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210126一昨日買った本&読んだ本

もう買う余裕ないし毎日ラッキーくじでコツコツ1p稼いでる人間が明日40p捨ててもいいかな(-ω-、)

【一昨日買った本&読んだ本】

平安文学輪読会『斎宮女御集注釈』(塙書房,1981)

21日に1470円(送料無料)で落札し(クーポンで200円割引&35p利用で1235円に)24日に届いた(^^)
函はかなり焼けてるも書き込み等は皆無だし、プチプチ等も無しでビニール封筒に入れられてたが、
ゆうパケットで追跡可能だったから、問題ナシオン主権(^o^)丿 安く手に入ったし満足なり(⌒~⌒)

本書「凡例」に、玉上琢弥、清水好子、山本利達、森一郎、小畑順、片桐洋一、増田繁夫、吉川寿洋
が輪読・原稿分担作成後に討論した上で補筆訂正し、また「付録」は、解題「斎宮女御集と斎宮女御
について」「諸本対照表」は増田、「徳川美術館蔵斎宮女御集について」は福島昭治、「歌句索引」
「人名索引」は小畑が、それぞれ担当したと記されているよ〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

本書は斎宮女御(承香殿女御とも)こと徽子[きし]女王の家集である(^^) 彼女は、醍醐天皇の子の
重明親王(村上天皇の異母兄)の長女で、朱雀天皇の御代に8歳で伊勢斎宮に卜定されるも17歳の時に
母(藤原忠平女の寛子)が亡くなったために退下・帰京し、その後、入内して村上天皇の女御に(^^)
村上天皇との贈答歌が多いけど、父・重明親王の後妻の登子(藤原師輔女で、村上天皇の中宮の安子
[冷泉天皇・円融天皇の母]の妹)に一目惚れした村上天皇が安子に頼んで登子に逢わせてもらい、
重明親王と安子が亡くなると、登子は入内し、村上天皇の寵愛を受け、後には尚侍にも任ぜられて、
貞観殿の尚侍と呼ばれたというんだから、徽子女王としては複雑な心境だったみたいだねぇ(´ヘ`;)
その後も色々あるが(『源氏物語』のある場面のモデルとして有名)、とにかく優れた女流歌人で、
詳しくは知らんけど当時の歌人たちとも交流(モチ和歌の)があった由〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

徽子女王に興味なかったけど(清水好子『王朝女流歌人抄』[新潮社,1992]の「斎宮女御徽子女王」
も未読のままだし)、馬内侍(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-01-19 )を
調べてて、森本元子『私家集の女流たち─現し身の恋─ 古典選書10』(教育出版センター,1985)の
〈「やんごとなき人」との恋──馬内侍集〉&〈「浜千鳥」──斎宮女御と馬内侍〉を読んだ際に、
〈「とひがたき心を知れば」──斎宮女御と村上天皇(1)〉&〈「ひまなくものを思ふころ」──
斎宮女御と村上天皇(2)〉&〈「父宮うせ給ひて」──斎宮女御集〉&〈春日野の雪の下草〉をも
ついでに読んだところ、何か魅かれるものが(^_^;) んなわけで、まさに衝動買いですな(ノ_-;)トホホ…

詞書の人名に関して本書に異論を唱えていた森本元子の同書だが、実は歌の解釈でも本書の解釈とは
異なってたよ(゚ロ゚;) 小生が魅かれたのは森本元子が解釈した『斎宮女御集』で、本書じゃない(^_^;)

