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221112読んだ本【バカチン】

訳者解説の内容と訳文が異なるのは、実は他人が訳してて訳文をチェックしてないからかも(@_@;)
「今、万感の思いを込めて汽笛が鳴る。今、万感の思いを込めて道長が逝く・・ヘ(__ヘ)☆\(^^;999?

【読んだ本(バカチン)】

倉本一宏編『現代語訳 小右記15 道長薨去』(吉川弘文館,2022)

「巨星墜つ!死期迫る道長に万感の思いの実資と、新時代の到来に立ち向かう頼通」と本書の帯には
あるが、藤原実資の日記『小右記』の万寿4年(1027年)10月5日条を本書67頁から( ̄ヘ ̄)y-゚゚゚

     五日、辛未。 射場始、停止

    今年、射場始[いばはじめ]が行なわれなかった。皇太后(藤原姸子)が崩御した頃
    であるので、関白(藤原頼通)が参らなかったのか。また、その後、禅閤(藤原道長)
    の御病悩が危急となり、遂に入滅した。そこで停止[ちょうじ]したのか。

病に苦しみ重態の道長について、こんなことを記す人間の「万感の思い」なんてねぇC= (-。- ) フゥー

それから約2ヶ月後の道長の危篤と入滅について、本書83~84頁から万寿4年(1027年)12月3日条を
本書84~86頁から万寿4年(1027年)12月4日条を順に引く〇 o 。.~~━u( ゚̄  ̄=)プハァ

     三日、己巳。 道長、危篤

    ・・・申剋の頃、人々が云ったことには、「禅閤[道長]は、すでに入滅しました」
    と云うことだ。随身(佐伯)国兼を遣わして、様子を見させた。帰って来て云ったこと
    には、「(下毛野)光武が云ったことには、『すでに事実です』ということでした」と。
    黄昏、[宮道]式光が来て云ったことには、「御胸だけは、暖かくいらっしゃいます」
    ということだ。夜に入って、中将[藤原資平]が来て云ったことには、「ただ御頭だけが、
    揺れ動いています。その他は頼みがありません。卿相は終日、伺候しています。夜通し
    というわけにはいきません。親昵[しんでい]の卿相の他は、相談してし、各々、退散
    しました」ということだ。


     四日、庚午。 別納所の米を貧者に下給/道長、入滅/節会等の有無/行成、急逝

    ・・・巳剋の頃、[宮道]式光が来て云ったことには、「禅閤[道長]は、昨日、入滅
    しました。ところが、『夜に臨んで、揺れ動く気配が有る』と云うことでした。今日、
    寅剋、すでに入滅しました。そこで亡者[もうじゃ]の作法を行ないました。ところが
    今朝、(菅原)為職[ためもと]朝臣が云ったことには、『御腋に、ちょっとだけ、
    温気が有ります』と云うことでした。そこで上下の者は、生きておられるということを
    述べました。事はいい加減なようなものです。やはり座に着すわけにはいきません」と。
    地上に坐って談ったところである。頭弁(藤原重尹)が来て、人を介して伝えて云った
    ことには、「『入道相府(道長)は、生きておられるはずはない』と云うことでした。
    この間、はなはだ不審です。先ず御簾を下ろされなければならないでしょうか」と。
    私が云ったことには、「薨奏の後に、御簾を垂れるべきであろう。但し女院(藤原彰子)
    は、同じ処にいらっしゃる。必ず聞かれることが有るであろう。薨奏以前に御簾を下ろす
    のが宜しいであろうか。前例を調べられなければならない。そもそも大入道(藤原兼家)
    の例によるべきである。当時(御一条天皇)の臨幸が有ったので、他の時に准じることは
    できないのではないか」と。・・・晩方、中将[藤原資平]が来て云ったことには、
    「禅閤は、まだ生きておられる気配が有ります。不断念仏は怠っていません。去る朔日、
    按察(藤原)行成は、急に不覚に煩いました。飲食は口に入らず、はなはだ重く煩って
    います」ということだ。夜半の頃、中将が伝え送って云ったことには、「禅室[道長]は
    入滅しました〈六十二歳。〉。また按察大納言行成卿が、急に薨じました〈五十六歳。〉」
    と。/

