201217読んだ本
図書館のリサイクル本コーナーで蔵書を処分してる人がいるみたいだな〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
『河合榮治郎全集 第十二巻』(社会思想社,1968)が置いてあったから貰ってきたが、函にも本にも
何とか紙(パラフィン紙?)がきれいに付いたまま破けた箇所すら無く、月報だけでなく短冊(注文
カード&売上調査カード)まで挟まってたし、モチ中身はメチャきれいで新品のような状態( ̄◇ ̄;)
なお、第七巻収録の『社会思想家評伝』は大昔に八重洲ブックセンターで購入して、面白かった(^^)
【読んだ本】
南條範夫『武道の系譜 日本剣士伝』(文春文庫,1991)所蔵本
読了(^o^)丿 渡辺誠『真説・柳生一族 新陰流兵法と柳生三代の実像』(洋泉社歴史新書y,2012)を
読んだので(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-11-27 )、チョイスした(^^)
『日本剣士伝』(人物往来社,1967)を改題して文庫化した本書、内容は以下にメモった通りだけど、
「近世剣法確立以降の主要な流派とその代表的な剣士について叙述」してる〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)
剣道の開祖たち
はしがき/剣道前史/剣道の三大始祖
上泉武蔵守信綱
剣聖上泉信綱/信綱とその門弟/剣法の近代化
塚原卜伝と新当流
飯篠家直/卜伝の生涯/新当流各派/卜伝の後継者達
柳生但馬守宗矩
柳生石舟斎/但馬守宗矩/宗矩と家光/三厳と宗冬
柳生兵庫助と連也
尾州柳生の系譜/柳生兵庫助/柳生連也
中条流の系譜
中条長秀と富田勢源/富田流の名手/伊藤一刀斎景久
一刀流とその分派
一刀流の伝書/小野忠明/一刀流の分派
武蔵と二刀流
宮本武蔵/二刀流の剣法/二刀流の末流
異色ある剣士達
伝鬼と左門/源信、夕雲、一雲、伝心/抜刀流の人々/蝙也と無外
泰平の剣法
剣法衰退期/剣法教習の方法/新興の四流派
講武所をめぐる剣士
講武所と男谷下総/島田と大石/講武所の師範たち
剣士撩乱
中西派一刀流/千葉の北辰一刀流/斎藤の神道無念流
生き残った剣士
一刀正伝無刀流/最後の剣士/警視庁時代
剣史余話
示現流その他/誰が一番強いか/剣技と名称について
南條範夫は、本業(?)がたしか金融論が専門の大学教授な所為か、歴史小説・時代小説の作家では
史伝や歴史随筆が実証的な方だから好き(^^) 本書も剣士を実証的・合理的に捉えようとしてて、曰く
「[従来]個々の剣士について記述したものも、随分多いし、殊にいわゆる剣豪小説なるものの流行
に伴って、作者の空想によって生み出されたアクロバット剣士が輩出した。それらの剣技の多くは、
到底実際にはあり得ぬことは、いうまでもない。」、「直木三十五氏は、一時に誰が一番多くの人を
斬ったかという設問に対し、林田左門の四人斬り二人生捕りが最高だとしているが、[柳生]三厳は
十二人斬っているのだ。もっとも、この設問そのものが、本来、おかしなもので、何人斬ったかは、
大した問題ではない。どういう対手を斬ったかの方が、大問題である。達人一人を斬るのは、未熟の
人十人を斬るよりも、むつかしいものだから。」、「戦場で敵を斃す場合には、対手を選ぶことが
できないのだ。向かってくる敵は、対手の腕如何を問わず、戦わなければならないのである。・・・
従って私は、合戦の場数を踏んだ剣士の方に軍配を挙げるのであるが、実際に試合をさせてみたら、
どんな結果になるかは分らない。剣士の優劣は、その生きていた時代が違い、両者が試合をしたこと
がない以上、正確なことは不明といってよいが、同時代に生き、しかも試合をした両者の間でも、
容易に判定できるものではない。その時の年齢や健康状態などによって、勝負は大きく左右される
からである。」と(^_^;) 従って、次のような極論(?)に至ってしまうこともヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
・・・/幕末の剣士といえば、必ず顔を出す大衆文学の寵児としては、千葉[周作]
のほかに近藤勇がある。土方歳三、沖田総司、芹沢鴨などがある。/しかし、これらは
剣士としては大したものではない。/近藤は、天然理心流、牛込に道場ももっていたが、
