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230225買った本&読んだ本【バカチン】

「また、つまらぬ物を読んでしまったorz」で批判予定だった屑本を新品・定価で買っちった(-ω-、)
藤原道長が『白氏文集』を既に献上され持っているのに更にリクエストした理由を考えてて、この本
のことを思い出し、屑本ゆえ絶版かもと楽天市場で検索したら在庫があり何故かポイント10倍以上に
なってたので・・・(ノ_-;)トホホ… ポイントバックよりも値引き重視が賢い買い物術なのにね(´ヘ`;)

【買った本&読んだ本(バカチン)】

小山順子『コレクション日本歌人選027 藤原良経』(笠間書院,2012)

楽天ブックスで新品1320円を23日夜に注文して25日に届いた(-ω-、) 藤原良経は九条兼実の子で、
『新古今和歌集』には「摂政太政大臣」という作者名で入集歌数が西行、慈円に続く第3位な上に、
巻頭歌に選ばれ、仮名序も執筆しており、新古今時代を代表する歌人(⌒~⌒) 同集の入集歌なら、
「雲はみな払ひ果てたる秋風を松に残して月を見るかな」とか「行く末は空も一つの武蔵野に草の原
より出づる月影」とか好きだな(〃'∇'〃) んで、数年前に本書を図書館で借りて読み始めたけど、
ケアレスミスが散見されたりして読み進むことができなくなった(ノ ̄皿 ̄)ノバカチンガァ!┫:・’
今日届いたのは2015年の再版で、版元宛送料無料ハガキも同封されてたから、初版のミスを指摘した
読者がいて訂正されているかと思いきや、当時気付いた間違いはそのままだったエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?

本書の一番最初の歌「冴よる夜の真木の板屋の独り寝に心砕けと霰降るなり」の脚注欄から2つ例を
取り上げるオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

    *兼実─藤原忠通の三男。九条家の始祖。・・・月輪殿、法性寺殿と呼ばれた。

「法性寺殿」は藤原忠通で、九条兼実は後法性寺殿と呼ばれたんだよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ!バカチンガァ!!

藤原忠通の歌は『百人一首』にも入ってて、作者名は「法性寺入道前関白太政大臣」なのにね(^_^;)
例えば、春名好重『上代能書伝』(木耳社,1972)には〈「三賢[=道風・佐理・行成]」以後最も
すぐれた「手書き」として尊重されたのは法性寺関白忠通で、その書風は法性寺様(法性寺流)とい
われ、当時はもちろん、その後も広く流行した。〉とあるけど、忠通の法性寺流を知らないなんて、
この小山順子という和歌の研究者は教養が無いんじゃないのオホホホ!!♪( ̄▽+ ̄*) 単なる欠字と
思うかもしれないけど、同じく一番最初の歌の脚注欄の次の例を御覧あれオホホホ( ^^)/~~~~ ピシッ!

    *藤原俊成─平安時代末期から鎌倉時代初期の歌人で、中世和歌の大成者とされる。
     ・・・正三位皇太后宮大夫に至るが五十四歳で出家。法名は釈阿。・・・

藤原俊成が「出家」したのは63歳、「五十四歳」は俊成に改名した歳ヾ(`◇´)ノ彡☆コノ!バカチンガァ!!

例えば、島津忠夫(訳注)『新版 百人一首』(角川ソフィア文庫,1999→2008新版16版)から(^^)

    ・・・安元二年、六十三歳で出家、釈阿覚、略して釈阿といった。・・・

久保田淳『新古今和歌集全注釈 六』(角川学芸出版,2012)の「作者一覧・作者別索引」からも(^^)

    ・・・仁安二年(一一六七)十二月二十四日、五十四歳の時、顕広を俊成と改名、
    この前年従三位に叙せられた。・・・

小山順子は本当に和歌の研究者なのかなぁ?と疑問に思いつつ、気を取り直して本書の二番目の和歌
「問へかしな影を並べて昔見し人なき夜半の月はいかにと」の頁に進むと、次の件が( ̄◇ ̄;)エッ!?

    ・・・この歌を贈った相手の無動法印、十七歳年長の叔父・慈円だった。・・・

本書巻末の小山順子による〈解説「新古今和歌集を飾る美玉 藤原良経」〉にもエッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?

    ・・・/十七歳年長の叔父である慈円とは、特に深い交流があった。・・・

藤原良経は本書巻末の「歌人略伝」にも「嘉応元年(一一六九)、右大臣藤原兼実の次男として生ま
れる。」とあり、慈円は二番目の和歌の頁の脚注欄には「(一一五五-一二二五)」とあるように、
二人の年齢差は1169-1155=14で、慈円は「十七歳年長」じゃねーよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ!バカチンガァ!!

