『釣りキチ三平』全65巻を総額31418円かけて揃えてから(231214昨日買った本)一ヶ月が経つけど
全く読んでない(^_^;) コレクターあるあるのようだが、読むために買い集めたので読まにゃ(^_^;)

【読んだ本】

岡村繁『新釈漢文大系99 白氏文集 三』(明治書院,1988)

返り点は略し、一部の漢字の字体は異なるけど、本書所収の『白氏文集』巻十三に載る「遊雲居寺、
贈穆三十六地主(雲居寺[うんごじ]に遊び、穆三十六地主[ちしゅ]に贈る)」(0644)を本書に
よる通釈とともに本書53頁から引く(訳注稿は竹村則行が担当されている由)(^^)

    亂峯深處雲居路 亂峯深き處 雲居の路[みち]
    共蹋花行獨惜春 共に花を蹋みて行[ゆ]き 獨り春を惜む
    勝地本來無定主 勝地は本来 定主[ていしゅ]無し
    大都山屬愛山人 大都[おおよそ] 山は山を愛する人に屬[ぞく]す

     乱れ立つ山々の奥深くにある雲居寺への道を、皆で花を踏みつつ出かけ、
     私独り残りの春を惜しんでいる。景勝の地には本来定まった地主はなく、
     およそ山は山を愛する人のものである。

語釈に「勝地」は「景勝地。」、「大都」は「副詞。およそ。おおむね。当時の俗語。『白氏文集』
に特に多用される。」と(本書53頁)_φ( ̄^ ̄ )メモメモ 第三句と第四句を藤原公任が『和漢朗詠集』
に選んでおり、この白居易(白楽天)の名句を踏まえた『方丈記』の叙述が菅原道真の詩と比べると
チト能天気のような(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-07-26 )(^_^;)
手元の『大辞林』第一版第一刷の「しょうち【勝地】」の項には「勝地定主無し」として次のように
説明されている(返り点は省略した)(@_@;)

    〔白居易「遊雲居寺贈穆三十六地主」の「勝地本来無定主」による〕すぐれた風景に、
    これと定まった持ち主があるわけではないから、誰でもが心ゆくまで賞すればよい。

揚げ足を取るようだが、白居易は自分が「すぐれた風景」の「持ち主」になったと記してたぞ(^_^;)