問題にならぬ三流だ。新選組のことでもなければ、おそらく、全然、その名も知られ
なかっただろう。/近藤始め新選組の者は、随分多くの人を殺したらしいが、いずれも
徒党を組んでの襲撃や、謀殺や、暗殺で、正々堂々たる一対一の試合で対手を斃したこと
はないのである。/河上彦斎、田中新兵衛、岡田以蔵などという幕末の著名な剣客は
いずれも「人斬××」の異名をもって呼ばれるが、多くの人を斬殺したが、これも
文字どおり卑怯な暗殺だ。彼らの腕が、それほど優れていたわけではない。人間的にも、
唾棄すべきものが多いのである。/
本書は網羅的に剣士を取り上げてる感じだけど、知識の無い初心者向きではないし、正直退屈(^_^;)
「[諸岡]一羽の弟子、根岸兎角が微塵流を開いたが、相弟子の岩間小熊のために、江戸常盤橋で
惨敗した話は、余りにも著名だから省略する。」とあるけど、「余りにも著名」なのかなぁ(@_@;)
だとしても、「余りにも著名だから省略する」をやられちゃうとね(+_+) 完璧に忘れちゃったから、
図書館で借りて面白かったのでブックオフで購入した中山義秀『新剣豪伝』(新潮文庫,2008改版)の
「諸岡一羽の三人の弟子」「土子泥之助」「根岸兎角」の3篇を読み直したけど、メチャ面白いな(^^)
図書館リサイクル本コーナーに本書があったのも(200616読んだ本&拾った本)、宜なるかな(^_^;)
『河合榮治郎全集 第十二巻』(社会思想社,1968)が置いてあったから貰ってきたが、函にも本にも
何とか紙(パラフィン紙?)がきれいに付いたまま破けた箇所すら無く、月報だけでなく短冊(注文
カード&売上調査カード)まで挟まってたし、モチ中身はメチャきれいで新品のような状態( ̄◇ ̄;)
なお、第七巻収録の『社会思想家評伝』は大昔に八重洲ブックセンターで購入して、面白かった(^^)
【読んだ本】
南條範夫『武道の系譜 日本剣士伝』(文春文庫,1991)所蔵本
読了(^o^)丿 渡辺誠『真説・柳生一族 新陰流兵法と柳生三代の実像』(洋泉社歴史新書y,2012)を
読んだので(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-11-27 )、チョイスした(^^)
『日本剣士伝』(人物往来社,1967)を改題して文庫化した本書、内容は以下にメモった通りだけど、
「近世剣法確立以降の主要な流派とその代表的な剣士について叙述」してる〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)
剣道の開祖たち
はしがき/剣道前史/剣道の三大始祖
上泉武蔵守信綱
剣聖上泉信綱/信綱とその門弟/剣法の近代化
塚原卜伝と新当流
飯篠家直/卜伝の生涯/新当流各派/卜伝の後継者達
柳生但馬守宗矩
柳生石舟斎/但馬守宗矩/宗矩と家光/三厳と宗冬
柳生兵庫助と連也
尾州柳生の系譜/柳生兵庫助/柳生連也
中条流の系譜
中条長秀と富田勢源/富田流の名手/伊藤一刀斎景久
一刀流とその分派
一刀流の伝書/小野忠明/一刀流の分派
武蔵と二刀流
宮本武蔵/二刀流の剣法/二刀流の末流
異色ある剣士達
伝鬼と左門/源信、夕雲、一雲、伝心/抜刀流の人々/蝙也と無外
泰平の剣法
剣法衰退期/剣法教習の方法/新興の四流派
講武所をめぐる剣士
講武所と男谷下総/島田と大石/講武所の師範たち
剣士撩乱
中西派一刀流/千葉の北辰一刀流/斎藤の神道無念流
生き残った剣士
一刀正伝無刀流/最後の剣士/警視庁時代
剣史余話
示現流その他/誰が一番強いか/剣技と名称について
南條範夫は、本業(?)がたしか金融論が専門の大学教授な所為か、歴史小説・時代小説の作家では
史伝や歴史随筆が実証的な方だから好き(^^) 本書も剣士を実証的・合理的に捉えようとしてて、曰く
「[従来]個々の剣士について記述したものも、随分多いし、殊にいわゆる剣豪小説なるものの流行
に伴って、作者の空想によって生み出されたアクロバット剣士が輩出した。それらの剣技の多くは、
到底実際にはあり得ぬことは、いうまでもない。」、「直木三十五氏は、一時に誰が一番多くの人を
斬ったかという設問に対し、林田左門の四人斬り二人生捕りが最高だとしているが、[柳生]三厳は
十二人斬っているのだ。もっとも、この設問そのものが、本来、おかしなもので、何人斬ったかは、
大した問題ではない。どういう対手を斬ったかの方が、大問題である。達人一人を斬るのは、未熟の
