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220502読んだ本

新しい月だが私年号「節約」を用いる拙宅は今月も本を買えぬ(ノ;ω;)ノ ~┻┻ (/o\) ミドリン ナカナイデー!!

【読んだ本】

植木久行『唐詩歳時記』(講談社学術文庫,1995)所蔵本

    ・・・月を眺めて遠き人をなつかしむのは、中国の伝統的な発想の一つであった。
    たとえ遠くに住んでいようとも、同じ月をあおぎ見ることができる。この同じ月を
    眺めることが、離ればなれの二人を結びつける唯一のきずなとなる。月はまた鏡に
    たとえられるように、相手の面影を映しだし、お互いの心を伝えるよすがとなろう。
    ・・・

月を見ると家族や友人、郷愁などを覚えて悲しくなるという白居易(白楽天)の作品を『白氏文集』
から拾い読みしてきたが、そもそも「中国の伝統的な発想」であり、白居易に限られないと(⌒~⌒)

    ・・・/中秋の夜に作られた最も有名な詩は、次に引く白居易の詩である。
    月を眺める → 遠くを思う → 別れし友を思う、という心理的経緯をよく
    表している。/・・・

引かれてるのは、『和漢朗詠集』にも「三五夜中 新月の色 二千里外 故人の心」が選ばれた「八月
十五日夜禁中独直対月憶元九(八月十五日の夜 禁中に独り直し 月に対して元九を憶う)」(⌒~⌒)

さて、さて、さ~て!我が意を得たり!と膝を打ったのは本書に出てきた次の件であるv( ̄∇ ̄)ニヤッ

    ・・・/月の夜は、人を物思いにふけらせる。月を眺めて人や故郷を思うという
    発想は、日本でも中国でも同じである(ただし、日本では、古くは月を不吉なもの
    と見なす「月忌み」の習慣があった。秋の風物の一つになったのは、『古今集』
    ごろからとされる)。・・・

〈月を不吉なものと見なす「月忌み」の習慣〉は中国には無いと読めるが、『竹取物語』の「月の顔
見るは忌むこと」について『白氏文集』の「贈内(内に贈る)」の詩句が挙げる研究者がいる(^_^;)
タグ:中国 古典
コメント(6) 
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コメント 6

yokomi

日本では古くは月を不吉なものと見なす.....とは不思議。旧暦で決まった日時に月が昇るのに、毎日毎月不吉と思って居たのでしょうか(^_^;) きっと旧暦さえも無かったのでしょうね、その時代は(>_<)
by yokomi (2022-05-02 22:24) 

middrinn

「眺めることは」が略されていて、『竹取物語』の記述が念頭にあるかと(^_^;)
by middrinn (2022-05-03 05:56) 

df233285

家じゅうでは無く私一人ですが。今月は"二千日月”です。
5月2日時点までのnice!についてだけで誠に恐縮ですが。
このブログの管理人様には長い期間にわたって励ましを賜り、
誠に感謝致します。
by df233285 (2022-05-03 07:36) 

middrinn

滅多にコメ出来ず恐縮恐惶ですが、
貴ブログは月ならぬ北極星として、
毎日更新の道しるべです(^o^)丿
by middrinn (2022-05-03 07:46) 

tai-yama

遠くに離れていたら、天気の違いで同じ月は見られない気が
したり(笑)。偶然にも同じ月を見られたら、これぞ「つきあう」(笑)。
by tai-yama (2022-05-04 00:12) 

middrinn

「つきあう」、巧いけど、きれいすぎて、座布団はあげられないな(^_^;)
月が見えたなら相手側の天気にかかわらず相手も同様に見えてると(^_^;)
by middrinn (2022-05-04 05:15) 

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