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240304読んだ本

♪春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに
~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~春なのに~しもやけ~また一つ(´;ω;`)
今年は2月中旬が見頃と言われてたから流石にピークは過ぎてたけど、まだ梅は咲いてた(⌒~⌒)ニコニコ

【読んだ本】

福家俊幸『日本古典評釈・全注釈叢書 更級日記 全一冊』(KADOKAWA,2015)

    たぐひなく心ぼそしやゆく秋のすこしのこれるありあけの月

     くらべるものもなく心細いことよ。去りゆく秋がかすかに残っている
     ほそいありあけの月は。

森本元子『私家集全釈叢書13 殷富門院大輔集全釈』(風間書房,1993)をバラバラとめくってたら、
偶々目が留まった一首で、いいじゃん!と思ったら、勅撰集『続後撰和歌集』に入集の由v( ̄∇ ̄)
同じく同書から引いておく(⌒~⌒)

    秋のよの月のひかりのすむままにふらでもつもるにはの雪かな

     秋の夜の月光が澄むにつれて、降らなくても庭に雪が積もることよ(雪のような
     月光の白さよ)。

「秋」なのに「庭に雪が積もる」ように見えるという「月光の白さ」が当時の美的感覚だからね(^^)

さて、さて、さ~て!『更級日記』作者の姉が亡くなり、「・・・形見として残された幼い子供達を
私の左右に寝かせていると、荒れた板葺きの屋根の隙間から月の光が漏れて来て、子供の顔に当たっ
ているのが、たいそう不吉に思われたので、袖で子供の顔を覆い、・・・」(本書145頁の口訳)の
件で「いとゆゆしくおぼゆれば」の語釈を本書146頁から返り点は略して引く(@_@;)

    月光を忌むものとする観念は当時一般的であった。『白氏文集』巻十四「律詩、贈内」
    [ママ]に「莫対月明思往事、損君顔色減君年」という一節があることから、月と対峙
    することが女性の気持ちを憂悶に沈ませ、そのことが老化につながるという捉え方が
    唐にあったことがわかる。『古今集』雑歌上の在原業平の歌「おほかたは月をもめでじ
    これぞこのつもれば人の老いとなるもの」(八七九)は明らかにこれを踏まえていよう。
    一方で月光に不吉なものを見いだすのは、必ずしもこの漢詩の影響ではなく、月や月光
    が持つか細さや神秘性、それゆえの美しさとまがまがしさの両義性に由来する普遍的な
    捉え方と考えることもできよう。月光に照らされた姪の姿に死の影が射していたのであり、
    それを袖で覆い、いま一人を抱き寄せて抗する孝標女の姿は「いみじきや」という慨嘆を
    伴って劇的ですらあり、極めて鮮烈な印象を残す。

再三指摘してるように、こーゆーコンテクストを無視した断章取義的な白居易(白楽天)の作品理解
・解釈(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-05-07 )を「当時」の人々も
してたのかねぇ(@_@;) また中段の月や月光の「両義性」なる「捉え方」、下段の『更級日記』の
解釈=口訳に何故限定されんだ(^_^;) とはいえ、この解釈=口訳は「当時」の感覚には合致(^_^;)
タグ:和歌 古典
コメント(6) 
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コメント 6

ぽ村

二月中旬が見ごろと言えばウチは桜ですねー(種類違うけど)
色合いから梅みたいとか言われますけど。

しもやけ…なった記憶はありませんが、冷え性の自分には過酷な気候と症状なんでしょうね…
by ぽ村 (2024-03-04 22:57) 

tai-yama

月光仮面は不吉な使者(怖)。
そういえば、月光仮面も雪のような白さかも・・・
by tai-yama (2024-03-04 23:32) 

middrinn

血流の障害により赤紫色になるしもやけ、
月光が当たって血の気が無い蒼白な顔も、
ぽムたん、ともに見た目が不健康(^_^;)
by middrinn (2024-03-05 05:23) 

middrinn

「美しさ」と「まがまがしさ」の「両」方があるなら、
tai-yama様、なぜ後者なのか説明が必要かと(^_^;)
by middrinn (2024-03-05 05:35) 

df233285

この時期日向に出て体を温めないと、しもやけは治りにくいですよ。
by df233285 (2024-03-05 07:06) 

middrinn

やはり月光よりも日光に当たるべきであると(^_^;)
今日は一転して曇→雨で、寒い日が続くとか(+_+)
by middrinn (2024-03-05 14:27) 

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