SSブログ

201122読んだ本

あらゆる機会を利用して大阪の人は笑いを取ろうとしてないか(@_@;) 19日付の産経から( ̄◇ ̄;)

    ・・・/球団合併以来のファンといい、例年は京セラドーム大阪で年間約40試合を
    観戦する大阪府門真市の会社員、柿田幸佑喜(こうき)さん(29)は訴える。
    「今年は強いチームにドームを譲る。でも来年、いやせめて生きているうちには、
    オリックスが日本シリーズに出るのを見たい」/・・・

【読んだ本】

中川右介『アニメ大国建国紀 1963-1973 テレビアニメを築いた先駆者たち』(イースト・プレス,2020)

読了(^o^)丿 メチャ分厚いのに数日で読み終えてしまう面白さかなルンルン♪o(^-^ o )(o ^-^)oランラン♪

    はじめに

    第一部 神話時代

     第一章 手塚治虫が見たアニメ史 一九四五~一九五三年

     第二章 テレビ時代到来 一九五四~一九五八年

     第三章 最初の手塚アニメ『西遊記』 一九五九~一九六〇年

     第四章 「虫プロ」への道 一九六〇~一九六一年

    第二部 建国期

     第五章 「鉄腕アトム」革命前夜 一九六二年

     第六章 トキワ荘再結集「スタジオ・ゼロ」 一九六三年

     第七章 「TCJ」と若きSF作家たち 一九六三年

     第八章 出遅れた「東映動画」 一九六三年

     第九章 「ピープロ」参入、「東京ムービー」設立 一九六四年

     第一〇章 〈宇宙SFブーム〉と「タツノコプロ」 一九六五年

    第三部 開拓時代

     第一一章 ライバルは〈怪獣ブーム〉 一九六六年

     第一二章 『オバQ』から『パーマン』へ 一九六七年

     第一三章 『009』の孤独な闘い 一九六八年

     第一四章 海外児童文学のアニメ化『ムーミン』 一九六九年

     第一五章 〈スポ根〉の熱狂 一九七〇年

    第四部 過渡期

     第一六章 『ルパン三世』で始まる新時代 一九七一年

     第一七章 『マジンガーZ』と玩具ロボットの蜜月 一九七二年

     第一八章 〈建国の英雄〉の退場 一九七三年

    エピローグ

    あとがき

    主な参考文献

本書がどんな内容かは本書の「あとがき」の474~475頁から引いておく〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/「動画」「漫画映画」「テレビまんが」と呼ばれていたアニメーションは、
    現在では「アニメ」が正式名称と言っていい。/「鉄腕アトム」によって、
    アニメーションは決定的に変わったのだ。/「フルアニメーションでなければ
    アニメーションではない」とか、「手塚治虫の言うリミテッド・アニメは、
    本来のリミテッド・アニメーションとは違う」とか、学術的には異論があるとしても、
    アニメーションは手塚治虫=虫プロによって「アニメ」になった。/・・・
    「鉄腕アトム」はアニメーションの作り方だけでなく、そこで描かれるものまで
    変えた藝術革命てあった。/・・・革命は持続して拡張してひとつの体制に
    ならなければ、革命とは言えない。アニメが革命になったのは、瞬時に手塚治虫・
    虫プロを追随して多くの作品が生まれたからでもある。手塚治虫もすごいが、
    ヤマ師的プロデューサーたちの暗躍や、アニメーターたちの奮闘も、すさまじい
    スピード感がある。この勢いがあったからこそ、アニメ大国は生まれた。/
    この本はその藝術革命が大国という体制へと変化していく過程を人物中心に描いた。
    /・・・

「人物中心」は列伝風ともなるし、〈・・・『鉄腕アトム』『鉄人28号』『狼少年ケン』は、明治、
グリコ、森永の菓子メーカーの代理戦争を闘うことになる。さらにそれは新興・虫プロと大手TCJ
と伝統ある東映動画の三つ巴の、「三国志」的な闘いでもあった。/・・・〉(152頁)が、〈・・・
そして、この[1965]年新たにタツノコプロが参入してくる。虫プロ、TCJ、東映動画の「三国」
時代は二年で終わり、スタジオ・ゼロ、ピープロ、東京ムービー、タツノコプロとアニメ制作会社は
一気に増えて、春秋戦国時代に突入する。〉(202頁)といった感じで、まるで『史記』みたい(^_^;)