「万感の思い」どころか作法について淡々と記すだけ(@_@;) 倉本一宏が巻頭の「本巻の政治情勢と
実資」という内容紹介&簡単な解説で次の如く記すが(本書13~14頁)、異なる点がC= (-。- ) フゥー

    ・・・/そして十二月一日の夜半、但波忠明[たんばのただあきら]によって背中の
    腫物に針治が施された。膿汁と血が少々出て、道長の叫ぶ声は、きわめて苦し気で
    あったという。この針治も影響したのか、三日の午後には再び、入滅したという報が
    伝わった。実資が様子を見に行かせると、「すでに事実でした」とのことであった。
    ただ、夕刻になって届いた報では、「胸だけは暖かいままである」とのことであった。
    夜に入って届いた報は、「ただ頭だけが揺れ動いている。その他は頼みが無い。」
    というものであった。/四日が明けると、また様々な情報が入り乱れた。道長は昨日、
    入滅したが、夜になって揺れ動く気配があった。しかし、四日の早朝には、すでに
    入滅したので、亡者の作法を行なったというのが、一般的なものであった。/ところが、
    朝になっても腋に温気があるというので、上下の者はまだ生きていると言い出した。
    実資は「荒涼(いい加減)のようなものである」と不機嫌である。思えば長徳元年
    (九九五)以来三十二年間、何者にも代えがたい影響力を行使し続けてきた道長で
    あればこそのことである。この年、道長は六十二歳であった。/・・・

「事、荒涼に似る」は藤原実資の発言ではなく、宮道式光のだろうがヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

本書の「本巻の政治情勢と実資」と本文の現代語訳との齟齬は二例目で、倉本一宏は訳文を確認せず
に「本巻の政治情勢と実資」を書いてるのかな(@_@;) 現代語訳は他人にやらせたものかな(@_@;)

・「八月五日」から「九月四日」の間に「藤原顕光の霊」が出てきたと読めるが、該当頁を読んでも
 「藤原顕光の霊」についての記述なんか見当たらないぞ(ノ ̄皿 ̄)ノウソツクンジャネーヨ!┫:・’.:

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.ss-blog.jp/2022-11-07
タグ:歴史
コメント(6) 

コメント 6

tai-yama

実資の(道長に対する)思いは記載されていない気が・・・・
道長は機械の体を得て復活したら、まさに999っ!
by tai-yama (2022-11-12 19:52) 

middrinn

( ^o^)ノ◇ 山田く~ん 道長は機械の体を得て復活したら、まさに999っ!座布団1枚 ♪
平安美女はメーテルみたいに髪が長いし、機械化人になれば機械伯爵ならぬ機械関白(^_^;)
by middrinn (2022-11-12 20:09) 

ナベちはる

同じものを訳しているはずなのに、内容と解説で違ってくるのは本当に他人が訳しているからでは…と思ってしまいますね(^^;)
by ナベちはる (2022-11-13 01:09) 

middrinn

出版社が売るために無名の訳者ではなく関係無い売れっ子を解説に起用して
書かせたりすると訳してないからトンチンカンな内容になることが(^_^;)
倉本一宏本人が訳したなら、訳文の初稿を基に「本巻の政治情勢と実資」を
書き、後に訳を改めたのに、「本巻の政治情勢と実資」はうっかりそのまま
だった可能性(^_^;) としても、編集者が気付かないのも問題かと(^_^;)
by middrinn (2022-11-13 06:18) 

df233285

その「本巻の政治情勢と実資」そのものが、内容一緒
の先例表現があって、倉本一宏によるコピー、つまり
誤解を恐れず分かりやすく言えば、パクリなのかも。
内容不整合の文句が来ても「当分野で一般に、こう
表現されてますからねぇ」と、倉本は逃げる事が出来
るとみて、こう題名を決めたのかもですね。
by df233285 (2022-11-13 07:51) 

middrinn

この「本巻の政治情勢と実資」は、その巻の政治史的なトピックを紹介して
解説めいた短いコメを付しただけで、通読する余裕のない人向けかも(^_^;)
今後もしも本書を出典として〈藤原実資は「荒涼(いい加減)のようなもの
である」と不機嫌だった〉などと書く人間が現われたら、通読はおろか該当
する条のチェックすらしていないバカチンと判定することができます(^_^;)
by middrinn (2022-11-13 09:11) 

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