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210125読んだ本

帯に「又吉直樹氏絶賛! 常識を超えた変態性を知ると、その作家の作品に触れたくなるのが不思議。
楽しみながら、読書欲を掻き立ててくれる漫画です。」とか〈日本テレビ系列「世界一受けたい授業」
で話題〉と記されているね_φ( ̄^ ̄ )メモメモ 漫画なら気楽に読めるかな、と思って借りただけ(^_^;)

【読んだ本】

ドリヤス工場『文豪春秋』(文藝春秋,2020)

読了(^o^)丿 文庫化されブックオフで300円台なら買う(^o^)丿ヾ( ̄o ̄;)オイオイそんな褒め方あるか?
水木しげるを少しだけ上手くしたような画風で、文藝春秋社の女性編集者に菊池寛の銅像(肖像画や
レリーフの回も)が作家の秘話や面白エピソードを語るという形式の漫画だが、ラストは女性編集者
が現代っ子らしいオチをつけるパターン(^_^;) ただ、ほとんど文章で説明しているので(当該作家の
文章の引用も)文字が多く、マンガでわかる××や学習漫画などと同様、漫画というよりもイラスト
だらけの活字本で、一気に読んだら疲れた(^_^;) 面白かったから、モチ心地好い疲れではある(^_^;)

    第一回   太宰治   走れ芥川賞

    第二回   中原中也  三角形の歌

    第三回   川端康成  一途の踊り子

    第四回   檀一雄   支度の人

    第五回   坂口安吾  皿の森の満腹の下

    第六回   谷崎潤一郎 痴人の折り合い

    第七回   宇野千代  色ざんまい

    第八回   国木田独歩 或恋文の一節

    第九回   永井荷風  僕の浮き名ん

    第十回   岡本かの子 連れは悩みき

    第十一回  夏目漱石  吾輩は猫が好き

    第十二回  直木三十五 衆俗太平記

    第十三回  石川啄木  一握の寸借

    第十四回  山本周五郎 心意気は残った

    第十五回  志賀直哉  暗夜交誼

    第十六回  向田邦子  あ・まい

    第十七回  若山牧水  酒席百景

    第十八回  須賀敦子  イタリアの旅人たち

    第十九回  樋口一葉  卓見くらべ

    第二十回  久米正雄  憂鬱な門人

    第二十一回 泉鏡花   抗菌聖

    第二十二回 江戸川乱歩 押入れで旅する男

    第二十三回 島崎藤村  夜明けに落し前

    第二十四回 林芙美子  毀誉褒貶記

    第二十五回 中島敦   採決記

    第二十六回 与謝野晶子 みだれ気味

    第二十七回 澁澤龍彦  家屋敷の手帖

    第二十八回 吉屋信子  女物語

    第二十九回 菊池寛   春秋の彼方に

    第三十回  芥川龍之介 河童の事ども

    主要参考文献

    あとがき

「この人が文豪?」とツッコミが入りそうだが、名前を挙げられてない作家も数多く登場する(^_^;)
目次と違って各回の扉絵には作家名が入ってないので、タイトル(作品名をもじってて秀逸なのも)
から扉絵に描かれている登場人物が誰だか想像してから読むも水木しげる風の似顔絵だからね(^_^;)

「第十七回 酒席百景」で紹介されているエピソード(104頁)、びっくりもしたけど、笑った(^_^;)

    若山牧水は 大の酒好きで 一日一升の 酒を飲んで いたという

    そのためか 主な死因は肝硬変で 暑い時期に 死んだのに しばらく腐臭がせず
    医者から 「生きたまま アルコール漬けに なったのでは」 とまで 言われたという

    なお 8月24日の 「愛酒の日」は この若山牧水の 誕生日に ちなんでいる

たしか、関川夏央が指摘したと記憶しているけど、小学館以外の漫画はセリフ等に句読点が無い(+_+)

「第八回 或恋文の一節」で引用されてる芥川龍之介の大正6年11月の手紙(49頁)がいい(〃'∇'〃)

    二人きりで いつまでもいつまでも 話してゐたい気がします
    さうしてkissしても いいでせう いやならばよします
    この頃ボクは 文ちゃんがお菓子なら 頭から食べて しまひたい位
    可愛いい気がします 嘘ぢやありません
    
この文面、貰った方はどう思うかとも思ったけど、塚本文は大正7年2月に芥川と結婚した由(^_^;)

「第十一回 吾輩は猫が好き」の3コマ(68頁)は笑った(^_^;) ちなみに、「破らずに」に傍点(^_^;)

    晩年の佐藤春夫は 雄猫「知美[ちび]」を 非常に愛した

    昭和31年 石原慎太郎の「太陽の季節」に 芥川賞を与えることに
    佐藤は反対したが 最終的には 受賞が決まった

    その直後 佐藤は小説 「太陽族以上」に 障子を破らずに
    部屋に入る知美を 登場させた

3コマ目で、障子を開けて入ってくる知美に対し、佐藤春夫が「知美は太陽族より頭がいいな」(^_^;)
タグ:列伝 漫画
コメント(10) 
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コメント 10

ニッキー

面白くて一気に読んじゃったイラストだらけの活字本_φ(・_・
文庫本になったらブックオフで探してみます=(^.^)=
若山牧水、生きたままアルコール漬けってw
by ニッキー (2021-01-25 22:08) 

yokomi

 またまた面白い本をご紹介....(^_^;) 句読点は使い方が難しいですが、特に読点は書き手の流れを感じて欲しいので、それなりに使っています。平仮名が続く所でも(^_^)v
by yokomi (2021-01-25 22:27) 

tai-yama

kissなんて、コロナ禍の今、濃厚接触っ!(三密以上のタブー)。
与謝野鉄幹並みにみだれたいな・・・・
by tai-yama (2021-01-25 22:53) 

ナベちはる

文字ばかりだと堅苦しいような雰囲気があったりしますが、そこに絵もあると一気に読みやすくなりますね。

かといって、絵ばかりだとそれはそれでよろしくないですが…(^^;
by ナベちはる (2021-01-26 01:12) 

middrinn

文春文庫化は、2年ぐらい先に、
ニッキー様、なりそう(^_^;)
by middrinn (2021-01-26 06:30) 

middrinn

和歌も句読点が無いです(^_^;)
yakomi様、拙ブログでは一行の
文字数をなるべく揃えるために、
句読点は変になってます(^_^;)
by middrinn (2021-01-26 06:33) 

そら

そういゃ、昔月間ジャンプにキャプテンって漫画が連載してたけど
カキーンとかザザザとかだけで2、3ページ取ってました(^^;
あれだけ活字が少ないのも珍しいかと!!
by そら (2021-01-26 06:36) 

middrinn

本書によると、与謝野晶子は、鉄幹にとって、
tai-yama様、3人目の妻みたいですね(^_^;)
by middrinn (2021-01-26 06:39) 

middrinn

絵(だけ)で全てを語るには、かなりの画力が、
ナベちはる様、必要になりますしねぇ(^_^;)
by middrinn (2021-01-26 06:41) 

middrinn

たしかに(^_^;) しかも『キャプテン』は、
そら様、あまり描き込まない画風(^_^;)
by middrinn (2021-01-26 06:43) 

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