歴史叙述の範囲については「エピローグ」の冒頭(444頁)に次の如く記されている_φ( ̄^ ̄ )メモメモ

    /東映動画設立に始まった日本のアニメーションは、虫プロという小さな王国の
    『鉄腕アトム』によって、一気に大国化が進んだ。その建国の英雄である
    手塚治虫がいったん退場するのが、一九七三年だった。したがって、前章で
    アニメ大国建国の歴史は終わる。/以後、アニメ大国の版図は限りなく広がり、
    もはや一冊の本にまとめることは不可能となる。この最後の章は、
    建国時代の後日譚であり、いまにつながる歴史のプロローグだ。/・・・

どんなテーマであれ、そもそも、歴史を調べて書くこと自体、大変な困難を伴い労力を必要とするが、
本書巻頭の12頁には「本書の記述について」と題された凡例が載ってて、その中に次の件が( ̄◇ ̄;)

    ・・・/本書は当事者の自伝、回想録、インタビュー記事などをもとにするが、
    アニメーション、テレビ、マンガの世界の人びとはサービス精神旺盛で話を
    面白おかしくする傾向がある。裏付けを取って記したが確認できないものもある。
    引用はその旨を明記してあるので、留意されたい。/

メチャ辛辣だったのは、「・・・/西崎[義展]は[プロデューサーとクレジットされてる]『海の
トリトン』をどう捉えているのだろう。この人物の本音はまったく分からない。言っていることは、
すべて信用できない。・・・」(396~397頁)として、その発言を引用していたことヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
西崎義展は「宇宙戦艦ヤマト」が大ヒットして有名になった後、まぁ、そのぉ、アレだからね(^_^;)

東映動画出身で、虫プロを功績を認めず手塚治虫を全否定する某は本書をどう読むのかしら(@_@;)
以下、90頁、111頁、148~149頁、183頁、188頁の記述を順に引く〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

    ・・・/手塚は杉井[ギサブロー]に会うなり、初対面なのに「ギッちゃん」と呼んだ。
    そして東映動画での給料を訊き、杉井が「一万三〇〇〇円から五〇〇〇円でした」と
    答えると、「その倍を出すから、入ってください」と言った。最大手で伝統ある東映動画
    よりも、個人経営で新興の虫プロのほうが給料はよかったのだ。/虫プロの給料やシナリオ
    などのギャラがよかったことは、当時の関係者の誰もが語っている。手塚治虫のせいで
    アニメーターが低賃金で劣悪な労働条件になったというのは、何の根拠もない、一種の
    フェイクなのだ。むしろ、給料が高かったので虫プロは倒産したとも言える。/・・・

    ・・・/重要なのは、フジテレビが『鉄腕アトム』で得たのは放映権だけで、著作権関連は
    すべて虫プロが持つという契約だったことだ。虫プロはフジテレビの下請けではなく
    対等なパートナーだった。その後のアニメ制作会社の経営が厳しくなるのは、著作権を
    持てず、一本いくらで受注する下請けになってしまうからだ。・・・

    ・・・/TCJにいた高橋茂人は小野耕世のインタビューで〈手塚さんは虫プロの「アトム」
    でTVアニメの道をつけたが、作品を安く売った。これが後のアニメ制作費に大きくひびき、
    彼の残した最大の罪だと私は考える。〉と語っている。高橋はTCJを辞めて瑞鷹
    [ずいよう]エンタープライズを創業して、『アルプスの少女ハイジ』を作る。/虫プロの
    せいでテレビアニメに対してテレビ局が支払う制作費が安くなったのは事実だとしても、
    アニメ制作会社の経営が厳しく、アニメーターが劣悪な労働条件で働くことになったのは、
    手塚治虫のせいではない。虫プロは十分に利益を上げ、社員の給料もよくて駐車場には
    自家乗用車が並んでいた。高橋が分析しているように、関連商品のロイヤリティが入る
    仕組みを作れなかった、虫プロ以外の制作会社の経営者に責任がある。さらに、利益を独占
    しようとしたテレビ局や広告代理店にも責任があるだろう。皮肉にも、最も経営能力がない
    とされる手塚治虫が、最も従業員を優遇していたのだ。それが虫プロ倒産の遠因にもなる。
    /高橋は下請けとして受注しすべての権利をテレビ局に売り渡すのではなく、放映権契約に
    しなければならないと考え、間に立つ広告代理店やテレビ局と交渉するが、なかなか難しい。
    虫プロは手塚治虫が原作者であり、経営者でもあるので一体化しているが、他のマンガ家の
    作品を原作にする場合は、その原作者にも著作権があるので、さらに複雑になる。/・・・

