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161128読んだ本

電車内でおじいさんが『プロ倫』、紳士が『猫弁』、おばあさんが『米中もし戦わば』読んでた(゚ロ゚;)

【読んだ本】

杉本苑子『天智帝をめぐる七人』(文春文庫,1997)所蔵本

「白馬―鵜野皇女の立場から―」を読んで本書も読了(^^) 百済を滅ぼした後、高句麗をも併呑した新羅
だが、両国の残存勢力の抵抗や唐による干渉もあって、日本との国交を回復をしようとしていた由(@_@)
〈そんな新羅とは逆に、唐は表むき平静を装いながら、日本に強圧をかけつづけてきている。
「朝貢せよ」という名目で、幾度となく莫大な軍事物資の献上を要求してくるのだ。/使者はそのたびに、
おびただしい人数で筑紫に上陸する。それは毎回、使節団の常識からはみ出した数であり、あきらかに
示威といえた。でも天智朝には、唐の圧迫をはね返す力はない。無理な要求を呑み、四苦八苦して物資を
調達しなければならず、皺寄せはつまるところ、貢税を負担する民衆に及んで、彼らの不満を増大させる
結果になるのだった。/前任者の栗隈王を召し返し、辣腕と定評されている蘇我赤兄を急遽、大宰府の率
に任じたのも、近くまた、二千名もの人員を引きつれて、唐使が来日するらしいと知ったからである。/
「二千名!」/それは友好の使者というより、進駐してくる軍団と称してよい人数だし、おそらくまた、
甲冑の材料となる皮革や綿、征矢に矧ぐ鳥の羽根、軍船といった品々の供出を唐使は強制してくるに
ちがいない。〉(@_@;) 「もともと大海人皇子は新羅寄り、斉明帝と中大兄は百済寄りという外交路線の
くいちがいがあった。」__φ( ̄^ ̄ )メモメモ 「あとがき」に〈歴史上の人物に、感情的な色分けをするのは
つつしむべきことですけれど、正直いって私は、天智帝という人があまり好きではありません。ただ
『水鏡』に記されている白馬の話には、かねて強く魅せられていました。天智帝の死をめぐって、なぜ
こんな謎めいた、美しくも奇怪な伝説が生まれたのか。この「なぜ?」に触発されて、私は彼を追い
かける気になったといえます。/・・・/なお、門脇禎二先生、中西進先生のご研究に、大変学ばせて
頂きましたことを、ここに附記し、・・・〉^_^; 以上、乙巳の変から壬申の乱の前夜までの歴史小説(^^)

余談で『プロ倫』と『恋愛と贅沢と資本主義』の話を先週したけど、それに対する感想はなかった^_^;
タグ:小説 歴史
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