ランチセットのドリア、器が前よりも小さくなったような気がするんだけど・・・(@_@;)
【読んだ本】
駒田信二(編訳)『中国笑話集』(講談社文庫,1978)所蔵本
「のどとふところ」(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-08 )、そして、
「おたのしみ」(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-10 )、三番目の章の
「商売しょうばい」(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-23 )に続いて、
111篇の笑話で構成されている「できる!」まで読んで、前に読んだ村山吉廣(訳編)『中国笑話集』
(社会思想社現代教養文庫,1972⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-01-15 )
にも載っていた話を、両書は訳し方のスタイルだけでなく細部もビミョーに異なっていることを示す
ために引いてみたりした(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-26 )(^_^;)
本書も最終章「とんちん漢」に入ったけど、早々に小生好みの「火急」という話があったので引いて
おきたい(⌒~⌒)
斉の景公が渤海に遊んだとき、都から早馬が駆けつけて、/「宰相の晏嬰さまが
重態です。一刻も早くお帰りください」/といった。景公があわてて起ち上った
ところへ、また早馬が駆けつけてきて、/「間に合わないかもしれません」/と
告げた。景公は、/すみやかに煩且[はんしょ](駿馬の名)に車をつけ、韓枢
(名御者の名)に御させよ」/といい、急がせて馬車に乗ったが、数百歩走った
ところで、韓枢の御し方がもどかしくなり、手綱をひったくって自分で御した。
しかし、また数百歩走ると、こんどは煩且の走り方がのろいといい、車を捨てて
駆けだした。
この話を駒田信二はわざわざ『韓非子』からチョイスして、笑話にカテゴライズしてるようだけど、
この話の斉の景公は好きだなぁ(〃'∇'〃) 晏嬰の存在感も伝わるしね(^^) 全く関係ないんだけど、
思い出したのは、ヴァンヌの司教デルブレー卿ことアラミスと財務卿フーケの会話シーン(〃'∇'〃)
「あの、空を流れる雲をごらんなさい。空[くう]を切って飛ぶ燕をごらんなさい。
ダルタニャンはあの雲よりも、燕よりも速い。あの男は雲と燕を乗せて走り過ぎる
風なのです」
「まさか!」
「いや、あの男は人間わざとは思えぬことを平気でやってのけます。わたくしとは
同年輩、三十五年まえから、ダルタニャンのことはよく知っています」
「・・・あの男がベル・イールへ出かけたと同時に、わたくしはパリに向けて出発
しました。だが、よろしいですか、はじめはわたくしが十時間の余裕を持っていた
にもかかわらず、ダルタニャンがパリに到着するのは、いまからわずか二時間後に
なるでしょう」
「しかし、途中で事故があるかも知れない」
「あの男に事故などあるはずがありません」
「馬がなかったら?」
「馬よりも早く走るでしょう」
「ああ、なんという男だ!」
「そうです、わたくしはダルタニャンを愛し、かつ讃嘆しています。なぜ愛するかと
いえば、善良で、偉大で、公明正大だからですし、なぜ讃嘆するかと言[ママ]えば、
人力の極限をわたくしに示してくれるからです。しかし、愛情や讃嘆の念と同時に、
わたくしはかれを恐れ、いつも先手を取るように心がけています。手短に申せば、
ダルタニャンは二時間後にパリに着くでしょう。あなたは機先を制し、さきに
ルーヴル宮に駆けつけなくてはなりません。ダルタニャンよりまえに、陛下に
お会いになるのです」
A・デュマ(鈴木力衛訳)『ダルタニャン物語 7 ノートル・ダムの居酒屋』(講談社文庫,1975)の
好きな場面で、元三銃士のアラミスに出し抜かれたダルタニャンだが、フーケの陰謀は一歩後退(^^)
【読んだ本】
駒田信二(編訳)『中国笑話集』(講談社文庫,1978)所蔵本
「のどとふところ」(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-08 )、そして、
「おたのしみ」(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-10 )、三番目の章の
「商売しょうばい」(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-23 )に続いて、
111篇の笑話で構成されている「できる!」まで読んで、前に読んだ村山吉廣(訳編)『中国笑話集』
(社会思想社現代教養文庫,1972⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2018-01-15 )
にも載っていた話を、両書は訳し方のスタイルだけでなく細部もビミョーに異なっていることを示す
ために引いてみたりした(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-06-26 )(^_^;)
本書も最終章「とんちん漢」に入ったけど、早々に小生好みの「火急」という話があったので引いて
おきたい(⌒~⌒)
斉の景公が渤海に遊んだとき、都から早馬が駆けつけて、/「宰相の晏嬰さまが
重態です。一刻も早くお帰りください」/といった。景公があわてて起ち上った
ところへ、また早馬が駆けつけてきて、/「間に合わないかもしれません」/と
告げた。景公は、/すみやかに煩且[はんしょ](駿馬の名)に車をつけ、韓枢
(名御者の名)に御させよ」/といい、急がせて馬車に乗ったが、数百歩走った
ところで、韓枢の御し方がもどかしくなり、手綱をひったくって自分で御した。
しかし、また数百歩走ると、こんどは煩且の走り方がのろいといい、車を捨てて
駆けだした。
この話を駒田信二はわざわざ『韓非子』からチョイスして、笑話にカテゴライズしてるようだけど、
この話の斉の景公は好きだなぁ(〃'∇'〃) 晏嬰の存在感も伝わるしね(^^) 全く関係ないんだけど、
思い出したのは、ヴァンヌの司教デルブレー卿ことアラミスと財務卿フーケの会話シーン(〃'∇'〃)
「あの、空を流れる雲をごらんなさい。空[くう]を切って飛ぶ燕をごらんなさい。
ダルタニャンはあの雲よりも、燕よりも速い。あの男は雲と燕を乗せて走り過ぎる
風なのです」
「まさか!」
「いや、あの男は人間わざとは思えぬことを平気でやってのけます。わたくしとは
同年輩、三十五年まえから、ダルタニャンのことはよく知っています」
「・・・あの男がベル・イールへ出かけたと同時に、わたくしはパリに向けて出発
しました。だが、よろしいですか、はじめはわたくしが十時間の余裕を持っていた
にもかかわらず、ダルタニャンがパリに到着するのは、いまからわずか二時間後に
なるでしょう」
「しかし、途中で事故があるかも知れない」
「あの男に事故などあるはずがありません」
「馬がなかったら?」
「馬よりも早く走るでしょう」
「ああ、なんという男だ!」
「そうです、わたくしはダルタニャンを愛し、かつ讃嘆しています。なぜ愛するかと
いえば、善良で、偉大で、公明正大だからですし、なぜ讃嘆するかと言[ママ]えば、
人力の極限をわたくしに示してくれるからです。しかし、愛情や讃嘆の念と同時に、
わたくしはかれを恐れ、いつも先手を取るように心がけています。手短に申せば、
ダルタニャンは二時間後にパリに着くでしょう。あなたは機先を制し、さきに
ルーヴル宮に駆けつけなくてはなりません。ダルタニャンよりまえに、陛下に
お会いになるのです」
A・デュマ(鈴木力衛訳)『ダルタニャン物語 7 ノートル・ダムの居酒屋』(講談社文庫,1975)の
好きな場面で、元三銃士のアラミスに出し抜かれたダルタニャンだが、フーケの陰謀は一歩後退(^^)