森本元子の同書のことはさておき、本書から徽子女王の『新古今和歌集』入集歌を引くv( ̄∇ ̄)ニヤッ

      一品宮に、むかしのことなどきこえ給て

    そでにさへあきのゆふべはしられけりきえしあさぢがつゆをかけつつ

       一品宮に、昔の人のことなどをお話し申し上げなさって

     この濡れた袖からも、秋の夕がもっとも人恋しい季節だということがわかります。
     こうして浅茅が露と消えたお方のことを話していますと。

本書から訳も引いたが、この歌は、樋口芳麻呂(校注)『王朝秀歌選』(岩波文庫,1983)を見ると、
「俊成三十六人歌合」や「時代不同歌合」にも入る秀歌と判る(^^) 同書の脚注には、徽子女王の父の
「重明親王の死は天暦八年(九五四)九月。」とあるので、「昔の人」「浅茅が露と消えたお方」は
重明親王のことを指していると樋口芳麻呂は示唆してるのかな(「九月」は「秋」だから)(@_@;)
ところが、手元の『新古今和歌集』の各注釈書(石田吉貞の全註解、窪田空穂の完本評釈、久保田淳
の集成・全注釈・角文、田中裕&赤瀬信吾の新体系、峯村文人の新全集)はどれも村上天皇として、
重明親王とする説など存在してないかのような書き方( ̄◇ ̄;)エッ!? 本書の同歌の注釈は、先ず詞書
の「むかしのこと」について「一品宮[=村上天皇の皇女の資子内親王で、母は藤原師輔女の安子]
と女御[=徽子女王]が共に語る対象としては、村上天皇がもっともふさわしい。ただ、次の歌[=
同歌]からすれば重明親王と考える方がよいようである。・・・」とした上で、同歌についての注釈
で次のように論じている(@_@;)

    ・・・詞書の「むかしのこと」の注でもふれたように、二人の共通の故人としては、
    康保四年五月二十五日崩御の村上天皇がもっともふさわしい。ただし村上天皇の崩御は
    夏なので、その人を秋の夕に話す必然性に乏しいのである。季節の点では、天暦八年
    九月十四日に亡くなった女御の父重明親王が適当である。ただし、重明親王は一品宮
    誕生以前に亡くなった人である点で、一品宮に話す理由が考えにくいのである。
    しかしながら、村上天皇だとすると、天皇を「あさぢがつゆ」とたとえたことになる。
    浅茅は一般的に荒廃した屋敷などに生える雑草であり(四一番の歌参照)、天皇を
    浅茅でたとえることは考えにくい。したがって、「あさぢがつゆ」は女御側の人、
    つまり重明親王をさし、浅茅は荒れた女御の屋敷をいったものと考えるべきであろう。
    どうして、父宮のことを一品宮に話したのかがわかりにくいが、父宮の何回忌かに
    当っている年に、たまたま父宮のことが話題になったものかと考えられる。・・・

甲論乙駁みたいで面白いけど、平安文学輪読会の「輪読」「討論」はこんな感じだったのかも(^_^;)
タグ:和歌 歴史
コメント(10) 

コメント 10

ニッキー

送料無料で追跡可能なゆうパケットは嬉しいですねぇ^^
先日のようにいつまでも局に置いておかれるのは
イラついちゃいますが、どこにあるのかがわかるのは
ポイント高いですもんねぇ( ^ω^ )
by ニッキー (2021-01-26 21:19) 

middrinn

「問題ナシオン主権(^o^)丿」とは出品者に対する評価で、申し上げにくいのですが、
「地元局に朝6時13分到着も15時過ぎまで動きが無く16時2分やっと投函されて待ち
くたびれたよ(-ω-、)」と「210124読んだ本」に書いたのは本書のことです(^_^;)
by middrinn (2021-01-26 21:25) 

tai-yama

「天皇」だけでなく「親王」でも浅茅と例えるのはなんかNGな
気もしたり。別の男が居た!とか。私ぐらいなら浅茅かな(笑)。
by tai-yama (2021-01-26 22:44) 

ナベちはる

大量のポイントは魅力的ですが、それに気を取られてお金が無くなってしまえば意味がないので、見送る勇気(?)も必要ですね…orz
by ナベちはる (2021-01-27 01:03) 

middrinn

「四一番の歌」が重明親王が亡くなった後の邸宅を、
tai-yama様、「浅茅が原」と喩えてますし(^_^;)
by middrinn (2021-01-27 06:31) 

middrinn

ナルホド! 「見送る勇気」と_φ( ̄^ ̄ )メモメモ
ナベちはる様、勇者になろうと思います(^o^)丿
by middrinn (2021-01-27 06:34) 

そら

頑張ってまた貯めましょう!
もう少しで月が変わるし新たな気持ちで(^^)
by そら (2021-01-27 06:47) 

middrinn

使わないと次回のマラソンスロットで当たらなくなるんじゃないかと不安で(^_^;)
by middrinn (2021-01-27 06:51) 

美美

落札ということはオークションで買われているんですね。
その瞬間はドキドキするとか、
落札出来て良かったですね(^^)
by 美美 (2021-01-27 17:53) 

middrinn

今回の本は終了30秒前に入札して易々と落札することが出来ましたけど、
前に入札合戦になってしまい競り勝ったとはいえ想定外の高額に(^_^;)
by middrinn (2021-01-27 18:29) 

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