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170902読んだ本

♪ 血の汗流せ~と「巨人の星」は歌うけど『アストロ球団』は「血の涙」を流すんだぜ( ̄^ ̄)エヘン

【読んだ本】

久保田淳『新古今和歌集全注釈 一』(角川学芸出版,2011)所蔵本

夏歌に入る摂政太政大臣(藤原良経)「秋近きけしきの杜に鳴く蝉の涙の露や下葉染むらん」は、
峯村文人(校注・訳)『新編 日本古典文学全集 43 新古今和歌集』(小学館,1995)の訳だと、
「秋の近い様子のみえる、けしきの森に鳴く蝉の、命の終り近い悲しみの紅の涙が、木々の下葉を
紅に染めているのであろうか。」(^^) 技巧的には、大隅国の歌枕「けしきのもり(気色森)」と
「秋近き気色(=様子)」を掛けた上で、久保田淳(校注)『新潮日本古典集成 新古今和歌集』
上(新潮社,1979)の頭注にあるように「杜の下葉が早くも色づいたのを、短命を嘆いて泣く蝉の
紅涙のためかと考えた。」ものだけど、石田吉貞『新古今和歌集全註解』(有精堂出版,1960)は、
「大仰なわざとらしい想像である。」と厳しいが、良い歌かと(^。^;) さてさて、この歌は「・・・
長門本『平家物語』巻第四、丹波少将藤原成経が鬼界島のうち硫黄島へ流される記述の中に、・・・
引かれている。」と本書は指摘している(゚o゚;) 「成経らが流されたのは安元三年(一一七七)六月
のことであるから、もとよりその時点でこの歌は詠まれていない。」とも補足している点も含めて、
久保田淳はやっぱ凄いね(^^) やはり平家物語の作者が新古今集も参照していたことは間違いなく、
みどりん説( ← もはや自らの創見と思い込みつつある^_^;)にとっても追い風になる(*'ε`*)チゥ

昨夜は涼しかったからぐっすり眠れて今朝は神武以来[じんむこのかた]の大寝坊((;゚Д゚)ヒィィィ!
タグ:和歌 古典
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