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160622入院中に読んだ本

受賞作であっても退屈にしか感じられない作品はあり、肌が合わないと割り切るしかない(-_-)

【読んだ本】

白石一郎『戦鬼たちの海~織田水軍の将・九鬼嘉隆』(文春文庫,1995)

普段なら手に取らない作品をと考え、小林信彦が前に推奨してた超売れっ子作家の長篇に手を出した(^^)
ところが清張作品を読んだ後のせいか、文章がダラダラとしててテンポが悪く感じられ、なかなか頁も進まず
退屈なまま(+_+)有名な賞も貰った作品だから、いずれ面白くなるのかもしれないが、結局60頁で挫折(;_;)
次に読み始めた本書は、柴田錬三郎賞受賞作らしいが、読了した今の率直な感想は、面白くない、の一言
← 個人の感想ですm(__)m 本書の主な舞台である「志摩」の詳しい地図とか付いてれば、また違った感想
になったかも^_^;
きわめて個人的に気になった点をメモする(..) 本書では主人公である九鬼嘉隆の敵役に「小浜民部景隆」が設定
されていた。嘉隆による志摩平定で、志摩の領土を捨てて逃げ出した小浜衆・向井衆の船隊を九鬼衆は追撃し壊滅させ、景隆は行方不明に。この話の後、伊勢長島の本願寺が反信長陣営に与し、信長も長島攻めに苦戦するも、嘉隆の策のお陰で長島は陥落。その後、小牧・長久手の戦いの局地戦で小浜景隆の船が再び秀吉陣営の嘉隆の眼前に現れ、「徳川水軍に参加したと噂は聞いていたが……」という読者にはきわめて唐突だが説明的な台詞を主人公に吐かせる^_^; そして、関ヶ原では景隆が「東軍の船大将」であるとか、向井正重とのセットで名前だけ出てくる。
小浜景隆は、新田次郎の『武田信玄』にも出てくる^_^; 信玄の命で旧今川水軍の土屋(岡部)貞綱は真田昌幸とともに伊勢長島へ赴き、伊勢水軍も味方に加えるべく交渉し、伊勢水軍の小浜衆と向井衆、更に伊豆水軍の間宮衆なども加わることで、武田水軍は日本一の水軍となった由^_^; 同『武田勝頼』でも、小浜景隆は信頼できる優れた水軍の将として描かれているし、また日本一の水軍である武田水軍は、伊勢湾に現れ、信長方の水軍による長島の海上封鎖を破るなど、その実力の片鱗を示すも、その後は活躍の機会が与えられることなく死蔵され、そのまま徳川水軍へと引き継がれたと評されていた^_^;
江戸時代に永代橋が崩落した大惨事で、流された人々の救出作業をする幕府の御船手の役人(船手頭だったかな?)の中に「小浜」という人物がいるのを先日見付けて(しかも「小浜民部」だった気が)、新田の両作品を思い出して登場頁を読み直したことから、本書を読んでても気になってしまった^_^;

4人部屋に入院中だが壁に時計が無いとこは刑務所と変わらん(+_+) 受刑体験ないけどさ^_^;

[160718追記]

田中義成『織田時代史』(講談社学術文庫,1980)の第十八章「武田信玄の東海経略」の第六節は
「信玄の海軍編成」と題され、「間宮・小浜・向井・伊丹・岡部の諸氏」に関して略述してる(^^)
タグ:小説 歴史
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