行動に対する国制論的な批判は王から権力の座を追われた
    ホイッグ政治家たちによる復権のための論理にすぎなかったと喝破した。/
    これ以後はジョージ三世の評価に対してバランスの取れた研究が徐々に出てくる
    ようになったが、それでも「ジョージ三世」に対する消極的な評価もまた後を
    絶たないのが現実である。/・・・

ジョージ三世への歴史的評価としては、本書160頁が紹介している次の見解も引いておきたい(@_@;)

    ・・・/一八世紀イギリス史研究の大家ポール・ラングフォードは、ハノーヴァー王朝
    のジョージたち(ジョージ一世~三世)を評して、彼らはルイ一四世やフリードリヒ二世
    のような優れた才覚などまったく備えておらず、「長い一八世紀」の末にイギリスに勝利
    がもたらされたのはひとえに「戦争遂行装置[マシーン]」が備わっていたからだと
    手厳しく断言している。この装置を準備し作動させたのは、ジョージたちなどではなく、
    前章の主人公ウィリアム三世であり、ヨーロッパの同盟者に「黄金[=軍資金]」を送った
    小ピットだった。こうした優れた指導者たちのおかげで、イギリスは「財政=軍事国家」
    として抜きんでた存在になっていったと言うのである。/・・・

名君としか思えぬウィリアム三世は不人気だったらしいけど、本書95頁に〈・・・スコットランドや
アイルランドの人々にとって、国王になってからもエディンバラやダブリンにほとんど姿を現さない
ウィリアムは、「仕事を怠けている」と映り、彼らはやがて国王とその大臣たちに敵対する反対勢力
(地方党)の形成に乗り出していく。〉とあることから、足を運ぶことも評価基準のようだ(@_@;)
ジョージ三世も、ハノーヴァー王朝の故国ハノーファーは勿論、ヨーロッパの土を踏んだことが無い
ばかりか、アイルランドやスコットランドにさえも足を踏み入れたことが無い、と本書161頁(@_@;)
訪問してくれただけで好感度は上がるんだろうね(@_@;) 選挙カーで自宅前を通過したというだけで
一票入れる人いるし、nice!押し廻るだけで支えられたランキングこそ衆愚政治・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;

ただ、上記の引用部分の後、「それでもジョージ三世は国民からは意外なほど愛された王だった。」
(本書161頁)と続いて、その〈愛される理由〉が幾つか紹介されているけど、とりわけ本書161頁の
次のエピソードとか読むと、然もありなんと思う(⌒~⌒)

    ・・・小ピットが「黄金」を生み出すのに必死だったとき、国王自身も困窮する国民
    のために手許金から二万ポンドを寄付し、・・・一八〇〇年には「王室私有地法」を
    定めて、王領地からの私的な収入への課税を率先として進めさせたのである。/・・・

【メンテナンスのお知らせ】

メンテナンスがあるよん〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ 明日12日の9時~15時だけど、「メンテナンス
終了時刻は、作業状況によって前後する場合が」あり、「メンテナンス期間中はご利用いただけない
サービスが」あって、以下の通り〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    SSブログ管理ページ内の各機能(記事作成など)/
    期間中もブログは表示されますが、一時的に表示がされない時間帯も発生します。/
    またアクセス解析についても基本的には継続されますが、アクセスが反映されない
    時間帯も一部発生します。

拙ブログを訪問してる人でSSブログ主は数人しかいないから、「ブログは表示されますが、一時的に
表示がされない時間帯も発生」とあることを、お知らせしておくのさ〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
タグ:列伝 歴史
コメント(4) 

コメント 4

tai-yama

エディンバラやダブリンの人達にとってウィリアム三世は、
「オラ達の王はおらんだ」と言う評価だったのか・・・。
レジ袋有料化の小泉さんも、レジ袋有料化は前任者達の仕事
と言っているのでジョージさんも進次郎と同じなのかも。
by tai-yama (2021-10-11 23:10) 

middrinn

そもそも「レジ袋有料化」は功績なんですかね(^_^;)
ハンコ廃止・fax廃止と並んで児戯の類いかと(^_^;)
by middrinn (2021-10-12 06:15) 

df233285

問題のメインテナンス時間入り際の9時すぎ、
ssブログは、内容が表示できても、外部から
コメ出来ないのを、本日午前中確認しました。
一応ご報告。
by df233285 (2021-10-12 19:43) 

middrinn

いつも自分の管理ページには、他の方のブログから入っているのですが、
午前のメンテ中に管理ページに入ろうとしたら入れませんでした(^_^;)
ただ、「本」のアクセス順に拙ブログが出てたので、そこから拙ブログも
開けたのですが、管理ページを今見ると、8時から12時の間はアクセス数
が何故かゼロになってます∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!? アクセス数ゼロ
の時間帯なんて前にSSブログに障害が発生した時以来の珍事です(^_^;)
何日か前には、ある記事だけ前日のPV数が加算されてないことが(^_^;)
by middrinn (2021-10-12 20:05) 

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