210705読んだ本
読書の厄介なところは、受取可能と表示も行くと用意されてないことである〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)
歩いて山を越え谷を越え街の図書館へ行くのも疲れるので、ヨリ近い町の施設を受取場所に指定して
1日に借りられてない本を予約も、街の図書館なら遅くとも翌2日には受取可能なのに、配送システム
の関係か図書館OPACは回送中の表示のまま、土日(お役所ゆえ施設は休みである)も過ぎた(@_@;)
用意が出来たという表示に今朝(図書館の開館時間より早いのはメリット)になって変わったので、
雨も止んだことだし、早速受け取りに行くと、ありませんと言われる∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!?
配送元の図書館に問い合わせてもらうと、予定通りに到着は午後の由ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 同じように用意
されたという図書館OPAC表示を見て朝取り来たのに届いてないというケースが前にもあった由(゚ロ゚;)
どうも当該施設の業務は受け渡しをするだけで図書館の蔵書管理システムの操作は出来ず、配送車も
同様なので、配送車が施設に届けた時に用意が出来て受取可能と表示させることが出来ず、配送元の
図書館が朝の配送車出発直前にシステムにアクセスして表示させる手順ゆえタイムラグが発生か(-"-)
午後になり再び雨が降り出したし乾かした傘を使うのも癪に障るので、取りに行くの止めた(-ω-、)
【読んだ本】
百目鬼恭三郎『現代の作家一〇一人』(新潮社,1975)所蔵本
軽~く読める小説を読みたくなり、出来れば百目鬼恭三郎の眼鏡にかなった作家・作品をと、本書を
パラパラと拾い読み(⌒~⌒) 「子母沢寛、山岡荘八、池波正太郎といった、テレビ劇化で人気のある
作家の時代小説は、それこそ馬に食わせるほど出ている。が、村上元三となると、春陽堂文庫以外には
入っていない。この差が、作品の質と無関係であることは、いうまでもあるまい。」として村上元三
を顕彰していた( ̄◇ ̄;)
・・・/村上の小説の作りかたは実にうまい。第一に、出だしがいい。・・・/また、
プロットの展開のしかたも、心にくいほどうまい。・・・ふつう、こんなにプロットを
巧むと、どうしても不自然になるものだが、村上の場合は、そのモチーフによって
不自然に堕すのを免れているようだ。/つまり、村上が好んで描く小説の主人公は、
自分の中の人間性を守り育ててゆきたいと願っている青年である。が、彼の運命が
そうさせまいとするところから、主人公と運命との戦いとなる、というのが村上の
文学のモチーフであり、これなら主人公がどんな奇妙な事件に巻きこまれても、
不自然にはみえないわけである。/そして、主人公の人生を背後から操っているのが、
政治などの人為的なものであった場合、作品はいっそうリアルな相を帯びてくる。・・・
斯くの如く村上元三の「小説作りのうまさ」を論じるとともに、「欠点」も指摘してたv( ̄∇ ̄)ニヤッ
村上元三は、『源 義経』(講談社文庫,1979)全五巻を子供の頃に読破して今も所蔵しているけど、
その「うまさ」が子供には解らなかったのか、同時期に読んだ吉川英治にはハマったけど、村上元三
の他の作品も読みたいとか思わなかった(@_@;) 今は代表作『佐々木小次郎』は読んでみたい(^_^;)
村上元三をリサーチしてて、大村彦次郎『時代小説盛衰史(下)』(ちくま文庫,2012)も読む(^o^)丿
・・・/村上が『大衆文藝』に書いた「上総風土記」で第十二回の直木賞を受賞
したのは昭和十六年の一月末だった。・・・村上はこのとき三十一歳。・・・
受賞作の「上総風土記」は元禄年間、上総姉ヶ崎の七カ村の名主が伊豆大島へ遠島を