やってりゃ良かった公文式だな(^_^;) 本書奥付の上部に小山順子は「1976年京都府生」「京都大学
大学院博士課程修了」とあるが、もし学部も京大だったなら、当時、京大教授だった西村和雄が東洋
経済新報社から『引き算もできない大学生 京都大学でも学力崩壊』と題した第3弾も出せたな(^_^;)

この辺はケアレスミスだけど、本書を読んでると、小山順子と小生とは思考回路が違うことが判り、
苦笑させられることも(^_^;) 例えば、本書の九番目の和歌「夜のうちも寝られぬ奥山に心しをるる
猿の三叫び」の解説を引く(^_^;)

    ・・・/猿は和歌では珍しい題材である。日本人が好み、和歌によく詠まれるのは、
    鹿・ホトトギス・千鳥など、柔らかで、耳をよく澄ませて聞くような、もしくは
    静けさの中にかすかに聞こえる鳴き声の動物であった。それに比べ、猿の甲高い
    鳴き声は、日本人にとって、けたたましくて好ましくないと感じられたのであろう、
    和歌にはあまり詠まれない。/しかし、中国では、猿の鳴き声は好ましく受け取られる
    ものであったらしい。爆竹の音など、激しさを感じさせる甲高い音を好む中国人に
    とっては、そのけたたましさも、心ひかれるものなのだろう。漢詩にも猿の鳴き声は
    よく登場する。そのため、和歌に詠まれる猿の表現は、漢詩を手本とするものが
    ほとんどである。この歌の第五句「猿の三叫び」も、「巴猿三叫 暁行人ノ裳ヲ霑ス」
    (和漢朗詠集・猿・四五七)など、漢詩文の伝統に依っている。・・・

この件の文章の流れから、藤原良経の歌が依拠した「巴猿三叫 暁行人ノ裳ヲ霑ス」は「中国人」の
作った「漢詩」の一部として小山順子は紹介しているとしか小生には読めないのだけれど、菅野禮行
(校注・訳)『新編日本古典文学全集19 和漢朗詠集』(小学館,1999)や川口久雄(全訳注)『和漢
朗詠集』(講談社学術文庫,1982)によると作者は大江澄明(なお、大曽根章介&堀内秀晃[校注]
『新潮日本古典集成 和漢朗詠集』[新潮社,1983]425頁は「大江朝綱」とするが、菅野禮行はそれ
を「誤り」とする)であり、日本人(^_^;) その元ネタで『芸文類聚』に収録されてる中国の古歌の
「・・・巴東の三峡猨鳴悲し、猨鳴くこと三声にして涙衣を霑す」を引いた方が論旨一貫かと(^_^;)

以上の他にも、本書には気になる点やメチャ批判したいところがあるんだけど、最後に一点だけ指摘
すると、この「猿の鳴き声」をめぐる日本の和歌と中国の漢詩文との対比については、管見によれば、
松浦友久が『李白 詩と心象』(現代教養文庫,1970)や『詩語の諸相 唐詩ノート』(研文出版,1981)
で既に論じていることだし(⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2021-11-02 )、
本書は全体を通して先行研究への言及が全く無く、パクリじゃねーの?と思う件が結構あった(-"-)
アメーバブログに本書からコピペして自分の創見の如く藤原良経の和歌について語ってる輩が(^_^;)
タグ:和歌 書道
コメント(6) 
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コメント 6

tai-yama

猿の和歌からコピペではなく、猿真似だったり(笑)。
慈円との年齢差を間違えてしまいジ・エンド・・・・とか。
by tai-yama (2023-02-25 19:56) 

ナベちはる

「屑本」を新品・定価で…悲しくなりますねorz
by ナベちはる (2023-02-26 02:02) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 猿真似&ジ・エンド座布団2枚 ♪
本書からのコピペであることがバレバレゆえ猿芝居かと(^_^;)
tai-yama様、アメーバブログはパクリ天国と聞きます(^_^;)
by middrinn (2023-02-26 05:54) 

middrinn

1320円で150pも貰えると知るや理性がどこかへ(-ω-、)
ナベちはる様、値引きと違って、ポイントバックは更なる
出費を強いられますから無駄遣いをする危険も(ノ_-;)ハア…
150pぴったりで買える本があればいいのですが(´ヘ`;)
by middrinn (2023-02-26 07:04) 

df233285

総重量がかなり有るとみられる特定のコンテンツを、複数
持つ理由としては。隔地に別荘を持たない小生からすると。
1.教師役が授業場で教材にするので複製するケースとか。
2.それ自身を売買して利ザヤで稼ぐとか。
そんなところですかねぇ。藤原道長の『白氏文集』収集は、
結局何だったんでしょう。確か。
西暦1016年の土御門第の火災のときには。「文書の避難
がかなり急いで行われた」ように、聞いた記憶が有りますね。
by df233285 (2023-02-26 07:47) 

middrinn

長和5年(1016年)7月21日条に「・・・先ず大饗の朱器、次に文殿の書を取り出さ
せた。・・」(倉本一宏[全現代語訳]『藤原道長「御堂関白記」(下)』[講談社
学術文庫,2009])とあるので、氏の長者に相伝された藤原氏の重宝の「次に」避難
させたというのですから、書物に財産的価値を見出していたのか愛書家かも(^_^;)
摺本の『白氏文集』は後一条天皇に献上するためのものかと最初は思ったのですが、
探しても該当する記述が見当たらなかったし、本書のことを想い出しました(^_^;)
by middrinn (2023-02-26 08:56) 

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