著者・主題・頁数から半日で読了予想が数日経つも読了せず(-ω-、)ヾ( ̄o ̄;)オイオイお前もグータラ?

【読んだ本】

岡村繁『新釈漢文大系99 白氏文集 三』(明治書院,1988)

『枕草子』で有名な白居易(白楽天)の「香炉峰の雪は簾を撥げて看る」は「寝たまま」を補って訳
すべきで(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-04-04 )、その萌えポイントは
お布団の中に入ったまま出ようとしない白居易のグータラぶり・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;と再三強調(^o^)丿

ただ、この「香炉峰の雪は簾を撥げて看る」が出てくる「香爐峯下新卜山居草堂初成偶題東壁(香爐
峯下、新たに山居を卜し、草堂初めて成る。偶々東壁に題す)」という題の連作5首(0975~0979)は
江州左遷後の作品で、本書で確認すると、もう出世や官界のことは考えないなどといった詩句が多く
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-04-09 )、その胸中には何かわだかまりの
ようなものが残っているようにも感じられた(^_^;) となると、雪景色を心から堪能とは考えにくく、
そのグータラぶりも実は性来のものではない可能性が(^_^;) 閑職が不満で不貞寝・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;

「昼間臥している様子を述べた詩である。」と解題された「晝臥(晝臥[ひるふ]す)」(0788)を
本書180頁から通釈も含めて引く(返り点は省略し、一部の字体は異なるし、訳注稿は竹村則行が担当
している由)(^_^;)

    抱枕無言語  枕を抱いて言語無く、
    空房獨悄然  空房 獨り悄然たり。
    誰知晝日臥  誰か知らん 晝日[じんじつ]臥せることを、
    非病亦非眠  病にも非ず 亦た眠るにも非ず。

     枕を抱えて物も言わず、一人の部屋にしょんぼりしている。
     私がこうして、病気でもなく昼寝でもないのに、一日中
     横になっている気持を誰がわかってくれよう。

グータラには理由[わけ]があると言いたげな感じだし、大人は判ってくれない・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;

でも、この「晝臥(晝臥[ひるふ]す)」は、『白氏文集』での並びから、左遷される前の長安での
作のような(^_^;) 岡村繁『新釈漢文大系117 白氏文集 二下』(明治書院,2007)に載っていた「夜雪
[やせつ]」(『千載和歌集』『新古今和歌集』入集歌2首がパクッてるのに指摘してる注釈書が無い
https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-03-31 )もあり、グータラは性分か(^_^;)

モチ白居易の全作品に目を通してないし、『白氏文集』の読み方も違うのかもしれないけどね(^_^;)

・『曾我物語』で「香炉峰の雪は、簾を掲げて見る」を口ずさんだ惟喬親王と白居易のアナロジー(^^)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-04-10

・『枕草子』で最も有名な章段に不審なシーンがあるが疑問に思った研究者がいないのも不審(@_@;)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-04-06