申し付けられた事件を扱ったもので、名主の一人に仕える下男市兵衛の忠僕ぶりが
見事に描かれた。農民が主人公であるだけに内容は地味であったが、堅牢な筆致が
買われ、評判が良かった。当時、直木賞の選考委員を兼ねた難物の宇野浩二までが
褒めたのはめずらしかった。・・・
『芥川賞全集』を持ってて受賞作は読まずに選評だけ拾い読みしてたけど、宇野浩二のは候補作から
受賞作まで全作品を酷評、腐している印象で、「褒めた」なんてマジで珍しいのではないかと(^_^;)
・・・/昭和二十三年十一月、長谷川[伸]は『週刊朝日』に半自叙伝「新コ半代記」
の連載を始めたが、まもなく肺気腫の発作を起こし、一時は危篤といわれるまでの
重態になった。そのため長谷川の連載は見合わせることになり、次の連載を予定していた
木々高太郎が繰り上げられることになったが、その間のつなぎとして、長谷川邸にいる
[門下の]村上元三が三回分だけ『週刊朝日』に起用された。/そのとき村上が朝日の
出版局に持参した小説は「女竹男竹」という明治開化期の人情物で、弟の遊学のために
茶屋女として働くけなげな姉の話であった。『週刊朝日』の担当編集者は扇谷正造で
あった。戦後の革命的気分の高揚した時代にあって、随分古風な似つかわしくない小説
と扇谷は思った。だが、掲載が始まると、印刷部長が扇谷に向かって、「今度の小説、
面白いね。工場でもみんなゲラ刷りを回し読みしているよ」と言った。工場だけでなく、
「久しぶりでしみじみした」という投書が何通も来て、読者が小説に求めているものは
何か、ということが扇谷には分った。/・・・
後に『週刊朝日』の名編集長として名を馳せる扇谷正造でも眼鏡違いなことがあったんだね( ̄◇ ̄;)
にしても、村上元三も凄いけど、大村彦次郎『時代小説盛衰史』が面白過ぎると改めて思った(^_^;)
歩いて山を越え谷を越え街の図書館へ行くのも疲れるので、ヨリ近い町の施設を受取場所に指定して
1日に借りられてない本を予約も、街の図書館なら遅くとも翌2日には受取可能なのに、配送システム
の関係か図書館OPACは回送中の表示のまま、土日(お役所ゆえ施設は休みである)も過ぎた(@_@;)
用意が出来たという表示に今朝(図書館の開館時間より早いのはメリット)になって変わったので、
雨も止んだことだし、早速受け取りに行くと、ありませんと言われる∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですと!?
配送元の図書館に問い合わせてもらうと、予定通りに到着は午後の由ヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ 同じように用意
されたという図書館OPAC表示を見て朝取り来たのに届いてないというケースが前にもあった由(゚ロ゚;)
どうも当該施設の業務は受け渡しをするだけで図書館の蔵書管理システムの操作は出来ず、配送車も
同様なので、配送車が施設に届けた時に用意が出来て受取可能と表示させることが出来ず、配送元の
図書館が朝の配送車出発直前にシステムにアクセスして表示させる手順ゆえタイムラグが発生か(-"-)
午後になり再び雨が降り出したし乾かした傘を使うのも癪に障るので、取りに行くの止めた(-ω-、)
【読んだ本】
百目鬼恭三郎『現代の作家一〇一人』(新潮社,1975)所蔵本
軽~く読める小説を読みたくなり、出来れば百目鬼恭三郎の眼鏡にかなった作家・作品をと、本書を
パラパラと拾い読み(⌒~⌒) 「子母沢寛、山岡荘八、池波正太郎といった、テレビ劇化で人気のある
作家の時代小説は、それこそ馬に食わせるほど出ている。が、村上元三となると、春陽堂文庫以外には
入っていない。この差が、作品の質と無関係であることは、いうまでもあるまい。」として村上元三
を顕彰していた( ̄◇ ̄;)
