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160629読んだ本

読書も体力だと痛感させられた今日この頃(+_+) 退院したとはいえ、やはり体力が回復してないので、
本を読もうとしても読み続けるパワーが無く、すぐ疲れて読むのを止めてしまう体たらくである(;_;)
やたら平仮名ばかりの小説があるが、その類いを愛読する人は頭の筋力が鍛えられんだろ^_^; しかも
若いコとのお付き合いを夢見てそうなオジサン(選考委員)達に「勇気を与える」内容だったね^_^;

【読んだ本】

宮元啓一『日本奇僧伝』(東京書籍,1985)所蔵本

本書の「反骨の人」では、玄賓、性空、叡実、行巡、増賀、西行が取り上げられ、増賀に「付」されて
弟子の仁賀もちょびっと紹介される(^^) 「反骨」エピソードゆえ読んでて痛快な気分になるわけだが、
各逸話が持つ人々を惹きつけてやまない得も言われぬ魅力だけでなく、本書の要所要所で仏教のあり方
への根源的な問いを著者が提起してる点も読み酌む必要があり、これまたさくさく読めない所以か^_^;
叡実の逸話の多くは、百目鬼恭三郎『奇談の時代』も紹介してる(^^) 問題は、円融天皇が重病となり、
加持祈祷のために招いた叡実が、内裏に向かう途中の道で臥せっている病人を見つけると車から下りて
看病を始めちゃう逸話で、本書は『今昔物語』に拠り看病が一段落すると叡実は再び車に乗って内裏に
赴いて円融帝を治癒したとするけど、百目鬼は叡実が結局は参内しなかったという『続本朝往生伝』も
引いて、「・・・こちらのほうが叡実らしいといえるだろう。」と評している(^^) 『続本朝往生伝』は
「序」で列挙されてる本書が典拠とした文献一覧に含まれており、同じ逸話の結末に異同があることを
著者が言及しなかったのはチト不審(@_@) 「奇僧中の奇僧というべき」増賀の臨終での奇行は百目鬼も
紹介してたけど、本書は『続本朝往生伝』だとその登場人物が異なることを指摘してるわけだしね^_^;
増賀の有名な下ネタ&スカトロ逸話も本書は『宇治拾遺物語』に基づき「一条天皇の母君でおわします
三条大后宮」の受戒の式でのこととするが、百目鬼は『今昔物語』に拠り「三条天皇の母后が出家する
際」としてる^_^; 小生は原典まで確認してないので真偽不明m(__)m 西行の人物紹介で「北面の武士と
なったが、とりわけ歌道に並々ならぬ才能を発揮し、歌好きの後鳥羽上皇の寵愛もあって、従五位、
左兵衛尉という官位まで授かった。/ところが、思うところあって、二十三歳のある日、突如妻子を
捨てて出家した。」という件は、誤植じゃなくて誤記・誤謬っぽいね(-_-) 俗名・佐藤義清を「寵愛」
したのは鳥羽院だし、そもそも西行は1118年生まれで後鳥羽院は1180年生まれゆえに、出家時ですら
まだ後鳥羽院は生まれてない^_^; あと、『今昔物語』からの逸話として、円融天皇が病気平癒の祈祷
のために性空を招こうと派遣した使者が数箇所にわたって「武将」としてる点は流石に気になったし、
「序」の文献一覧には挙げられてないのに『百人一首一夕話』が2ヶ所で出典として使われてた^_^;

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