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160623入院中に読んだ本

今朝は上部消化管内視鏡検査があったが、注射された後は記憶が飛んで、いつ胃カメラを入れられ検査されたのか全く憶えてないw(°O°)w 宇宙人に拐われ知らない間に改造手術された気分^_^;

【読んだ本】

永井路子『つわものの賦』(文藝春秋,1978)

入院中の病院の図書コーナー(担当されてる図書ボランティアの方に訊いたら閉架分も含め蔵書は一万冊だが紛失も多い由)を初めて訪れた時に借りた本書もついに読了したが、メチャ良書だった(^^) 著者は本書を「歴史書」ではないとし、古代から中世への転換期の「歴史そのものを対象とし」た「史伝、評伝」と自己規定する(「あとがき」333頁)(^^) 言わば、頼朝てゆーか東国武士団の旗揚げから承久の乱後までの永井路子版この「くに」のかたち(^^) 99頁に「これを始めて言いだしたのは歴史学者、黒板勝美で、じつは私の夫の伯父にあたる。その説をあげつらうのは、いささか具合が悪いし、事実源氏の勝因が[壇ノ浦の]潮流に関係があるのはたしかなのだが、…」との件は可笑しかったが、この歴史学界との近さもあってか、よくある小説家の思いつきの垂れ流しではなく、本書は歴史学者の議論を踏まえた上での論述であることが随所に感じられた(^^) 本書は世間に流布する誤った武士のイメージ等を次々と覆していくが、例の中公版「日本の歴史」シリーズの石井進『鎌倉幕府』を読んでれば、本書の論述は胃カメラの如くスーッと賦に落ちる^_^; 別に石井の本とか読んでなくても、この5分粥食みたいな噛んで含めるが如く懇切丁寧な論述ならフツーに説得力あるか^_^; 永井ならではの知見もあったし、非常に読み応えのある一冊で、本書との出会いは今回の入院での最大の収穫(^^)

新たに川上弘美『センセイの鞄』文春文庫など3冊借りたけど…^_^;
タグ:評論 歴史
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