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210603読んだ本【バカチン】

読書の厄介なところは、論旨や文脈を無視して機械的に翻訳する輩である〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ
ちなみに、赤尾の豆単、でる単、でる順、DUO、萌え単で受験英語の英単語は勉強した(〃'∇'〃)テヘペロ

【読んだ本(バカチン)】

長崎健&外村南都子&岩佐美代子&稲田利徳&伊藤敬(校注・訳)『新編日本古典文学全集48 中世日記紀行集』(小学館,1994)

承前(^o^)丿 『十六夜日記』は「中世三大紀行文」の一つとされながらも、現在その評価が低いのは
流布本の所為で本書が底本とした九条家本なら印象は一変すると岩佐美代子は言うが、さて(@_@;)

本書所収の岩佐美代子(校注・訳)『十六夜日記』の序章の一部を現代語訳(本書268頁)で引く(^^)

    ・・・和歌の道とは、ただもう真情には遠い、口先のたわむれにすぎないと思う人も
    あろうが、実はそうではない。日本の国の始め、天の岩戸開きの時に、八百万の神が
    喜び奏した神楽の言葉をはじめとして、世をおだやかに治め、物事を和合させるため
    の仲介として実に大切なものだということを、歌道の大先達の人々は書いておられた
    のである。/・・・

「世をおだやかに治め、物事を和合させるための仲介として」云々と訳している「世を治め物を和
[やは]らぐるなかだちとなりにけり」に付された頭注11(本書268頁)は次の通りである(⌒~⌒)

    「男女の仲をも和らげ」(古今・序)、「世を治め民を和らぐる道とせり」
    (新古今・序)。

『十六夜日記』のこの件が『新古今和歌集』の仮名序を踏まえていることは一目瞭然だわな(⌒~⌒)

森本元子(全訳注)『十六夜日記・夜の鶴』(講談社学術文庫,1979)の注のも引いとくv( ̄∇ ̄)ニヤッ

    『古今集』の序に、「目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、男女の仲をもやはらげ、
    たけきもののふの心をもなぐさむるは歌なり」とあり、『新古今集』の序には、
    「その道さかりにおこり、その流れ今に絶ゆることなくして、色にふけり心をのぶる
    なかだちとし、世を治め民をやはらぐる道とせり」とある。それらを想起してしるした
    のであろう。

福田秀一&岩佐美代子&川添昭二&大曾根章介&久保田淳&鶴崎裕雄(校注)『新日本古典文学大系51
中世日記紀行集』(岩波書店,1990)所収の福田秀一(校注)『十六夜日記』の脚注12(同書182頁)
も念のため引いておきますか〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    古今集の仮名序・真名序やそれに影響を受けた新古今集・仮名序の語句を踏まえる。

故に、本書が「歌道の大先達の人々」と訳した「この道の聖[ひじり]たち」が誰なのかも明白(^^)

森本元子・前掲書の注が読解力の弱~い人にも解るよう啓蒙的に書いてるぞオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*)

    「この道」は歌道。「聖」は歌聖といわれるほどの大歌人。『古今集』序の筆者
    紀貫之や『新古今集』かな序の筆者後京極良経などをさすことになる。

福田秀一・前掲書182頁の脚注13も同じように「歌道の先覚者。紀貫之や後京極良経か。」とする(^^)

冒頭で引用した『十六夜日記』の一節の主文は〈「歌道の大先達の人々は」「和歌の道とは」「世を
おだやかに治め、物事を和合させるための仲介として実に大切なものだということを」「書いておら
れた」〉であり、〈「和歌の道とは」「世を・・・ということ」〉が『古今和歌集』『新古今和歌集』
の仮名序とイコールである以上は、「歌道の大先達の人々」とは『古今集』『新古今集』の仮名序を
「書いておられた」「人々」、すなわち、紀貫之と藤原良経(九条良経)を指すのは理の当然(^o^)丿

ところが、「この道の聖たち」に付された岩佐美代子による本書の頭注12(本書268頁)を見た瞬間、
吃驚仰天してしまった∑( ̄ロ ̄|||)ニャンですとぉ!?

         歌聖。人麿、貫之をはじめとする古来の和歌の名手。

たしかに「歌聖」と言えば、柿本人麻呂と紀貫之だが、この件で「人麿」とは論旨を無視しており、
柿本人麻呂が『古今集』『新古今集』の仮名序を書いたと言うのかヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

コメント(4) 
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コメント 4

tai-yama

岩佐さんにとっての歌聖は柿本人麻呂っ!だったり(笑)。
菅総理も小池都知事も和歌でコロナ対策をすれば、こんなに
ギスギスした環境にならなかったのかも。
by tai-yama (2021-06-03 23:29) 

ナベちはる

ひとまず機械的に訳して、後は細かい部分を意訳して…翻訳は難しいです(汗)
by ナベちはる (2021-06-04 00:53) 

middrinn

そうなると、論旨を解せてないのに、岩佐美代子は、
tai-yama様、『十六夜日記』の印象一変と(^_^;)
by middrinn (2021-06-04 05:43) 

middrinn

先行訳があると(本書もそうですけど)、
ナベちはる様、参考に出来ます(^_^;)
by middrinn (2021-06-04 05:45) 

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