    ・・・/現在、企画から脚本・演出・原画・動画・背景・彩色・撮影までを一貫して
    行なっているアニメ制作会社は、京都アニメーションくらいしかない。大手とされる
    ところでも、脚本・演出を担う企画会社と、作画をする会社とに分離し、さらに
    細分化して外注されている。そのシステムがすでにこのころに生れていた。これにより、
    アニメーターの労働条件は悪化したとも言えるし、腕のいいアニメーターは効率よく
    稼げるようになったとも言える。/・・・

    ・・・/手塚治虫がマーチャンダイジングでの収入を見越して編み出したビジネスモデルを、
    東映動画もさっそく真似していた。『狼少年ケン』は原作者がいないので、全額が東映動画
    に入るが、『風のフジ丸』は原作者・白土三平がいたので、全額は入らない。そのことに
    気づいたので、途中から白土を外してしまったのだ。/キャラクターの絵柄も名前も
    変えられ、そして原作者としてのクレジットも途中から消されたので、当然、白土三平は
    東映動画に対して不信感を抱くようになった。/・・・

この高橋茂人も偉大な「先駆者」の一人だが、454頁はショッキングな事件を記してるヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ

    ・・・/ここからがアニメ史上最大の「闇」となる。/『フランダースの犬』は
    一九七五年一月から放映されるが、「プロデューサー・高橋茂人」なのは、
    一話から四話までなのだ。そしてズイヨー映像が制作したのは二〇回までで、
    二一回からは三月に設立された「日本アニメーション株式会社」が制作する。
    ・・・スタッフはそのままだ。日本アニメーションの所在地は、ズイヨー映像と
    同じだった。/高橋茂人に取材した、ちばかおり著『ハイジが生まれた日』には
    こう書かれている。/〈ある日、高橋が海外の出張先から戻ってくると、スタジオは
    そっくり新会社に移管されていた。高畑[勲]ら現場の人間も何が起きたのか
    わからない間の出来事だった。〉/・・・/高橋が不在の間に、ズイヨー映像は
    乗っ取られたのである。高橋はズイヨー映像の社長というわけではなく、本橋浩一が
    社長だった。新会社である日本アニメーションの社長も本橋浩一だ。ということは、
    「乗っ取った」というより、本橋が高橋を「追い出した」と言ったほうが近い。・・・

387頁にも、〈・・・高橋の退場劇は不明な点ばかりで、「闇」を感じる。関係者の高畑勲と宮崎駿の
二人が口を塞いでいるので、事情を知っている者も語りにくいようだ。〉とあって気になる(@_@;)

アニメや漫画の超人気作品が最初のTV放映時や雑誌連載時に不人気だったのが気になってるんだけど
(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2020-11-10 )、本書252~253頁にも( ̄◇ ̄;)

    ・・・/こうして石森章太郎のライフワークとなる『サイボーグ009』は、「週刊少年
    キング」一九六四年三〇号(七月一九日号)から連載開始となった。たちまち大人気となり
    ──と書きたいところだが、そうはならなかった。手塚治虫の長編が雑誌連載時には人気が
    なかなか出なかったように、石森の『サイボーグ009』も、人気がまったくないわけでは
    ないが、大ヒットではなく、編集長が交代すると、「分かりにくい」の一言で、連載開始
    から一年が過ぎた六五年三九号(九月一九日号)で打ち切られたのだ。/それはあまりにも
    唐突なラストだった。いよいよこれからサイボーグ戦士たちがミュートス・サイボーグと
    決戦するというところで、闘いの舞台となっていた島の火山が大噴火して、敵も味方も
    溶岩の渦に巻き込まれてしまった──このラストに衝撃を受けたファンたちが、石森や
    編集部に手紙を書いて、再開を求めた。石森としてもまだ描ききっていないとの思いが
    あった。/・・・

ここで「週刊少年キング」編集長が連載を「再開」してれば、神になれたのに(´ヘ`;) 具眼の士は
講談社にいたヤッタネ!!(v゚ー゚)ハ(゚▽゚v)ィェーィ♪ 252~253頁から引くウキウキ♪o(^-^ o )(o ^-^)oワクワク♪

    ・・・/一方、「週刊少年マガジン」編集部の宮原照夫は、「週刊少年キング」で
    『サイボーグ009』が終わった後、石森章太郎にどうしてああいう終わり方に
    なったのかと訊いた。編集者であれば、あの唐突な終わり方は、作者の本意ではない
    とすぐに分かったのだ。石森は多くを語らなかったが、「キング」とは考え方が違う
    ので描けなくなったこと、続きを描く気があることを吐露した。/「マガジン」は
    「W3事件」で、連載の他誌への移籍という屈辱を経験していた。ある雑誌で連載された
    作品、キャラクターは他誌へは描かないというのが、業界の暗黙のルールだったが、
    それは神様・手塚によって破られていた。宮原としては、『009』はこのまま
    埋もれるのが惜しい作品だ。『009』が東映でアニメーション映画になると決まると、
    宮原は編集部を説得し、『009』の連載が決まった。/「週刊少年マガジン」一九六六年
    二七号(七月一〇日号)で、プロローグとして009たちがどうしてサイボーグになったか
    を描く話を載せ、三〇号(七月三一号)から後に「地下帝国ヨミ編」とされる物語が
    始まった。・・・