・・・/村上の小説の作りかたは実にうまい。第一に、出だしがいい。・・・/また、
プロットの展開のしかたも、心にくいほどうまい。・・・ふつう、こんなにプロットを
巧むと、どうしても不自然になるものだが、村上の場合は、そのモチーフによって
不自然に堕すのを免れているようだ。/つまり、村上が好んで描く小説の主人公は、
自分の中の人間性を守り育ててゆきたいと願っている青年である。が、彼の運命が
そうさせまいとするところから、主人公と運命との戦いとなる、というのが村上の
文学のモチーフであり、これなら主人公がどんな奇妙な事件に巻きこまれても、
不自然にはみえないわけである。/そして、主人公の人生を背後から操っているのが、
政治などの人為的なものであった場合、作品はいっそうリアルな相を帯びてくる。・・・
斯くの如く村上元三の「小説作りのうまさ」を論じるとともに、「欠点」も指摘してたv( ̄∇ ̄)ニヤッ
村上元三は、『源 義経』(講談社文庫,1979)全五巻を子供の頃に読破して今も所蔵しているけど、
その「うまさ」が子供には解らなかったのか、同時期に読んだ吉川英治にはハマったけど、村上元三
の他の作品も読みたいとか思わなかった(@_@;) 今は代表作『佐々木小次郎』は読んでみたい(^_^;)
村上元三をリサーチしてて、大村彦次郎『時代小説盛衰史(下)』(ちくま文庫,2012)も読む(^o^)丿
・・・/村上が『大衆文藝』に書いた「上総風土記」で第十二回の直木賞を受賞
したのは昭和十六年の一月末だった。・・・村上はこのとき三十一歳。・・・
受賞作の「上総風土記」は元禄年間、上総姉ヶ崎の七カ村の名主が伊豆大島へ遠島を
申し付けられた事件を扱ったもので、名主の一人に仕える下男市兵衛の忠僕ぶりが
見事に描かれた。農民が主人公であるだけに内容は地味であったが、堅牢な筆致が
買われ、評判が良かった。当時、直木賞の選考委員を兼ねた難物の宇野浩二までが
褒めたのはめずらしかった。・・・
『芥川賞全集』を持ってて受賞作は読まずに選評だけ拾い読みしてたけど、宇野浩二のは候補作から
受賞作まで全作品を酷評、腐している印象で、「褒めた」なんてマジで珍しいのではないかと(^_^;)
・・・/昭和二十三年十一月、長谷川[伸]は『週刊朝日』に半自叙伝「新コ半代記」
の連載を始めたが、まもなく肺気腫の発作を起こし、一時は危篤といわれるまでの
重態になった。そのため長谷川の連載は見合わせることになり、次の連載を予定していた
木々高太郎が繰り上げられることになったが、その間のつなぎとして、長谷川邸にいる
[門下の]村上元三が三回分だけ『週刊朝日』に起用された。/そのとき村上が朝日の
出版局に持参した小説は「女竹男竹」という明治開化期の人情物で、弟の遊学のために
茶屋女として働くけなげな姉の話であった。『週刊朝日』の担当編集者は扇谷正造で
あった。戦後の革命的気分の高揚した時代にあって、随分古風な似つかわしくない小説
と扇谷は思った。だが、掲載が始まると、印刷部長が扇谷に向かって、「今度の小説、
面白いね。工場でもみんなゲラ刷りを回し読みしているよ」と言った。工場だけでなく、
「久しぶりでしみじみした」という投書が何通も来て、読者が小説に求めているものは
何か、ということが扇谷には分った。/・・・
後に『週刊朝日』の名編集長として名を馳せる扇谷正造でも眼鏡違いなことがあったんだね( ̄◇ ̄;)
にしても、村上元三も凄いけど、大村彦次郎『時代小説盛衰史』が面白過ぎると改めて思った(^_^;)
少ないから作品の質が高いと言うよりは一般受けしなかったと・・・
マニアックな本じゃなければ図書館の入荷も早かったり(笑)。
by tai-yama (2021-07-05 22:47)
図書館資料は後世への保存という機能もあるので、
マニアックな方が図書館に入り易いかも(^_^;)
by middrinn (2021-07-06 05:28)