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220528読んだ本【バカチン】

その元ネタには更に元ネタがあることぐらい専門家なら調べとけよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!
だけど、もしも元ネタの元ネタの更に元ネタがあったら、永遠に元ネタ探しが続いたりして(^_^;)

【読んだ本】

竹田晃&黒田真美子(編)溝部良恵(著)『中国古典小説選6 広異記・玄怪録・宣室志他〈唐代Ⅲ〉』(明治書院,2008)

「夢応の鯉魚」を青木正次(全訳注)『雨月物語』(講談社学術文庫,1981)は中国の小説が元ネタと
記してないようだが、駒田信二は唐代の『続玄怪録』の「薛偉」が原典とし、wikiの「雨月物語」は
〈「夢応の鯉魚」の典拠は・・・[明代末期の]『醒世恒言』第二十六巻「薛録事魚服證仙(薛録事
魚服シテ仙ヲ証スルコト)」であることが分っていたほか、後藤丹治によって、さらにその原典の明
の時代の白話小説『古今説海』「魚服記」も参照されたことが指摘されている。〉と書いているけど
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-05-26 )、明より唐の方が古い(@_@;)

んで、本書所収の「続玄怪録(抄)」の「薛偉」(本書326~339頁)を現代語訳で読んで、青木正次
(全訳注)『雨月物語』(講談社学術文庫,1981)上巻の「夢応の鯉魚」の現代語訳と読み比べたが、
主人公の設定を変えアレンジが加えてあるけど、あらすじからディテールまで全く同じだった(^_^;)
従って、『雨月物語』の「夢応の鯉魚」は唐の時代の『続玄怪録』の「薛偉」の翻案が正しい(^o^)丿
しかも、本書の「薛偉」の末尾の「余説」(本書339頁)に次の説明があったオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

    /後世、この話[=「薛偉」]をもとに、馮夢龍により白話小説「薛録事魚服證仙」
    (『醒世恒言』巻二十六)が、上田秋成により「夢応の鯉魚」(『雨月物語』所収)
    の話が書かれた。「薛録事魚服證仙」では、最後に薛偉とその妻が、仙人と為り昇天
    するという点に、大きな違いが見られる。/

「後藤丹治」は中国文学者ではなく国文学者らしいし、やはり餅は餅屋〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

[追記220621]

見落としてたのか、wikiの「・・・さらにその原典の明の時代の白話小説『古今説海』「魚服記」も
参照されたことが指摘されている。」の「魚服記」に付された注釈5に〈唐代の李復言の『続玄怪録』
に収録された『薛偉』が原典であり、明代に『古今説海』に収録され題が付された。〉とあったm(__)m
タグ:古典 小説 中国
コメント(4) 
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コメント 4

ナベちはる

元ネタの元ネタの元ネタの…だとキリがないですが、それでも元ネタの元ネタぐらいまでは調べてほしいですよね(^^;)
by ナベちはる (2022-05-29 01:36) 

middrinn

素人目にも中国の小説は昔のを再録・改作
したものが多いですから尚更ですね(^_^;)
by middrinn (2022-05-29 05:07) 

tai-yama

工業品は(中国が)日本からパクっているのが多いけど、文学作品は
日本の方がむしろ(中国からの)パクリもしくはコピー品多し(笑)。
by tai-yama (2022-05-29 23:23) 

middrinn

日本の昔話は中国などから伝播したものなのに日本のオリジナル
と思い込んで河合隼雄なんか日本文化論を展開してました(^_^;)
by middrinn (2022-05-30 04:52) 

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