ということはだよ、言ってみれば、神様のお蔭で、あの神回が読めた、ということになるね( ̄◇ ̄;)
神よ、うまれてはじめて、あなたに感謝します・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;002の名セリフのもじりじゃん!

333頁の11行目の「大阪製薬」は「大塚製薬」の誤植だろうけど、378頁の次の記述には疑問(@_@;)

    ・・・/ところが視聴率は一桁台だった。「良い子」の見る『アンデルセン物語』に、
    不良感度の高い『ルパン三世』は惨敗した。もっと遅い時間帯に放映するつもりだったのが、
    食事どきで一家団欒の枠になったのが敗因だった。当時はリビングにテレビがあって、
    家族全員で見る時代だ。中学生・高校生の男子がリビングで『ルパン三世』を見ていると、
    峰不二子のヌードシーンが出てきて、親との間が気まずくなる。後に夕方に再放送されて
    中高生男子の間で大人気となるのは、その時間には父親はいないし、母親は夕食の支度で
    忙しく、テレビなどは見ていなかったからだ。/・・・

旧ルパンに「峰不二子のヌードシーン」??? 第1話の胸の谷間(乳首も一瞬)ぐらいかと(@_@;)
コメント(12) 
共通テーマ:

コメント 12

tai-yama

トリトンは西崎さんだけでなく、富野大先生がやりたい放題と。
フランダースの犬の高橋さんも最期はパトラッシュの様に・・・
by tai-yama (2020-11-22 19:04) 

middrinn

富野によると、西崎は現場に一度も来なくて、「なんとか活劇ものにしろ」
とのメモをもらっただけだし、手塚との打ち合わせもなしと本書に(^_^;)
もしかして、高橋茂人は〈犬死〉とおっしゃりたいのかしらヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
by middrinn (2020-11-22 19:38) 

ニッキー

なかなかに辛辣な言葉が(°_°)
「ルパン三世」の視聴率が一桁台だったとは知らなかったです(°_°)
確かに家族団欒で見るにはお色気があるかもだけど
水戸黄門でもお銀さんのサービスショットがあるのに
ダメだったんですねぇ(⌒-⌒; )
by ニッキー (2020-11-22 21:22) 

ナベちはる

笑いには手を抜かない大阪なら、本当にどこでも笑いを取るような気がしなくもないですね…(^^;)
by ナベちはる (2020-11-23 01:41) 

middrinn

旧ルパンの第一話は、「ヌードシーン」こそありませんでしたが、
ニッキー様、エロチックさは水戸黄門の比ではないかと(^_^;)
by middrinn (2020-11-23 06:43) 

middrinn

笑わせる人が人気者で、笑いをとることに、
ナベちはる様、命懸けという感じ(^_^;)
by middrinn (2020-11-23 06:44) 

そら

アニメと漫画の違いが分からないわたくしでございます(^^;
by そら (2020-11-23 08:34) 

middrinn

アニメは動画で漫画は静止画かと(^_^;)
by middrinn (2020-11-23 09:04) 

1963年のオカジュン

私のアニメ歴は宇宙戦艦ヤマトまで。ガンダムも見ていなければ、エヴァンゲリオンも知らない。ジブリ作品を1本も見ていないというと驚かれる。もちろん鬼滅の刃など興味もない。でも未だに堀江美都子さんのCDを聞いたりしています。
by 1963年のオカジュン (2020-11-23 17:01) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん でも未だに堀江美都子さんのCDを聞いたり座布団1枚 ♪
堀江美都子、懐かしいです(〃'∇'〃) 彼女のOP曲「花の子ルンルン」は大好き(^o^)丿
by middrinn (2020-11-23 17:25) 

yokomi

『サイボーグ009』の漫画は今でも持っています。手放せない(^_^;)
by yokomi (2020-11-25 20:15) 

middrinn

手元のSUNDAY COMICSの第2巻なんか「平成24年9月30日 84版発行」ですから、
おそらく、まだ売れてて、秋田書店は増刷しており、新品で手に入るかも(^_^;)
by middrinn (2020-11-25 20:48) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。