人十人を斬るよりも、むつかしいものだから。」、「戦場で敵を斃す場合には、対手を選ぶことが
できないのだ。向かってくる敵は、対手の腕如何を問わず、戦わなければならないのである。・・・
従って私は、合戦の場数を踏んだ剣士の方に軍配を挙げるのであるが、実際に試合をさせてみたら、
どんな結果になるかは分らない。剣士の優劣は、その生きていた時代が違い、両者が試合をしたこと
がない以上、正確なことは不明といってよいが、同時代に生き、しかも試合をした両者の間でも、
容易に判定できるものではない。その時の年齢や健康状態などによって、勝負は大きく左右される
からである。」と(^_^;) 従って、次のような極論(?)に至ってしまうこともヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
・・・/幕末の剣士といえば、必ず顔を出す大衆文学の寵児としては、千葉[周作]
のほかに近藤勇がある。土方歳三、沖田総司、芹沢鴨などがある。/しかし、これらは
剣士としては大したものではない。/近藤は、天然理心流、牛込に道場ももっていたが、
問題にならぬ三流だ。新選組のことでもなければ、おそらく、全然、その名も知られ
なかっただろう。/近藤始め新選組の者は、随分多くの人を殺したらしいが、いずれも
徒党を組んでの襲撃や、謀殺や、暗殺で、正々堂々たる一対一の試合で対手を斃したこと
はないのである。/河上彦斎、田中新兵衛、岡田以蔵などという幕末の著名な剣客は
いずれも「人斬××」の異名をもって呼ばれるが、多くの人を斬殺したが、これも
文字どおり卑怯な暗殺だ。彼らの腕が、それほど優れていたわけではない。人間的にも、
唾棄すべきものが多いのである。/
本書は網羅的に剣士を取り上げてる感じだけど、知識の無い初心者向きではないし、正直退屈(^_^;)
「[諸岡]一羽の弟子、根岸兎角が微塵流を開いたが、相弟子の岩間小熊のために、江戸常盤橋で
惨敗した話は、余りにも著名だから省略する。」とあるけど、「余りにも著名」なのかなぁ(@_@;)
だとしても、「余りにも著名だから省略する」をやられちゃうとね(+_+) 完璧に忘れちゃったから、
図書館で借りて面白かったのでブックオフで購入した中山義秀『新剣豪伝』(新潮文庫,2008改版)の
「諸岡一羽の三人の弟子」「土子泥之助」「根岸兎角」の3篇を読み直したけど、メチャ面白いな(^^)
図書館リサイクル本コーナーに本書があったのも(200616読んだ本&拾った本)、宜なるかな(^_^;)
函にも本にも紙がついてて短冊もある綺麗な本^^
とても丁寧に扱ってたか、買っただけで読まずに保存してたか(⌒-⌒; )
もしかして廃業した本屋さんからの寄贈とか( ^ω^ )
どういう理由にしろそんな綺麗な本がGETできるのは嬉しいですねぇ=(^.^)=
by ニッキー (2020-12-17 22:37)
戦場での乱戦も一対一とは限らないと思ったり・・・・
太平洋戦争の船坂さんも剣豪ではないけど、単身アメリカ軍と
闘って生還しているので、最強の剣士なのではと思ったり。
by tai-yama (2020-12-17 23:36)
綺麗なリサイクル本、思わぬ収穫でしたね☆彡
by ナベちはる (2020-12-18 01:05)
刀で斬られると痛そう(>_<)
上手い人だと一瞬なのだろうか?
でもやっぱり痛いよね(^^;
by そら (2020-12-18 06:36)
版元の社会思想社は経営不振で既に2002年に事業停止しているので、
ニッキー様、本屋に在庫としてあったということはなさそう(^_^;)
by middrinn (2020-12-18 07:43)
「戦場での乱戦も一対一とは限らない」から、対手が複数の場合を考慮すれば、
tai-yama様、「合戦の場数を踏んだ剣士の方に軍配を挙げる」ことに(^_^;)
だけど、複数の味方が助太刀して対手が一人の場合もありますからねぇ(^_^;)
by middrinn (2020-12-18 07:47)
マジな話、どこにお宝が転がっているか、
ナベちはる様、分らないですね(^_^;)
by middrinn (2020-12-18 07:48)
もし上手に斬られた場合は痛くないなら、
そら様、名人に斬られたいですね(^_^;)
by middrinn (2020-12-18 07:50)